コリイ・ドクトロウ(Cory Doctorow、1971年7月17日 – )は、カナダ人SF作家、ブロガー、ジャーナリストである。著作権関係の活動を活発におこなっており、クリエイティブ・コモンズの普及を推進している。自身の作品のライセンスとしてクリエイティブ・コモンズのライセンスを使用している。
略歴
1971年、カナダ、トロント出身。父はアゼルバイジャンの難民キャンプ出身である。
コリイ自身ファンでもある作家のE・L・ドクトロウと苗字が同じであるが血縁関係はない。”ドクトロウ”は東ヨーロッパ家系のユダヤ人の中では一般的な苗字とのことである。ライター・法律家などで活躍するTim Wuとは小学校の友人であった。
1999年に共同設立者の1人としてP2Pフリーソフトウェアを取り扱うOpencola社を設立(2003年にカナダ企業であるオープンテキスト社に売却)[1]。
2000年にジョン・W・キャンベル新人賞を受賞。
2002年にロンドンに移住して電子フロンティア財団の欧州問題担当コーディネーターとしてOpen Rights Groupの設立に尽力するが2006年に執筆活動に専念するために電子フロンティア財団を離れ、電子フロンティア財団のフェローとなる[1]。
2004年に『マジック・キングダムで落ちぶれて』でローカス賞を受賞。
2008年にAfter the Siegeでローカス賞を受賞。
2009年に『リトル・ブラザー』でジョン・W・キャンベル記念賞、プロメテウス賞を受賞。
受賞歴
- ジョン・W・キャンベル新人賞 2000年
- ローカス賞 第一長篇部門 2004年(Down and Out in the Magic Kingdom(『マジック・キングダムで落ちぶれて』)に対して)
- サンバースト賞 2004年(A Place So Foreign and Eight Moreに対して)
- ローカス賞 ノヴェレット部門 2006年(I, Robotに対して)
- ローカス賞 ノヴェレット部門 2007年(When Sysadmins Ruled the Earthに対して)
- 電子フロンティア財団パイオニア賞 2007年
- ローカス賞 ノヴェラ部門 2008年(After the Siegeに対して)
- ジョン・W・キャンベル記念賞 2009年(Little Brother(『リトル・ブラザー』)に対して)
- プロメテウス賞 2009年(Little Brotherに対して)
- サンバースト賞 2009年(Little Brotherに対して)
- プロメテウス賞 2014年 (Homelandに対して )
主な作品
小説
短編小説・アンソロジー
その他
- Ebooks: Neither E Nor Books(2004)
- The Complete Idiot's Guide to Publishing Science Fiction (2000)
- Essential Blogging (2002)
- Content: Selected Essays on Technology, Creativity, Copyright, and the Future of the Future (2008)
- There’s a Great Big Beautiful Tomorrow / Now is the Best Time of Your Life (2011)
- Information Doesn't Want to Be Free: Laws for the Internet Age (2014)
日本語訳された作品
- 『マジック・キングダムで落ちぶれて』ハヤカワ文庫、川副智子訳、早川書房、2005年
- 『リトル・ブラザー』金子浩訳、早川書房、2011年
関連事項
出典
外部リンク