かこさとし ふるさと絵本館
かこさとし ふるさと絵本館「砳」(かこさとし ふるさとえほんかん「らく」)[2]は、福井県越前市に所在する市立の生涯学習施設。 越前市出身の絵本作家・かこさとしの記念館で、越前市教育委員会事務局生涯学習課が管理する[3]。 かこの生涯を紹介し原画などを展示する美術館、多数の絵本作家の作品閲覧が可能な図書館、遊戯室を設けて読み聞かせや工作教室などの催しを行う児童館の機能を複合した施設である。2013年(平成25年)4月26日開館[4]。 建設経緯かこさとしと武生絵本作家かこさとしは1926年に、かつて越前国国府が置かれた地にほど近い、福井県今立郡国高村八幡(その後武生市を経て、現在の越前市八幡)に、兄と姉を持つ3人きょうだいの末っ子として産まれた[5]。父親は当時大同肥料(現・信越化学工業武生工場)に勤める会社員で、その後武生駅近くの武生町錦町(現在の越前市錦町)に引っ越し[6]、父の仕事の都合で1933年に東京市板橋区に転居する満7歳まで同地に在住した[7]。哲少年は地元の丈生幼稚園・武生東尋常高等小学校に通園・通学し[8][9]、日野川や村国山などの自然の中で幼少期を過ごした[10]。後年、かこは武生での生活について「わずか8年間でしたが、ふるさとはどこかとたずねられたら、もちろん、武生だと答えます」[5]「僕の原風景と言えるのは、まさにあの川であり、あの山などの自然でした」[11]と語っている。 市立図書館分館「砳」当館の建物は1992年に設置された、武生市立図書館の分館「砳」(石2つで「らく」)の建物を再利用したものである。「砳」は石造2階建、内装に木材を多用したH字型の建物で、図書館分館時代には約13000冊の蔵書があった[12]。2005年に武生市と今立郡今立町が合併し越前市が発足すると同時に、武生市立図書館は越前市武生図書館に改称[12]。2006年、武生中央公園内への越前市中央図書館の新築工事・移転準備に伴い、越前市武生図書館は閉館。分館「砳」も閉館された。閉館後、「砳」はやや離れた紫式部公園に隣接する越前市ふるさとギャラリー「叔羅(しくら)」[13]の分館・駐車場と位置づけられたが、事実上は休館状態にあり、有効活用されない時期があった[14]。 絵本館の建設かこさとしは2010年に越前市ふるさと大使に委嘱され[15]、市のPRに自作のキャラクター等を提供するようになった。一例として、越前市立図書館の利用者カードには、かこの代表作のひとつ『だるまちゃんとてんぐちゃん』のだるまちゃんが描かれている[16]。2013年4月26日、越前市は絵本を通じた乳幼児期からの読書習慣の育成と、子どもの想像力・探究心の涵養を目的として[17]、旧分館「砳」の建物を活用したかこさとしふるさと絵本館「砳」を開館した。旧分館「砳」の蔵書を絵本室に収蔵し、かこによって絵本の原画やそのキャプションが展示のために提供された[16]。 沿革
設備
利用情報開館時間等
アクセス
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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