パディントン(Paddington、2020年4月2日 - )は、イギリス生産・アイルランド調教の競走馬。主な勝ち鞍は2023年のアイリッシュ2000ギニー、セントジェームズパレスステークス、エクリプスステークス、サセックスステークス。
概要
2歳(2022年)
9月2日アスコット競馬場の未勝利戦でライアン・ムーアを鞍上に迎えてデビューして5着。続く10月13日カラ競馬場の未勝利戦でシーミー・ヘファナン鞍上で初勝利を挙げた[2]。
3歳(2023年)
3月26日ネース競馬場のハンデ戦でムーア騎手を背に始動して連勝。5月1日のテトラークステークス(L)もヘファナン騎手を鞍上に勝利して3連勝とした[2]。
5月27日のアイリッシュ2000ギニー(G1)はムーア騎手を鞍上に2番人気で出走。発馬で1馬身ほど遅れを取るも内枠3番を利して位置を上げて2番手追走。残り3ハロンを切った辺りで各馬が動き出し始め、逃げたハイロイヤルを捩じ伏せて抜け出すと追撃したカイロに2馬身半差を付ける快勝。4連勝でG1初制覇を果たした[3]。
6月21日のセントジェームズパレスステークス(G1)ではシャルディーンに次ぐ2番人気で出走。レースはシャルディーンが逃げて、パディントンは一時好位を取るも途中で5番手に下げて、最終コーナーで3番手に上がってシャルディーンを射程圏に入れた。直線に入って残り2ハロンからシャルディーンが突き放しにかかるも、それを上回る脚勢を発揮して3馬身3/4差の完勝を収めて5連勝とした[4]。
その後は距離を伸ばして7月9日のエクリプスステークス(G1)に1番人気で出走。ウエストウインドブローズが逃げてパディントンが2番手、その後ろをエミリーアップジョン、ドバイオナーという順で隊列が組まれた。各馬それぞれ1馬身半から2馬身の間隔を崩さすに直線を迎えて各馬の鞍上が動き始めた。ムーア騎手が軽く仕掛けるとパディントン残り2ハロン地点で先頭に立ち、エミリーアップジョンが懸命に食い下がりパディントンをとらえかねない脚の勢いであったが、もう一伸びしてエミリーアップジョンの接近を許さず半馬身差の保って優勝。G1・3連勝を含む6連勝とした[5]。
8月2日に行われたサセックスステークス(G1)では好スタートからハナを奪うと、残り2ハロン付近で後続を突き離し最後はファクトゥールシュヴァルに1馬身半差をつけ快勝、G1競走4勝目を挙げた[6]。
8月23日のインターナショナルステークス(G1)では道中2番手追走から直線で脚を伸ばすも、逃げるモスターダフをとらえることができず、また後方から追い込んできたナシュワにもかわされて3着に敗れ、連勝は7でストップした[7]。
その後、10月21日のクイーンエリザベス2世ステークス(G1)で巻き返しを図るも、レースでは好位追走から直線で伸び切れず9着に沈んだ[8]。この後、11月4日に行わるブリーダーズカップ・マイルに出走予定であったが、体調不良のため現役を引退することになった。引退後の2024年よりクールモアスタッドで種牡馬となる[9]。
種牡馬時代
2024年からアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬入りした。
同年よりニュージーランドのウィンザーパークスタッドにてシャトル種牡馬として供用される[10]。
血統表
脚注
- ^ “The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2023”. 国際競馬統括機関連盟. 2024年1月24日閲覧。
- ^ a b “パディントン(Paddington) | 競馬データベース | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年6月20日閲覧。
- ^ “愛2000ギニーは先行決着、パディントンが快勝でA.オブライエン厩舎のワンツー | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年6月20日閲覧。
- ^ “英G1セントジェームズパレスS、英・愛2000ギニー馬対決はパディントンに凱歌 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月9日閲覧。
- ^ “パディントンが10ハロンも克服、英G1エクリプスSでエミリーアップジョンを封じる | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年7月9日閲覧。
- ^ パディントンが英G1サセックスS逃げ切り、G1レース4連勝JRA-VAN Ver world、2023年8月3日配信・閲覧
- ^ モスターダフがパディントンら撃破、英インターナショナルS逃げ切り勝ちJRA-VAN Ver world、2023年8月24日配信・閲覧
- ^ ビッグロックが待望のG1初制覇、英クイーンエリザベス2世Sで6馬身差の圧逃JRA VAN ver world、2023年10月22日配信・閲覧
- ^ パディントンが電撃引退、体調不良でBCマイル出られずJRA VAN ver world、2023年10月28日配信・閲覧
- ^ 23年にG1を4連勝のパディントン、シャトル種牡馬としてNZへJRA-VAN Ver world、2024年3月23日配信・閲覧
外部リンク