チェンバーズ・ストリート-ワールド・トレード・センター/パーク・プレイス/コートランド・ストリート駅
チェンバーズ・ストリート-ワールドトレードセンター/パーク・プレイス/コートランド・ストリート駅(Chambers Street–World Trade Center/Park Place/Cortlandt Street)はニューヨーク市地下鉄の複合駅で、IND8番街線とIRTブロードウェイ-7番街線、BMTブロードウェイ線が駅舎を共有している。ロウアー・マンハッタンのチェンバーズ・ストリートとビージー・ストリートの間のチャーチ・ストリート地下にある。以下の運行系統が乗り入れている。 駅構造チェンバーズ・ストリート-ワールド・トレード・センター/パーク・プレイス駅
コートランド・ストリート駅
IND8番街線
IND8番街線チェンバーズ・ストリート-ワールド・トレード・センター駅は島式ホーム2面4線の急行停車駅だが、レイアウトが他駅と違っており、急行線と緩行線は別のホームに停車し、駅名も急行駅はチェンバーズ・ストリート駅、緩行駅はワールド・トレード・センター駅となる。このため、急行線と緩行線の間で乗り換えをする利用者は、いったんメザニンに上がって乗り換える必要がある。メザニンからはIRTブロードウェイ-7番街線との間で改札内乗換ができる。1932年9月10日にIND8番番街線のインウッド-207丁目駅までの区間とともに開業した[4]。ホームはいずれも列車長180メートル(600フィート)に対応している。 チェンバーズ・ストリート駅チェンバーズ・ストリート駅は急行線のホームである。駅のすぐ北側で北行線/南行線の間に第3線が設けられており、両端で南北両方向に転線できるようになっている。これは1933年2月11日にブロードウェイ-ナッソー・ストリート駅(現在のフルトン・ストリート駅)が開業するまで当駅が終点だったため使用されていた折り返し線の名残である。A系統および C系統が停車する。メザニンには自動改札機があり、チャーチ・ストリート方面出口に繋がっている。ホームは車椅子対応になっていない。 ワールド・トレード・センター駅ワールド・トレード・センター駅は緩行線ホームで、緩行系統の終点となっている。急行線ホームから南にオフセットした場所にあり、ワールドトレードセンターサイトの北端にあたる。E系統が発着し、南行線の列車はキャナル・ストリート駅の南側で急行線の下に下って当駅に入線してくる。ワールド・トレード・センター駅の北端には信号機があり、ホームの中央付近に両渡り付き交差が設けられている。緩行線はホーム南側の車止めで終わっている。開業当初はハドソン・ターミナル駅(Hudson Terminal)という駅名だったが、1973年に近くに建設されたワールドトレードセンターのツインタワーにちなんで現在の駅名に改められた。 1974年頃より駅のタイルに"H AND M"という装飾が存在したが、現在は撤去されている[5]。また、ブロードウェイ線ホームへの連絡通路は以前より設置が計画されていた[6]が完成予定は幾度も延期されていた。 駅名開業当初は全体がチェンバーズ・ストリート-ハドソン・ターミナル駅として扱われていたが、その後1948年頃の時点ではチェンバーズ・ストリート-ハドソン・ターミナル駅(急行線)とハドソン・ターミナル駅(緩行線)に分かれた。1964年と1966年の地図も同じ扱いになっていた。 その後、1972年に再び1つの駅として扱われるようになったが、2019年現在では2駅に分かれ、改札内乗り換えという扱いとなっている[7]。 IRTブロードウェイ-7番街線
IRTブロードウェイ-7番街線ブルックリン支線パーク・プレイス駅はブロードウェイとチャーチ・ストリートの間のパーク・プレイス地下にある。1918年7月1日に開業したが、当時既に開業していたBMTブロードウェイ線とIRTレキシントン・アベニュー線の下を通るため、地下深くに設けられた。島式ホーム1面2線を有し、ホームには青いI形鋼の柱が立っている。柱には1本おきに黒地に白で駅名をレタリングした駅名標が取り付けられている。線路の壁面上端には金色タイルの帯が配され、等間隔で"P"と書かれた石板が取り付けられている。 駅の北側では、線路がIRTブロードウェイ-7番街線の本線急行線に繋がっている。北隣のチェンバーズ・ストリート駅とは非常に近い。
BMTブロードウェイ線
BMTブロードウェイ線コートランド・ストリート駅 (Cortlandt Street) はチャーチ・ストリートとコートランド・ストリートの交差点に位置している。 この地下駅は1918年1月5日に開業した[8]。この駅は南北2線と相対式ホーム2面を有した2面2線の地下駅である[12]。この駅はBMTの駅として最もワールドトレードセンターに近い駅となっている[13]。駅の北側ですぐに線路は北東方向に折れ曲がり、ブロードウェイ地下でもう一度北へ進路を変更しシティ・ホール駅へと入る[12]。 出口チャーチ・ストリートとデイ・ストリートの交差点北東・南東に北行ホームからの階段があるほか、チャーチ・ストリートとコートランド・ストリートの交差点北東にも階段がある[13]。 また、どちらのホームも連絡通路経由でパストレインワールド・トレード・センター駅に接続しているほか、デイ・ストリート連絡通路とフルトン・センターを経由することでフルトン・ストリート駅にも接続している[13]。また、ワン・リバティ・プラザへ地下通路が接続している[13]。駅の北側からはかつてのワールドトレードセンターの地下コンコースへ接続しており、ウェストフィールド・ワールド・トレード・センター・ショッピングモールに行くことができる[13]。南行ホーム北端には地下鉄ワールド・トレード・センター駅への連絡通路がある。この通路は2017年12月29日に2 ワールドトレードセンターと当駅南行ホーム、オキュラス、4 ワールドトレードセンターを結ぶ通路となった。この際に改札口が従来の位置のままでは連絡通路の運用に支障が出ると判断され位置が変更されている[14]。 工事駅は1970年代後半に構造変更並びに改修工事を受けている。壁面は元のBMT様式のタイルから当時のMTAの標準であった長方形のタイル張りとなり、"Cortlandt Street"と書かれたモザイクを用いた駅名標はボルト止めの物へと変更された。照明は白熱灯から蛍光灯になりホーム先端も改修された。しかし、1998年から1999年に掛けてこの改修工事で過去の物となってしまった装飾物を復元する動きが出た。そしてADAへの準拠に伴う改修工事と共に復元は進められ、1918年の開業当初の壁面タイルワークが復元された。 2001年9月11日、駅はアメリカ同時多発テロの標的となったワールドトレードセンターの倒壊による被害を受け営業休止を余儀なくされた。被害は倒壊した建物の瓦礫による埋没、寸断された水道管からの浸水で復旧工事には多大な時間が掛かり、最終的に駅の営業が再開されたのはテロ発生から約1年後の2002年9月15日の事であった。 2005年8月20日、フルトン・センタープロジェクトの一環でデイ・ストリートの地下に連絡通路を建設するために駅が再び営業休止となった。また、この工事により駅は南北両ホームがADAに準拠する事となった。以前は南行ホームのみパストレインのワールド・トレード・センター駅のエレベーターと連絡通路を経由する事でADAでのアクセスが可能となっていた。当時のMTAのポスターでは2006年、ないし2007年の春までには駅の営業が再開されるとしていたが、実際には再開予定は無かった[15]。結局休止から3年後の2009年11月25日に北行ホームが営業再開[16][17]、さらに2年後の2011年9月6日に南行ホームも営業を再開したが連絡通路自体は未だに建設中であった[18][10][11]。 連絡通路が完成したのは建設開始から9年後の2014年11月10日の事であった。この連絡通路は改札外にあり、フルトン・ストリート駅と当駅、そしてパストイレンのワールド・トレード・センター駅を結んだ[19]。また、この連絡通路開通前の当駅の利用客数は1,500,040人(2014年)であるのに対し、開通後の2016年は4,270,036人と184%もの大幅な増加を見せている[1]。 画像
Oculus1998年にクリスティン・ジョンズとアンドリュー・ギンゼルが制作した Oculus (ラテン語で「目」)のモザイクが駅の至るところに300枚以上散りばめられている。この目は数百人のニューヨーカー達の写真をモデルにしたものである。 周辺施設脚注注釈出典
外部リンク
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