タヌキマメ属
タヌキマメ属(Crotalaria)はマメ科マメ亜科の多年生または一年生の草本あるいは低木[1]。 特徴葉は1–7小葉を掌状につけ、小托葉を欠くこともある。花は黄色または帯紫色で、頂生または葉に対生する総状花序につき、まれに単生する。花の竜骨弁は先端がくちばし状。豆果は楕円形で膨らみ、左右2片に割れる[1]。属名クロタラリアはギリシャ語で「ガラガラ箱」の意味で、豆果が成熟すると小さい種子が莢の中で離れ、振るとカラカラと音がすることに因む[2]。 分布と生育環境世界の熱帯~亜熱帯、特にアフリカとマダガスカルに多い。アジアではインドに最も多く、東に行くほど種数が少なくなり、日本はタヌキマメ属の分布の末端にあたる[2]。 利用多くの有用植物が含まれ、繊維作物、緑肥、薬用植物などとして用いられる[2]。 下位分類群世界に約600種が知られる(POWO[3]では714種とする)。日本に4種が自然分布[1]。
帰化種と栽培品種帰化植物としては、インド原産で葉が単葉で細長いサンヘンプ(別名クロタラリア、サンマ、コヤシタヌキマメ、栽培品種名:ネマコロリ、ネコブキラー) C. juncea[12][13]はネコブセンチュウ抵抗性を有するとされ[14]、古くから世界各地の熱帯~亜熱帯で繊維作物や緑肥として栽培され、現在では広く野生化している[2][15]。また、3出小葉のアフリカタヌキマメ C. trichotoma[16][17]も緑肥として利用され、奄美大島以南の南西諸島に帰化している[18][15][19][20]。この他にも葉幅が大きく丸葉のオオバタヌキマメ C. spectabilis[21](別名オオコガネタヌキマメ[22]、栽培品種名:ネマックス、ネマキング、ネマクリーン)などが、緑肥の他に被覆作物(土壌の物理性改善、土壌中の有害線虫密度を抑制、害虫の天敵を保持増殖する等)に利用される[14]。 脚注
参考文献
外部リンク
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