ドレクセル大学 (英語 : Drexel University )は、米国 ペンシルベニア州 フィラデルフィア に本部を置くアメリカ合衆国の私立大学 である。1891年 に創立された。
大学のモットー は "Science, Industry, Art"(科学、産業、技能)。
沿革
ドレクセル大学は1891年 に、フィラデルフィアの資本家 であり博愛主義 者であったアンソニー・J・ドレクセル により、ドレクセル技能・科学・産業大学(Drexel Institute of Art, Science and Industry)として設立された[ 1] [ 2] 。創立の目的は、どんな経歴を持つ女性や男性にも「実践的な技能と科学」の教育機会を提供することにあった。その後ドレクセル大学は1936年 にドレクセル工科大学 (Drexel Institute of Technology)に、そして1970年 には総合大学 の地位を獲得し、ドレクセル大学となった。
1983年 に全米の大学では初めて全学生にコンピューターを持つことを義務付け、2000年 にはキャンパス内ネットワーク を完全にワイヤレス 化するなど、ハイテク教育の最先端に位置してきた[ 3] [ 4] 。そのため工学 色の強い大学であったが、2002年 にMCPハーネマン大学と一体化し医科大学院 、2006年 に法科大学院 、そして2008年 にはカリフォルニア州 サクラメント に大学院キャンパスの設置に至り、近年は総合大学色を強めている。現在の学長 は2010年 に就任したジョン・アンダーソン・フライ (英語版 ) [ 5] 。個別ランキングでは工学系分野の評価が特に高い。
キャンパス
ユニバーシティ・シティ・キャンパスからセンターシティ東方面
クイーン・レーン・キャンパス
センターシティ・ハーネマン・キャンパスと付属病院。右に市庁舎屋上に立つウィリアム・ペン の銅像が見える
ユニバーシティ・シティ・キャンパスからの夜景
フィラデルフィア市内に3カ所、カリフォルニア州サクラメント市内に1カ所、計4カ所にキャンパスを構え、本部はセンターシティーと呼ばれる市の中心部の西部に位置するユニバーシティ・シティに設置されている[ 6] 。メインキャンパスのあるユニバーシティ・シティは隣接するペンシルベニア大学 やユニバーシティ・シティ・サイエンス・センター とともに全米有数の学園都市を形成している。
ユニバーシティ・シティ・キャンパスを東西に貫くマーケット・ストリート は「Avenue of Technology 」(テクノロジー街)の愛称がある。
学生及び教員の人数
教員 - 1,404名
学部生 - 13,484名
大学院生 - 9,009名
教育機関
Colleges [ 7]
Schools
(*:4学期制 のみを採用 +:2学期制 、4学期制を両方採用)
インターンシップ
1919年 に始まった大規模なCo-op と呼ばれる有給インターンシップ ・プログラム(The Ultimate Internship )を有しており、ユニバーシティ・シティ・キャンパスの学部 生は通常大学2年以降から秋・冬もしくは春・夏に6ヶ月のCo-opを3回、計18ヶ月行う。このプログラムのために入学を希望する学生も少なくない。学生は大学を通して1,500以上の企業から自分に合った職を選ぶことができるほか、学生自身が自ら雇用主を探すこともできる[ 8] 。学生のインターンシップ先は米国41州、世界17国におよぶ。各単位シーズンごとにCo-opに参加する学生は4,000人強[ 9] 。
通常の大学プログラムに加えてこのインターンシップ・プログラムを行うため、多くの学部生の在学期間は5年(計18ヶ月のインターンシップ)である。Co-opの影響が大きく、大学自体のスケジュールもCo-opを中心に調整されており、他校の一般的なカリキュラムのスケジュールからは外れる。更に、Co-opに参加している学生が交互に入れ替わるため秋・冬と春・夏の学期とでは学生の顔ぶれが大きく違う、実際の学生数よりキャンパスに在籍する学生は少ない、夏学期と他学期の授業数の差が比較的小さい、などが大規模インターンシップ・プログラムを抱えるこの大学の特徴である。給与は学生の専攻、能力や経験によってかなりの差が出るが、6ヶ月の平均給与は14,163USドル (各専攻ごとの平均週給はCo-op Salary Guide を、6ヶ月間の平均給与についてはDrexel Co-op Earnings を参照)。多数の学生を受け入れている主な企業や機関は以下の通り。
Co-opを希望しない学生のために、一部の専攻では通常の4年プログラムも用意されている。Co-opは大学のカリキュラムの一環として見なされるため、通常はキャンパス内でしか働くことが許されないF-1ビザ 保有の留学生 でも、簡単な手続を行うことで有給インターンシップに参加可能である。尚、Co-opは主にユニバーシティ・シティ・キャンパスの学部生向けプログラムだが、修士課程 の大学院生も希望すればCo-opを行うことが許されている[ 11] 。
主な出身者
脚注
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
ドレクセル大学 に関連するメディアがあります。