カイル・クレモンズ
カイル・クレモンズ(Kyle Clemons、1990年12月27日 ‐ )は、アメリカ合衆国アーカンソー州ジョーンズボロ出身の陸上競技選手。専門は短距離走の400mで、44秒79の自己ベストを持つ。2014年ソポト世界室内選手権の男子400mにおいて銅メダル、同大会男子4×400mリレーにおいて世界記録(当時)を樹立して金メダルを獲得した。2016年リオデジャネイロオリンピックと2015年北京世界選手権の男子4×400mリレーでも金メダルを獲得したが、ともに予選のみの出場に終わっている。 経歴1990年12月27日にアーカンソー州ジョーンズボロに生まれる。母親のヴァラリー・ヒルソン(Valarie Hilson)もアーカンソー大学などで活躍した元陸上競技選手[2]。 ローレット高校(Rowlett High School)の2年時から陸上選手としてのキャリアをスタートさせると[3]、2年時と3年時には400mでテキサス州チャンピオンに輝いた[2]。 2009年にカンザス大学に進学。屋外と室内のNCAA選手権(全米学生選手権)では、4年間を通じて優勝はおろか決勝に進出することもできなかったが、Big 12選手権では4年時に男子400mと4×400mリレーの2冠を達成した(400mの優勝タイムは45秒10)[4]。 2014年2月の全米室内選手権男子400m決勝を45秒60で制して初優勝を達成[5]。世界大会初出場となった3月のソポト世界室内選手権には男子400mと4×400mリレーに出場すると、400mは準決勝を46秒06(全体2位)で突破し、決勝ではパベル・マスラク(45秒24)、クリス・ブラウン(45秒58)に続いて45秒74で3位に入り、世界大会初出場で銅メダルを獲得[6]。決勝のみ出場した4×400mリレーはアメリカチームの1走を務めると、3分02秒13の世界新記録(当時)樹立と金メダル獲得に貢献した[注 1][7]。6月の全米選手権男子400m決勝では45秒00の自己ベストをマークして3位に入った[8]。 2015年5月の世界リレー男子4×400m予選でアメリカチームの2走を務めて決勝進出に貢献した(予選のみの出場)[注 2][9]。6月の全米選手権男子400m決勝では45秒35で5位に入り、北京世界選手権男子4×400mリレーのアメリカ代表の座を掴んだ[10]。7月のパンアメリカン競技大会では男子400mで自身初の44秒台となる44秒84をマークして銅メダルを獲得すると、4×400mリレー(予選でアンカー、決勝で1走)も銅メダル獲得に貢献した[11]。世界選手権初出場となった8月の北京世界選手権では、男子4×400mリレー予選でアメリカチームの1走を務めて決勝進出に貢献した(予選のみの出場)[注 3][12]。 2016年3月の全米室内選手権男子400m決勝で45秒95の2位に終わり、0秒15差で2度目の優勝を逃した[13]。同月のポートランド世界室内選手権では前回大会に続いて男子400mと4×400mリレーに出場すると、400mは準決勝で敗退して2大会連続のメダルを逃したが、決勝のみ出場した4×400mリレーはアメリカチームの1走を務めて優勝に貢献し、2大会連続の金メダルを獲得した[注 4][14]。7月の全米選手権(オリンピックトライアル)男子400mでは準決勝を44秒79の自己ベストで突破すると、決勝は45秒39で6位に入り、リオデジャネイロオリンピック男子4×400mリレーのアメリカ代表の座を掴んだ[15]。オリンピック初出場となった8月のリオデジャネイロオリンピックでは、男子4×400mリレー予選でアメリカチームの3走を務めて決勝進出に貢献した(予選のみの出場)[注 5][16]。 2017年2大会連続の出場となった4月の世界リレー男子4×400m決勝ではアメリカチームの3走を務め(予選は1走)、大会3連覇に貢献した[注 6][17]。 自己ベスト記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。
主要大会成績備考欄の記録は当時のもの
脚注注釈
出典
外部リンク
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