ジャクソン郡 (英 : Jackson County )は、アメリカ合衆国 オレゴン州 の南西部に位置する郡 である。人口は22万3259人(2020年)[ 1] 。郡名は第7代アメリカ合衆国大統領 のアンドリュー・ジャクソン に因んで名付けられた。郡内には11の法人化都市と34の未編入町があり、最大の都市は1927年以来郡庁所在地 [ 2] でもあるメドフォード である[ 3] 。
歴史
現在ジャクソン郡となっている所にはモドック族、シャスタ族、タケルマ族、ラトガワ族およびアムクワ族の各インディアン が住んでいた。1850年代 初期、北のクリキタット族と南のデシュート族がこの地域を襲い、住み着いた。
1852年 1月12日にオレゴン準州 議会がレーン郡 の南西部とダグラス郡 とアムクワ郡 南部の未編入領域を合わせてジャクソン郡を創設した。現在はクーズ郡 、カリー郡 、ジョセフィーン郡 、クラマス郡 およびレイク郡 に入っている土地も含んでいた。1852年にジャクソンビル に近いイリノイ川 とローグ川 の渓谷 で金 が発見され、ジャクソン郡と南のカリフォルニア州 および北のダグラス郡を繋ぐ荷車 道 が完成し、白人 が大量に入ってきた。
鉱山 師とインディアンの間の紛争 が1853年 の戦争に繋がり、これが間歇的に続いて、1856年 5月29日にイリノイ川沿いビッグベンド でアメリカの正規軍 と市民兵 の連合がジョンとジョージ各酋長 の率いる最後の部隊を破った時に終わった。インディアンはこの紛争を通じて戦うほどに悪い方向に進み、降伏 を始めると、1856年1月に1つの集団がセイラム の西にあるグランドロンド・インディアン居留地 へ追い込まれたのを初めとして、既存のインディアン居留地に次々と追いやられた。その後の数ヶ月間で、他の集団も1857年 5月までにそれまでの土地を立ち去ることを強いられ、シャスタ族、タケルマ族、ラトガワ族のほとんど全てがシレッツ居留地に移住させられ、現在もそこに留まっている。
ジャクソンビル が1853年に最初の郡庁所在地 に指定された。しかし、ジャクソンビルは地域の金鉱から上がる利益が減少したことや、オレゴン・カリフォルニア鉄道が1880年代 に建設されたことで衰退していった。この鉄道はジャクソンビルを通らず、その5マイル (8 km) 東にあるメドフォードを通った。メドフォードは鉄道が通ったことと、それに伴って商業 や土地 開発 が進んだことで繁栄していった。ジャクソンビルは郡庁所在地を移すという提案をうまくかわしていたが、最終的には1927年にメドフォードが新しい郡庁所在地に選ばれた。
2004年 3月、ジャクソン郡はオレゴン州の他の35郡に先んじて、森林 と都市 部の境目にある土地の家屋 には任意であるが耐火建築 とする計画を採用した。このことで家の所有者はその家屋構造の周りに30分以上の耐火性能がある材料を用いることが要求され、12,000戸に影響した。2007年 には、家産 が火事 に巻き込まれた場合、その賠償 の危険性を考えて義務化されるようになった。
2007年 5月15日、住民投票 により、資金不足で4月6日から閉鎖されていた15か所の公共図書館 を再開しないことを決めた。これは住民が図書館の運営資金を負担しないことに決めた2回目の住民投票だった[ 4] 。アメリカ合衆国でも最大の図書館閉鎖となった[ 5] 。これら図書館は2007年10月24日に開館時間を短縮して再開された[ 6] 。
地理
アメリカ合衆国国勢調査局 に拠れば、郡域全面積は2,802平方マイル (7,257.1 km2 )であり、このうち陸地は2.785平方マイル (7,213.1 km2 )、水域は17平方マイル (44.0 km2 )で水域率は0.59%である。アムクワ国立の森の部分が郡内に入っている。
郡内にはログ川の支流であるベア・クリークとその流域がすべて入っている[ 7] 。メドフォード、アッシュランド、フェニックス、タレントおよびセントラルポイントの人口集中部がこの水流沿いにある。溶岩で形成されたアッパーとローワーのテーブルロック近くでログ川に合流している。
バレー・オブ・ログ州立公園のキャンプ場、州間高速道路5号線に近いログ川の堤にある[ 8]
隣接する郡
国立保護地域
カスケード・シスキュー国立保護区
クレーターレイク国立公園 (部分)
クラマス国立の森(部分)
ログ川シスキュー国立の森(部分)
アムクワ国立の森(部分)
人口動態
人口推移
年
人口
%±
1860 3,736 —
1870 4,778 27.9% 1880 8,154 70.7% 1890 11,455 40.5% 1900 13,698 19.6% 1910 25,756 88.0% 1920 20,405 −20.8% 1930 32,918 61.3% 1940 36,213 10.0% 1950 58,510 61.6% 1960 73,962 26.4% 1970 94,533 27.8% 1980 132,456 40.1% 1990 146,389 10.5% 2000 181,269 23.8% 2010 203,206 12.1% 2020 223,259 9.9% [ 9] [ 10] [ 11]
以下は2000年の国勢調査 による人口統計データである。
基礎データ
人口: 181,269人
世帯数: 71,532 世帯
家族数: 48,427 家族
人口密度 : 25人/km2 (65人/mi2 )
住居数: 75,737軒
住居密度: 10軒/km2 (27/mi2 )
人種別人口構成
先祖による構成
ドイツ系:17.7%
イギリス系:12.9%
アイルランド系:10.2%
アメリカ人:8.8%
第一言語による構成
年齢別人口構成
18歳未満: 24.4%
18-24歳: 8.7%
25-44歳: 25.5%
45-64歳: 25.4%
65歳以上: 16.0%
年齢の中央値: 39歳
性比(女性100人あたり男性の人口)
世帯と家族 (対世帯数)
18歳未満の子供がいる: 30.3%
結婚・同居している夫婦: 53.2%
未婚・離婚・死別女性が世帯主: 10.5%
非家族世帯: 32.3%
単身世帯: 25.1%
65歳以上の老人1人暮らし: 11.0%
平均構成人数
収入
収入と家計
収入の中央値
世帯: 36,461米ドル
家族: 43,675米ドル
性別
男性: 32,720米ドル
女性: 23,690米ドル
人口1人あたり収入: 19,498米ドル
貧困線 以下
対人口: 12.5%
対家族数: 8.9%
18歳未満: 16.3%
65歳以上: 6.9%
経済
郡内の主要産業は医療、農業、林業、製造業および観光である。
郡内には10,000エーカー (40 km2 ) を超える果樹園があり、ジョセフィーン郡に跨るログバレーとアップルゲートのワイン生産地がある。
彫刻に使われるせっけん石が郡内で産出されている。
見どころ
ベアクリーク・グリーンウェイ
ベアクリーク・グリーンウェイはアッシュランドからセントラルポイントに流れるベアクリークの両岸の地域である。その中でも最も人気があるのは、アシュランドから北のメドフォードに向かう自転車道である。将来、全長は21マイル (34 km) となり、アッシュランドとセントラルポイントを繋ぐ舗装路でなる。暖かい春や夏には特に自転車やスケートを楽しむ人々に人気がある[ 12] 。
オレゴン・ヴォーテックス
郡内のゴールドヒルには道端のアトラクションであるオレゴン・ヴォーテックス がある。これは重力の丘の例である。周辺地域に関わる超常現象 と言われるものを展示しているが、光学的な錯視 だと主張する者もいる[ 13] [ 14] 。
町とコミュニティ
法人化都市
未編入の町と統計調査指定地域
アップルゲート
ビーグル
ビターリック
ブラウンズボロ
バックボーンスプリングス
バンコム
バイビーコーナー
カスケードゴージ
クライマックス
コレスティン
ダーダネルス
フッツクリーク
フォーコーナーズ
レイククリーク
リンカーン
マッキーブリッジ
マクロード
マウンテンビュー
パインハースト
プロスペクト
プロボルト
ロックポイント
ログエルク
セブンオークス
スターベーションハイツ
スティームボート
ラック
サムズバレー
テーブルロック
トロ
トレイル
ユニオンクリーク
ホワイトシティ
ウィマー
昔あった町
脚注
関連項目
外部リンク
座標 : 北緯42度25分 西経122度44分 / 北緯42.42度 西経122.74度 / 42.42; -122.74