『インペリアル サガ エクリプス』(Imperial SaGa Eclipce) は、スクウェア・エニックス制作・運営のブラウザゲーム。通称『インサガEC』。2015年 - 2019年に配信されていたブラウザゲーム『インペリアル サガ』の続編にあたる。Yahoo!ゲーム(2020年9月17日まではYahoo!ゲーム ゲームプラスによる提供[5])・DMM GAMES(2020年4月よりEXNOAに商号変更)経由にてPCとスマートフォンの両方に対応[6]。2023年9月27日まではニコニコアプリ経由(PC)・dゲーム経由(スマートフォン)にも対応していた。基本プレイ無料、アイテム課金制。
ニコニコアプリ版およびdゲーム版に関しては、両プラットフォーム自体がサービス終了する都合上[7][8]、Yahoo!ゲーム版にデータを引き継ぎする形を取った[9][10]。
2024年12月26日をもってサービスを終了[11][12]。終了後は本作のシナリオを閲覧できるWEBアーカイブ版ページの公開を予定している[13]。
Adobe Flashの終了にともなうサービス終了となった前作の物語を直接引き継いだ本作[14] は、前作の各種エンディングを終えた登場人物が元々の世界に帰ることにより、この世界での戦いの記憶がなかったことになるのは果たして良いことなのかという観点で、元々の世界に帰らなかったことをスタートとする新作として開発された[15]。
システムとしては、前作の配信後期に実装されていた一部キャラクターのレアリティ上昇の全面実装[16]、多岐に渡っていた課金ポイントの用途を絞ることによる戦闘中心のキャラ育成への移行、戦闘不能時に消費されていたLPシステムの撤廃、HP回復の実装など、ほぼ全体にわたり変更されている。
かつて、惑星「ステラ」を舞台に発生した多次元世界「ディスノミア」にて、ネメアー神の陣営である人々とヴァダガラ神の陣営である魔物たちは長い戦いを続けていた。人々の陣営ではさまざまな世界から寄せ集められた者たちを束ねる「アルタメノス帝国」が中心となり、最初は寄せ集めであった彼らは一つの大きな勢力へと発展し、魔物率いるヴァダガラ神を打ち倒した。この戦いは1度では終わらず、無数の平行世界が作られる形で幾度も繰り返されていた。
だが、この戦いで人間側についていた神ネメアーには上位神がいた。その上位神バラル[17] は、この戦いの歴史を見ていたが、自身の持つ神々の視点ではなく人間の尺度で観察することを欲し、その役割を果たせる存在として人間リベルを作り出した。こうして、存在の隠匿技能と不老不死の肉体を与えられたリベルは、ディスノミアの歴史のあらゆる平行世界で起こった出来事と、それに関わった幾多の人間を観察し続けた。しかし観察の果てに、勇気ある者たちが命を落とす場面を限りなく見続けることに耐え切れなくなり、最後の最後には歴史に介入して、たとえバラル神の意志に反しようとも、少しでも人々を救おうと決心する。
しかし、歴史に介入しても、結局は戦いの終わりにおいて、これら戦士たちがディスノミアで生きた記憶は元の世界へ送り返される際にすべて消滅することを知る。元の世界で命を落としていた状況をディスノミアで覆して人生を好転させた者もおり、それらを含めた戦士たちの戦い抜いた意思が無に帰ることをリベルはどうしても受け入れられなかった。すべての観察を終えた褒美としてバラル神から望みを叶えようと言われた時、リベルが申し出た願いとは、環境の滅亡した惑星を再生させ、そこを戦士たちの第二の故郷とし、元の世界へ帰さずに移住させるものだった。
そこで太陽神バラルは、その疑問を解決するだけの能力を持つかどうかリベルに対して試練を与え、リベルはこの試練を突破する。それを見届けたバラルは、約束どおりに戦士たちの安住の地を与えるため、条件にかなった惑星をリベルに託し[18]、バラル自身が受け持つ太陽の近くに惑星を移動させ、その恵みを与えて再生させた。
ディスノミアの人々がその記憶を失わずに安住し続けられる地を手に入れたリベルは、この惑星「ディミルヘイム」を願いどおりの世界とするため、果てしない時間を世界構築に費やした後、人々を移住させたことで、力を使い果たして眠りにつく。こうして、惑星ディミルヘイムが再び寿命を迎えて滅ぶその時まで、リベルの眠りは覚めないはずであった。
しかしそのわずか1年後、目覚めないはずの目覚めを起こしたリベルは、平和なはずのディミルヘイムにありえないはずのモンスター襲撃という異常事態を目にしたことで、理想郷を作り上げたはずのこの世界に何が起こっているのかを確かめるため、目覚めの際にいつのまにか側にいた奇妙な生物「アモル」とともに長い旅に出ることを決意する。その旅路でリベルは、この世界が自分の予想とは大きく異なり、不備だらけの構造かつ、未知の敵勢力「真影帝国」という脅威や、惑星を滅ぼしかねない「亡星獣」という存在が封印されていたこと、そしてこの惑星がかつてなぜ滅んだかを知る。さらに、正体不明の月による日食(エクリプス)が発生したことで、バラル本人も深刻な異常をきたしていた。
真影帝国の目的はアルタメノス帝国への復讐であり、亡星獣の脅威も真影帝国によって手引きされていたものであった。リベルやアルタメノス帝国は追跡行の末に真影帝国の足取りを捉えるが、既にすべての亡星獣の封印が解けていたことで惑星そのものを蹂躙する「大亡星獣」の覚醒が始まる。しかし大亡星獣を目覚めさせた黒幕は、真影帝国とは別にアルタメノスへの復讐を企てる魔物の女王ジュディスであった。ジュディスは、真影帝国を言葉巧みにたきつけて裏から操りつつ、最終的には真影帝国もろとも滅ぼすつもりであり、のちに大亡星獣を乗っ取って直接蹂躙しようとするも、アモルによってコントロールを奪われる。アモルはその正体を大亡星獣の一部としていたため、部外者であるジュディスでは歯が立たなかった。
こうしてアモルの意志を得て本来の形に戻った大亡星獣は、旅路の中で培ったアモルとしての新しい感情をベースとした恵みを齎す存在となり、一方で放逐されたジュディスはもはや存在を維持する力も残されておらず、自身の信奉する月神ゾンマへ復讐の懇願をしながら事切れる。
戦いのさなかに復讐劇の真相が明らかとなったことで、大亡星獣との決着後に真影帝国とアルタメノス帝国は和解を果たし、つかの間の平和を謳歌していたが、その平和は太陽がゆがみ始める怪現象を狼煙として再び破られた。それは、上空から影で構成されたようないびつな魔物「アンブラー」が襲来するために城壁などの守りが役に立たないという、新しい危機「ジュードロップ」であった。
この新たな危機に対しては、死後の世界「冥府」を管理しているデス神も事の大きさから動き出し、惑星ディミルヘイムがかつて一度滅亡する以前の時代に生き、亡星獣に対抗するため戦っていた戦士たち「八逆徒」の一部を蘇生させて対処させようとする。やがてアルタメノス帝国と共同戦線を張ることになり、ジュードロップによって上空から魔物が降り注ぐことに対して先んじることができる対処方法を探る。その結果、魔物が降り注ぐ地域に一定の法則があることを発見し、その法則を追いかけるとその元凶が不可視の月にあることを突き止めた。バラル神が日食の影響を受けて暴走していた原因でもあり、アルタメノス帝国はこの一連の事件の大元を断つため各地の技術を結集して月へと攻め上る。
そこに現れた月神ゾンマは、かねてから自分が置かれていた「2柱1対として作られた存在」という状況を覆すため、バラル神を完全に吸収し、ひいては自分を作り出したより高位の神々に対しても自分ただ1柱のみの存在こそが正しいのだと思い知らせるため、人間はおろか魔物さえ滅ぼす目的で戦いを挑んできた。 しかしアルタメノス帝国の兵力や八逆徒の力に阻まれたうえ、さらには同時期に暗躍を始めた魔王からも利害の一致しない存在であるとみなされ、互いの思惑が複雑に絡んだままゾンマ神は倒される。
しかし、ゾンマ神が斃れたことで一度は戦況の支配権を持ったと確信した魔王が、共謀していたカオス・ルーラーともどもアルタメノス帝国に敗れると、戦況が自身に都合のいい形になっていたゾンマ神は再び活動を開始し、バラル神を吸収するために宇宙へと飛び出そうとする。しかし魔物をも滅ぼそうとする考えは、自身が生み出した配下であるヴァダガラ神や、ヴァダガラを作り出した双子神ザルガから恨み妬まれていた。そしてゾンマ神を追跡していたリベルの同行者にして、かつてディスノミア時代に血統こそ双子神ザルガではあったがアルタメノス帝国の皇帝の1人として戦ったミルリクへと、これら神々が手を貸す。その力によってゾンマ神は身体を構成する中心核を貫かれて滅ぼされた。
ゾンマ神の企みを阻止したのち、リベルとミルリクは改めて正気に戻ったバラル神に謁見をする。今回の戦いでリベルは神々の一員となれるだけの働きをしたと評価されたが、人の目線で人を観察し続けたリベルの選択はこれからも変わらずに人間として生きていくものだった。それを尊重したバラル神は、自身がいる限り対の存在であるゾンマ神が再び復活することを考え、再びこのような事件が起こらないよう、惑星ディミルヘイムを自分の太陽から遠く引き離す決定を下す。 もちろん、太陽の恵みが無ければ惑星ディミルヘイムはかつてと同じく衰退し、滅亡の末路を辿ってしまう。そこでバラル神が考案したのは、自身の太陽神としての権能を、ディミルヘイムで功績を上げたエロール神に委譲し、エロール神を太陽とする形でその繁栄を維持させるものだった。
エロール神はこれにより太陽となり、神としてはこれまでのように人々と接することができない身となったが、人間としての力を残した吟遊詩人ハオラーンを地上に残す形で、惑星ディミルヘイムは新しいスタートを切った。
バラル神との関係が切れたリベルは神々の眷属ではない自由の身となり、神々による大役を背負う必要がなくなった。そして、一度は大亡星獣を封じるため身体を失ったアモルは、リベルとの旅路で得た感情や人格によって冥府にて人間と看做され、冥府を管理するデス神から八逆徒と一緒に人間として蘇生されていた。
人間として新たな命を得たアモルは、人との対話が可能な存在になったことで人間としての見聞を広めることに興味を覚え、それまで旅を共にしてきたリベルとも離れて自分自身のための諸国漫遊を始める。無垢・気まぐれ・自然体な性格として再出発したアモルは、旺盛な好奇心のままに旅の各地で発生する様々な事件へ顔を出しては姿を消す日々を過ごしていた。しかしその関わった事件のことごとくが、新たな暗躍者の影を匂わせるものばかり。その旅路で、アモルはまるで自分と同じように各地に現れては姿を消すもう1人の旅人の気配を徐々に察知してついに接触をはかる。その人物とは、ヴァダガラ神の兄弟でありディスノミアでは同じく対立していたネブルザグ神の、人間体としての姿であった。しかしネブルザグはかつての邪神としてのそれではなく、旅人としてアモルと徐々に交流をする。
そんなネブルザグとの交流や八逆徒たちの協力によって、やがて一連の事件はひとつの陰謀へとたどり着く。以前この惑星に亡星獣が何体も封じられていたのは、大亡星獣の力を使いすぎれば100年のちに滅ぶところを、繁栄を放棄してエネルギー消費を抑えることで1000年持たせるための手段としてであり、大亡星獣を封印するため命をなげうって魔物化しつつ自身を封印そのものと化す儀式を行ったため。各地の「亡星獣」とは大亡星獣を封印するための魔物化した身体の総称であった。しかし東洲国の諸王は目先100年の支配にしがみつき、命がけで封印した者たちを「八逆徒」の名で誹ったのである。さらに亡霊となった今もその支配欲を満たすため、潜伏し続けながらこの惑星を乗っ取ろうと画策していた。
本作の世界に独自に登場するキャラクターおよび、前作のキャラクターのなかで本作独自の役割を大きく持つ者のみ記述する。
本作の舞台「ディミルヘイム」は、かつて滅亡に瀕した惑星を再生したものであり、この名前も再生したのちに付けられた。本来この惑星はさまざまな属性の元素に満ち溢れた環境を持っており、遠距離からだと陸地の色がそれぞれ異なることが明確に視認できるぐらいに各地は独特の風景となっている。各大陸に亡星獣が1体ずつ封印されており、大陸の属性と一致する。
プレイヤーが操作することになるキャラクターは、本作の世界が「各属性のエネルギーに満ちている」ことにちなみ、8つの属性のいずれかを持っている。戦闘ではこの「キャラクター固有の属性同士での強弱」によって、攻撃の相性が決定され、与えるダメージに強弱の補正が加えられる。
「伝説編纂」のメニュー画面にて[33]、同一キャラクターのスキルを自由に組み合わせるカスタマイズが可能となる、特別なユニット。レアリティは初期状態では★5扱いで、カスタマイズ元はプレイヤー毎に所持しているものに限られる。通常のキャラクターユニットとの違いは以下の通り[34][35]。
キャラクターのステータスなどを補強する武具のこと。
本作では一度に5人までのパーティを組むことになり、5マス×5マスの枠内に特定の配置がなされた「陣形」を選択し、その陣形内にキャラを割り当て、装備品もセットもここで行う[38]。
本作では、別のユーザーがレンタル用に提供する「SUPPORT」のシステムが実装されている。これにより、部隊は「自分で所持しているキャラ4名」と「別のユーザーから借りたSUPPORT1名」で構成される[40]。
別のユーザーをフォローする機能[42]。相互フォローとなったユーザー同士が「フレンド」と呼称され、SUPPORTを借りる・借りられることで、互いに「フレンドポイント」を入手(後述)。ただし同一のユーザーからフレンドポイントを入手できるのは1日1回。
戦闘が発生し、実際に部隊をエネミーと戦わせる。
味方同士・敵同士の行動が時々連続し、攻撃の場合は通常より高いダメージを与えられる現象。
クエストで自動的に敵を攻撃する機能。ONにしている間、部隊のキャラ全員が自動で判断する。
出撃したクエストが終わった際、自動的に同じクエストへ再び出撃する機能。上記の「AUTO(戦闘中の行動を自動決定する機能)」とは別個に設定できる。
有利な「能力値アップ」「状態特性」と、不利な「能力値ダウン」「状態異常」に分かれている[25]。
クエストには報酬が設定されていることがあり、出撃前にどのようなアイテムが手に入るかを確認可能。ただし敵ごとに、リストの中からどのアイテムをドロップするかはランダム。
クエストが存在するコンテンツは下記の種類があり[40][48]、それぞれ少しずつルールが異なっている。
ゲーム内でのアイテム購入に必要なポイント。
ゲーム内で指定した条件を満たすことにより、対応する報酬を獲得できるリスト。主にクラウンや、スタミナ回復アイテムが手に入る[64]。
一定の時間を要してアイテムを獲得できるもの[65]。EXP素材・ハンマー・エキス・宝珠・カンデラール・拡張パーツが手に入るのが原則だが、それとは別にクラウン・めざめのもと・スタミナ回復薬を獲得できる1日1回限定のデイリーコースもある。また、共通して報酬に「遠征ポイント」があり、ショップ(後述)でアイテムと交換できる。
キャラクター・装備品が手に入る電子くじ。クラウン、フレンドポイント、チケットの3種に大別される[66]。
「クラウン」や「ケロ」、あるいは「各種ポイント」を支払うことでアイテムを購入できる施設[69]。支払い手段ごとに別々の項目があり、それぞれ品揃えも異なる。