アレマン語地域 A オーストリア I イタリア
アレマン語 (標準ドイツ語 : Alemannisch (Alemannische Dialekte) 、アレマン語: Alemannisch )は、ドイツ語 の一方言、ドイツ 南西部の地方言語 のひとつ。
高地ドイツ語 のうち上部ドイツ語 (バイエルン語 、オーストリアドイツ語 も含む)に属し、シュヴァーベン語 (Schwäbisch )[ 1] 、低地アレマン語 (Niederalemannisch )、高地アレマン語 (Hochalemannisch )、最高地アレマン語 (Höchstalemannisch )に区分される[ 2] [ 3] 。
概要
アレマン諸語の使用地域は、ゲルマン民族 の一派のアレマン人 (スエビ族 の一派という)の住居していた地域である。そもそもアレマン語とはアレマン人の言葉という意味である。この言葉が言語か方言かについては言語学者によって見解が異なるが、エスノローグ は「標準ドイツ語の会話者が理解する事は困難」とし、ユネスコ は明確に異なる言語であると指摘している。
「ドイツ語」をフランス語 で「アルマン(Allemand )」というのはアレマン語を話すアレマン人(仏:Alamans またはAlémans )にルーツがあると言われるが、フランス語でも「アレマン語」は「アレマニーク(Alémanique )」という別の単語を用い区別はされている。
その他
k, p, tは標準ドイツ語のような有気音 にはならない。
b, d, gは常に無声化し、[p],[t],[k]となる。
lは音節化するか、u[w]の音となる。
ISO 693-2 の言語コードは「gsw」。
分類
言語コード
SIL
GSW(スイスドイツ語)
SWG(シュヴァーベン語)
WAE(ヴァリス語。広義的にはしばしばスイスの言語学者からはスイスドイツ語に含まれる)
GCT(ベネズエラドイツ語)
脚注
^ 英語 :スウェイビア語(Swabian )、フランス語 :スワーブ語(Souabe )など。
^ 亀井孝 ・河野六郎 ・千野栄一 編著、『言語学大辞典 セレクション・ヨーロッパの言語』三省堂 、1998年、278頁。
^ 柴崎隆 『(南部)アルザス・ドイツ語の文法記述へのアプローチ - ミュルーズ・アルザス語方言に基づいて (Ein Versuch der Grammatik des [Süd-] Elsässischen. - auf Grund des „Milhüser Ditsch)』(金城学院大学論集 ・人文科学編、2012年)14頁によると、1950年 ごろのアレマン諸語は、シュヴァーベン語と低地アレマン語は「北方アレマン諸語」に属し、高地アレマン語と最高地アレマン語は「南方アレマン諸語」に属していたと述べている。
^ 植田健嗣 著書『-ミニ国家- リヒテンシュタイン侯国』郁文社 、1999年 、171頁。
関連項目
外部リンク