『スリー・サイズ・ライヴ[注釈 1]』(Three Sides Live)は、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、ジェネシスが1982年に発表したライブ・アルバム。LP・CDとも2枚組となっている。
背景
インターナショナル盤LPは、サイド1からサイド3がライブ音源、サイド4はスタジオ録音の曲(アルバム『デューク』からのアウトテイク及びEP『3×3』からの曲)という構成だったが、イギリス盤LPは内容が異なり、サイド4もライブ音源であった[8]。1994年のリマスターCDは、イギリス盤LPに準じた全曲ライブ録音の内容となった。
「イット〜ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ」(インターナショナル盤LPには収録されていない)のみスティーヴ・ハケット在籍時の1976年のライブ音源で、ビル・ブルーフォードがサポート・ドラマーを務めている[1]。
反響・評価
全英アルバムチャートでは19週トップ100入りして最高2位を記録し、バンドにとって10作目の全英トップ10アルバムとなった[2]。アメリカでは25週Billboard 200入りし、1982年8月21日に最高10位を記録した[4]。
Bruce Ederはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「フィル・コリンズの歌声は全編を通じて好調で、グループの演奏も印象的なことが多く、たとえアリーナ・クラスの会場の観客を前にするようになっても、刺激的かつ密度の濃い演奏が維持されている」と評している[9]。
収録曲
特記なき楽曲はフィル・コリンズ、マイク・ラザフォード、トニー・バンクスの共作。
サイド1
- ターン・イット・オン・アゲイン - "Turn It On Again" - 5:16
- ドードー - "Dodo" - 7:18
- アバカブ - "Abacab" - 8:46
サイド2
- ビハインド・ザ・ラインズ - "Behind the Lines" - 5:26
- ダッチス - "Duchess" - 6:38
- ミー・アンド・サラ・ジェーン - "Me & Sarah Jane" (Tony Banks) - 6:02
- フォロー・ユー・フォロー・ミー - "Follow You Follow Me" - 4:58
サイド3
- ミスアンダースタンディング - "Misunderstanding" (Phil Collins) - 4:06
- イン・ザ・ケイジ(メドレー) - "In the Cage (Medley - Cinema Show - Slippermen)" (Peter Gabriel, Steve Hackett, P. Collins, Mike Rutherford, T. Banks) - 11:52
- アフターグロウ - "Afterglow" (T. Banks) - 5:13
サイド4(イギリス盤LP)
- ワン・フォー・ザ・ヴァイン - "One for the Vine" (T. Banks) - 11:04
- ザ・ファウンテン・オブ・サルマシス - "Fountain of Salmacis" (P. Gabriel, S. Hackett, P. Collins, M. Rutherford, T. Banks) - 8:37
- イット〜ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ - "It."/"Watcher of the Skies" (P. Gabriel, S. Hackett, P. Collins, M. Rutherford, T. Banks) - 7:03
サイド4(インターナショナル盤LP)
※5曲すべてスタジオ録音
- ペイパーレイト - "Paperlate" - 3:20
- ユー・マイト・リコール - "You Might Recall" - 5:31
- 私とヴァージル - "Me and Virgil" - 6:20
- オータム - "Evidence of Autumn" (T. Banks) - 4:57
- オープン・ドア - "Open Door" (M. Rutherford) - 4:06
参加ミュージシャン
アディショナル・ミュージシャン
脚注
注釈
- ^ 1995年再発CD (VJCP-3120-21)、1999年再発CD (VJCP-68105-06)、2009年再発CD (VJCP-68903-04)の帯に準拠。日本初回盤LP (P-5611-2)の帯では『スリー・サイド・ライヴ』と表記されていた。
出典
外部リンク