シビウ県
シビウ県 (シビウけん、ルーマニア語:Judeţul Sibiu, ハンガリー語: Szeben)は、ルーマニア・トランシルヴァニア地方の県。県都はシビウ。東部をブラショフ県、西部をアルバ県、北部をムレシュ県、南部をヴルチャ県、南東部をアルジェシュ県に接する。 統計人口は388,326人(2021年国勢調査)である。主要民族構成は下記の通り[1]。 信仰: 国内で5位の、都市化が進んだ県である。都市人口は県人口の65.8%を占め、残りの34.2%が村落に暮らす。伝統的に、県内で多数を占めてきたのはトランシルヴァニア・ザクセン人であった。第二次世界大戦後にルーマニアではドイツ人追放は行われなかったものの、戦時中ナチス・ドイツに協力した疑いをかけられ、ソビエト軍によりシベリアの強制収容所へ80,000人以上が送られた。残ったドイツ系の人々は共産主義体制下のルーマニアで迫害され政治的な権利を奪われた。1989年のルーマニア革命後、ドイツへ移住する人が増えて人口が減少した。 県南部は山地に近く、主にルーマニア人が暮らす(en:Mărginimea Sibiului、 マルジニメア・シビウルイ地域)。県北部はトランシルヴァニア高原で、公平にドイツ人とルーマニア人が暮らしていたが、トランシルヴァニア・サクソン人の村々は現在荒廃している。ロマ人人口は主に南部ルーマニアから共産主義時代に村落近くへ移ってきて、増加傾向にある。
地理面積は5,432平方キロメートルである。南部は標高2,500メートル以上のファガラシュ山脈、県面積の30%を占めるのはロトル山脈とチンドレル山脈で、南カルパチア山脈に属す。オルト川がシビウ県内で南部へ向け山から流れる。このため、トランシルヴァニア地方とワラキア地方の行き来が容易である。北部はトランシルヴァニア高原である。 主要河川は南部のチビン川支流のオルト川、北部のトゥルナヴァ川である。 経済シビウ県は国内で活発な経済活動が行われており、外国からの投資比率が高い。主要産業は以下のとおりである。
県最大の天然資源は、県北部に特に多い天然ガスで、国有数の産出地である。 共産主義政権時代、コプシャ・ミカ(en:Copşa Mică)には2つの化学工業複合施設があり、周囲の環境を汚染していた。この地域はいまだヨーロッパで最悪の汚染地域とみなされている。幸運なことに1989年以後、多くの工業施設が閉鎖され、汚染地域はゆっくりと回復している。 観光
行政区画県は2つの都市、9つの町、53の基礎自治体からなる。 主な都市参照
|