ナイジェル・ダヴェンポート
アーサー・ナイジェル・ダヴェンポート(Arthur Nigel Davenport, 1928年5月23日 - 2013年10月25日)は、イギリスの舞台・テレビ・映画俳優[1]。アカデミー賞受賞作品『わが命つきるとも』でのノーフォーク公爵と『炎のランナー』でのバーケンヘッド卿役でよく知られている。 生い立ちケンブリッジシャー, グレート・シェルフォード[2]で、キャサリン・ルーシー(旧姓:マイクルジョン)とアーサー・ヘンリー・ダヴェンポートの間に生まれた[要出典]。ケンブリッジのシドニー・サセックス・カレッジの会計を務めていた父を持ち[1]、アカデミックな家庭で育ったダヴェンポートは、セント・ピーターズ・スクールやシーフォード、チェルトナム・カレッジ、トリニティ・カレッジ (オックスフォード大学)で教育を受けた[1]。当初は哲学・政治・経済学を専攻していたが、チューターの助言により英語に変更した[3]。 キャリアオックスフォード大学在学中に演劇を始め、サヴォイ劇場やシェイクスピア・メモリアル・カンパニーを経て、1956年にロイヤル・コート・シアターのイングリッシュ・ステージ・カンパニーの初期メンバーに加わった[4]。イギリスの映画やテレビに脇役として出演するようになり、トニー・リチャードソン監督の映画『Look Back in Anger』(1959年)に出演した。その後、映画版『寄席芸人』ではローレンス・オリヴィエの相手役となる劇場支配人、マイケル・パウエル監督の『血を吸うカメラ』(いずれも1960年)では警察官を演じた[4]。 ロジャー・ムーアがサイモン・テンプラーを、パトリシア・ドナヒューがロヴァーニャ伯爵夫人を演じたTVシリーズ『セイント 天国野郎』の第1シーズンの1962年の最終エピソード「The Charitable Countess」では、ダヴェンポートは脇役として伯爵夫人の腹心であるアルド・ペトリを演じている。 『わが命つきるとも』(1966年)のノーフォーク公爵役で印象を残したダヴェンポート[5]は、戦争映画『大侵略』ではマイケル・ケインと共演し[3]、『クイン・メリー/愛と悲しみの生涯』ではボスウェル卿役で大役を果たした[5]。1972年には、『野生のエルザ』の続編『永遠のエルザ』[3]にスーザン・ハンプシャーの相手役であるジョージ・アダムソン役で出演した。 1968年に公開されたスタンリー・キューブリック監督の映画『2001年宇宙の旅』の撮影中、ダヴェンポートは、俳優のキア・デュリアやゲイリー・ロックウッドがコンピュータHAL9000と対話する際に、HAL9000役としてセリフを当てて読んでいた。しかし、キューブリックは、ダヴェンポートの英語のアクセントが気になると考え、数週間後に彼を役から降板させ、最終的にカナダ人俳優のダグラス・レインがこの役に選ばれた[6]。その後、ダヴェンポートは、奇抜な作品である『フェイズIV 戦慄!昆虫パニック』の主役を務めたが、充分な観客動員数には至らなかった。1979年には、『Prince Regent』でジョージ3世を演じた[1]。 1993年、BBCラジオでシャーロック・ホームズの物語『プライオリ学校』をドラマ化した際に、ホールダネス公爵を演じた[7]。 1997年2月、ダヴェンポートは『This Is Your Life』の題材となり、チェルトナム近郊のDavid Nicholsonの厩舎でマイケル・アスペルに驚かされた[要出典]。 1986年から1992年までEquityの会長を務めた[1][5]。 私生活ダヴェンポートは2度結婚し、最初の結婚相手は、オックスフォード大学在学中に出会ったヘレナ・マーガレット・ホワイト[1]であった。1951年に結婚し、娘のローラと息子のヒューゴをもうけた[1]。2番目の妻は女優のマリア・エイトキン[1]で、彼女との間には次男のジャックが生まれた。息子のジャックも『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』への出演で知られる俳優である[8]。映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』のプロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーによると、ジャックがジェームズ・ノリントン役に抜擢されたのは、父親のナイジェルが映画『海賊大将』に出演していたことも理由のひとつとのことだった[要出典]。 2013年10月25日、85歳で亡くなった[1][5][9][10]。 主な出演作品映画
テレビドラマ
出典
外部リンク |