ICC男子クリケット・ワールドカップ(英: ICC Men's Cricket World Cup)は、1975年に開始された国際クリケット評議会(ICC)が主催する、ナショナルチームによるクリケットの世界選手権である。試合形式は50オーバー(300球)限定の1イニング制であるワン・デイ・インターナショナル(ODI)。
200以上の国と地域で視聴されており[1]、FIFAワールドカップ、夏季オリンピックに次いで世界で3番目に視聴者数の多いスポーツイベント[2]。インドとパキスタンの一戦は10億人以上が視聴した[3]。世界の16歳以上の競技人口が3億人を超えるスポーツの世界選手権である[4][注 1]。クリケットはサッカーに次いで世界で2番目に人気のあるスポーツとの評価を受けることがあり[5][6][7]、特に盛んなイギリス連邦諸国では絶大な盛り上がりを見せる[8]。1975年に第1回大会が行われて以来、4の倍数年の前年(卯年、未年、亥年)に開催されている。2019年の第12回大会には10チームが出場し、イングランドが初優勝した。最多優勝はオーストラリアの6度である。
2007年には、さらに投球数の少ない20オーバー(120球)限定であるトゥエンティ20(T20)形式のT20ワールドカップが開始された。2022年に開催されたT20ワールドカップでは、ICCの動画配信プラットフォームにおいて65億8000万回の視聴回数を記録した[10]。2024年にアメリカなどで開催されるT20ワールドカップでは本大会の参加チーム数が20に拡大され、ODI形式のワールドカップより多い[11]。
参加資格
2015年大会までは、ワン・デイ・インターナショナル公式参加資格(ODIステータス)を永久的に持つナショナルチーム10か国は、予選を免除されていた。
予選免除国は以下の通り。()内はODIステータス取得年:
このうち2015年大会まで全10大会に出場したのは、イングランド、オーストラリア、ニュージーランド、西インド諸島、インド、パキスタン、スリランカの7か国である。優勝国・準優勝国もすべてこの7か国の中から出ている。
2015年大会の予選は、前回大会とは異なる方式で予選が行われた。まず、2011年から2013年に行われたICCワールドクリケットリーグチャンピオンシップに参加した8か国のうち、上位2か国が本大会への出場権を獲得した。
さらに2014年、3位以下の6か国に、2011年に行われたICCワールドクリケットリーグ・ディビジョン2で3位と4位になった国、そして2013年に行われたICCワールドクリケットリーグ・ディビジョン3の上位2か国を加えた計10か国が予選を行い、上位2か国が本大会への出場権を獲得した。
2019年大会からは出場国を10か国に減らし、開催国のほか、ICC ODIチャンピオンシップ上位の7か国と最終予選を勝ち抜いた2か国が出場する。
出場国はいわゆるイギリス連邦の加盟国が大半を占めるが、連邦外で最も目立つのはオランダである。1996年に初出場を果たし、1次リーグ突破は未だ果たしていないものの、2003年大会ではナミビアから、2007年大会ではスコットランドから、それぞれ1勝ずつ挙げている。
歴代大会結果
大会記録
関連項目
脚注
注釈
- ^ 国際クリケット評議会は、16歳未満の競技人口を含めた場合は、その数字が大きく増加する可能性が高いと記述している。
- 出典
- Browning, Mark (1999). A complete history of World Cup Cricket. Simon & Schuster. ISBN 0-7318-0833-9
外部リンク