スタンフォード人工知能研究所スタンフォード人工知能研究所(スタンフォードAIラボまたは SAIL)は、スタンフォード大学にある人工知能(AI)研究所。 1963年、マサチューセッツ工科大学からスタンフォードに移ってきたジョン・マッカーシーが設立した。1965年から1980年までスタンフォードを見下ろすサンタクルーズ山のふもとの D.C. Power building にあった。この期間、SAIL は AI 研究の主要拠点のひとつであった。 歴史古いSAILの建物[1]は主キャンパスから5マイルほど離れており、Felt Lake を見下ろす丘にあった。周囲は全くの田舎の風景であり、1960年代にはある種の隔絶された状況を生み出していた。しかし、1989年の地震で建物が損傷したため、大学はこの場所を使用しないと決定した。 SAILの卒業者は様々なシリコンバレー企業で重要な役割を果たした。大きなところではシスコシステムズやサン・マイクロシステムズがあるし、小さな企業では Vicarm、Foonly、Imagen、Xidex、Valid Logic Systems がある[2]。SAILでの研究成果も数多く、例えば音声認識やロボット工学で知られている。 SAILはまた、WAITSオペレーティングシステムを開発した[2]。SAIL ではDEC PDP-10の様々な機種で WAITS を動作させていた(当初はPDP-6、その後 KA10 と KL10)。WAITS は Foonly のシステム(PDP-10のクローン)でも動作した。SAILのシステムは一時期は3種類のプロセッサ(KL10/KA10/PDP-6)で稼動していた。SAILシステムは1991年に機能停止した[2]。 SAILの名前は1970年に Dan Swinehart と Bob Sproull がスタンフォード人工知能研究所で開発した言語の名称にも使われている[3]。 1980年、その活動は大学の計算機科学科と統合され、スタンフォードの主要キャンパスにある Margaret Jacks Hall に移転した。 SAIL は 2004年に活動を再開し、セバスチアン・スランを新たな所長とした。21世紀のSAILの目的は「世界を理解する方法を変える」ことであり[4]、研究分野はバイオインフォマティクス、認識、計算幾何学、コンピュータビジョン、意思決定論、分散システム、ゲーム理論、画像処理、情報検索、知識ベース、論理学、機械学習、マルチエージェントシステム、自然言語、ニューラルネットワーク、プランニング、ベイジアンネットワーク、センサーネットワーク、ロボット工学などである[4]。 2017年12月にSAILの所長でGoogleのチーフサイエンティストでもあるフェイフェイ・リーはGoogleのアジア初の人工知能研究センターを中国北京に設立した[5][6]。 関連項目注
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