劇団スタジオライフ(Studio Life)は日本の劇団。1985年に河内喜一朗と倉田淳により結成。東京都中野区を本拠地としている。
1988年より男優のみで構成されている。脚本・演出の倉田淳のみが女性。少女漫画や耽美的な小説を原作としたもの、海外の翻訳劇などを中心に上演されている。
概要
1996年「トーマの心臓」(原作:萩尾望都)をはじめて舞台化。今は漫画・アニメ・ゲームを舞台化する「2.5次元舞台」の上演がブームとなっているが、『トーマの心臓』はその先駆けとなった作品である。[1]「トーマの心臓」の成功により一気に動員を増やし、「ヴェニスに死す」(原作:トーマス・マン)、「死の泉」(原作:皆川博子)、等の文芸耽美作品を次々と舞台化した。劇団創立20周年を迎えた2005年には、直木賞作家 東野圭吾の代表作「白夜行」をテレビドラマに先駆けて2部構成で初舞台化した。
2006年劇団初のシェイクスピア作品を上演し新境地を切り開き、2011年「夏の夜の夢」「十二夜」で初の海外公演を韓国で成功させた。
その他、イギリスのフリンジ(小劇場)および、アメリカのオフ・ブロードウェイなどの最新且つ秀逸な戯曲を翻訳上演する<The Other Life>の公演活動、更にロンドン、ニューヨークでのワークショップ開催、東京の中野に在る小劇場「ウエストエンドスタジオ」の運営等も行っている。また、2005年の12月 - 1月には日本でニューヨーク・アクターズスタジオ正会員であるロベルタ・ウォーラックによる日本人俳優の為の「Acting Workshop」を開催した。[2]
2014年6月8日、代表で所属俳優の河内喜一朗が大腸癌のため逝去。享年64歳[3]。現在は、所属俳優の藤原啓児が代表を引き継ぐ。
特徴
- 結成当初は女優も在籍する劇団だったが、1988年上演「WHITE」の本番直前に女優が駆け落ちしてしまったことが切っかけで男優を女役に起用。それが意外な評判を呼び現在の、男優のみという劇団のスタイルに至った。(座長・河内喜一朗談)
- 劇団の特性上、「男版宝塚」などと評される事もあるが、宝塚とは異なり、基本的に男役と女役は固定されていない。
- 女性役を演じるときは、服装や髪型など見た目・立ち居振る舞いなどは、女性的に整えられるが、声は男性のまま演じられる。コメディでは、仕草も男性的な場合がある。
- 同じ脚本でも役者の個性によって印象が変わるダブルキャストが魅力で、ダブルキャストで上演される時は一方のチームが主要人物を演じている間、もう一方のチームはサポート役(敵役や脇役)にまわる事が多い。
- 舞台上演の別に、影絵劇団としても、北は北海道から南は九州まで全国の小学校を中心に公演を行っており、舞台上演の主役級の役者等も影絵演者として出演する事もある。[4]
公演作品
倉田淳オリジナル
- 「ブーイング・シティ」(作:倉田淳)1987年、1988年
- 「リアル・シンデレラ・ストーリー」(作:倉田淳)1987年、1988年、1989年、2011年
- 「タイガー・バーム・フィーバー」(作:倉田淳)1989年、1991年
- 「BEAT POPS」(作:倉田淳)1992年、2013年
- 「Back Cindy」(作:倉田淳)1994年、1996年、2014年
- 「WHITE」(作:倉田淳)1988年、1990年、1996年、2000年、2003年、2006年、2007年、2010年、2015年、2022年
- 「TAMAGOYAKI」(作:倉田淳)1990年、1995年、1998年、2008年、2019年
- 「PANSY MAZE」(作:倉田淳)1987年、1988年、1995年、2009年
- 「Suka-suka aja de!」(作/演出:倉田淳)2016年[5]
漫画原作
その他
※【The Other Life】海外の小劇場で生まれた傑作を東京の舞台へ。このコンセプトの元に97年に誕生したのが「The Other Life」。文芸・耽美作品を上演する本公演とは趣を異にし、小劇場空間のメリットを生かしてリアルで大人のテイストを繰り広げるStudio Lifeの特別公演。
劇団イベント
- スタジオライフ・ソウル公演応援ツアー『夏の夜の夢』『十二夜』(2011/11/19~11/22)
- ファンクラブ15周年イベント『Studio Life Film FES』[53](2012/1/6~1/15)
- ファンクラブ15周年イベント『春のいちご狩りバスツアー』(2012/3/17、3/24)
- ファンクラブ15周年イベント『夏祭り』会場:ウエストエンドスタジオ[54](2012/8/1~8/12)
- イベント『LILIES weekend』会場:アイビーホール[55](2013/10/19~10/20)
- イベント『END OF THE YEAR FESTIVAL2013』会場:博品館劇場(2013/12/28~12/29)
- イベント『29年最後の日 with You』(2014/12/31)
- Studio Life 30th Anniversary Wonderful Journey『Trip,Trip,Trip!』(2015/3/25~3/29東京)(4/11大阪)(4/12名古屋)
- イベント『Cafe 30th』(2019/9/9~9/13)
- ファンクラブツアー『伊勢参りツアー』[56](2016/1/9~1/11)
- イベント『切手のいらないラブレター~愛のお茶会』会場:アイビーホール(2016/4/2~4/3)
- イベント『夢幻祭天』会場:月見ル君想フ(2016/10/7~10/10)
- ファンクラブイベント『club LIFE 20th Anniversaryファンの集い~おかげ様で二十歳になりました~』青陵会館ホール(2017/1/6~1/7)
- イベント『エッグスタンド/Osaka Special Event』(2017/3/26)
- Jun企画 朗読会『言葉の奥ゆき1』(2017/4/21~4/30)[57]
- ファンクラブイベント『大感謝祭~マーガレットの花たちは冬に咲く~』[58](2017/12/9~12/24)
- ファンクラブツアー『繍楽旅行』[59](2018/3/10~3/11)
- Jun企画 朗読会『言葉の奥ゆき 通~夏休みの宿題~』(2018/8/30~9/2)[60]
- ファンクラブイベント『Happu Xmas Families』(2018/12/24)
- Jun企画 朗読会『言葉の奥ゆき3 ~新しい出逢い~』『咲くのよライフの桜たち』『藤原ワークショップ』(2019/3/21~3/24)
- Studio Life Autumn Delicatessen2019『秋デリ』[61](2019/9/21~9/29)
- Jun企画 朗読会『言葉の奥ゆき4 ~回帰~』(2020/7/18~7/24)[62]
- イベント『WESTENDマーケットお嬢様のワードローブ』(2020/11/14~15)
- Jun企画 朗読会『言葉の奥ゆき5 ~情感あふるる深淵へ~』(2021/3/13~3/21)[63]
- Jun企画 朗読会『言葉の奥ゆき6 ~行路~』(2022/3/18~3/19)[64]
- ファンクラブ25周年イベント『ファンの集い2022満開』会場:中野サンプラザ(2022/3/20)
- club Life会員限定ツアーイベント富岡製糸場へのバスの旅~つむぐ~(2023/6/3)
主な所属俳優
主な出身者
参照
外部リンク