フェイムアンドグローリー (Fame And Glory) はイギリスで生産された競走馬である。フェームアンドグローリーと表記される場合もある。
経歴
2歳(2008年)
10月22日にナヴァン競馬場で競走馬デビュー戦を迎え、デビュー初戦で初勝利を挙げた。その後はフランスに遠征し約3週間後の次走は重賞及びG1競走初挑戦となるクリテリウムドサンクルーに出走することになった。当レースの前週に行われたクリテリウム・アンテルナシオナルを制したザフィシオなどが出走するなか、当時1勝馬だった本馬は11頭中5番人気に支持された。雨の影響で道悪の中で行われたレースでは、ゴール前で4頭が絡む接戦の中、2着のドラムビートに半馬身差をつけて1着となり、重賞及びG1競走初勝利を挙げた。この勝利は鞍上のジョニー・ムルタと馬主にとっても同競走初勝利となり、オブライエン厩舎にとっては6年ぶり3度目の勝利となった。また、ドラムビートとは同じオブライエン厩舎で、同じモンジュー産駒のワンツーともなった。レース後は休養に入り2戦2勝で2歳を終えた。
3歳(2009年)
休養を終えて4月19日のバリーサックスステークス (G3) から始動し、1番人気に応えて快勝。幸先の良いスタートとなった。続く5月10日のアイリッシュダービートライアルステークス (G2) は新たにジェームズ・ヘファーナンが騎乗してレースを制し、デビュー戦以来無敗の4連勝を達成した。6月6日のダービーステークスでは1番人気に推されるものの、2000ギニーを制したシーザスターズをとらえきれずに2着に敗れた。6月28日のアイリッシュダービーでは鞍上がJ.ムルタに戻る。二冠馬シーザスターズは出走を取り消していた。レースでは2着ゴールデンソードに5馬身差をつけ優勝し、オブライエン厩舎は1・2フィニッシュと共にアイリッシュダービー4連覇・7勝目の偉業を達成。本馬も父モンジューとの親子制覇を達成した。その後、9月5日のアイリッシュチャンピオンステークスではシーザスターズとの2度目の対決となったが、またもや2着に敗れ、前回の雪辱はならなかった。そして本番の凱旋門賞ではシーザスターズが快勝したのとは対照的に見せ場がなく6着に終わった。続くチャンピオンステークスでは1番人気に支持されたが、トゥワイスオーヴァーの6着に敗れた。
4歳(2010年)
休養を終えて4月11日のアレッジドステークスに出走したが、3着に敗れた。続く5月3日のムーアズブリッジステークス (G3) では2着馬に5馬身差をつけ圧勝した。5月23日のタタソールズゴールドカップでは単勝1.5倍の圧倒的1番人気に推され、レースでは2着馬に7馬身差の圧勝劇を演じ、G1競走3勝目を挙げた。6月4日のコロネーションカップでは2番手追走から楽に抜け出し、サリスカを1馬身半突き放して快勝、G1競走4勝目を挙げた。8月8日のロイヤルウィップステークス (G2) では後続に3馬身半差をつけ勝利し、格の違いを見せ付けた。しかし本番の凱旋門賞ではワークフォースの5着に敗れた。
5歳(2011年)
4月17日のヴィンテージクロップステークスと5月29日のサヴァルベグステークスを共に勝利。6月16日のゴールドカップを快勝、G1競走5勝目を挙げた。その後8月20日のセントレジャートライアルステークスは2着、9月10日のアイリッシュセントレジャーは4着に終わる。10月15日のブリティッシュ・チャンピオンズ・ロングディスタンスカップはレース中盤で先頭に立つと後続の追撃をしのいで勝利した。この年、カルティエ賞の最優秀ステイヤーに選出される。
6歳(2012年)
休養を終えて5月20日のヴィンテージクロップステークスから始動し、1番人気に応えて勝利。続く6月21日のゴールドカップでは1番人気に推されるものの7着に敗れた。約3ヶ月の休みを経てアイリッシュセントレジャーで6着、ブリティッシュ・チャンピオンズ・ロングディスタンスカップは5着に敗れる。次走はアメリカへ遠征し、ブリーダーズカップ・マラソンへ出走するがレース中盤で大きく後退し、競走中止となった。これを最後に引退し、アイルランドのグランジ・スタッドで種牡馬となった[1]。
引退後
2017年2月13日、種付け中に心臓発作と思われる症状により死亡した[2]。
競走成績
出走日 |
競馬場 |
競走名 |
格 |
距離 |
着順 |
騎手 |
1着(2着)馬
|
2008.10.22 |
ナヴァン |
メイドン |
|
芝8f
|
1着 |
S.ハンター |
(Sirgarfieldsobers)
|
0000.11.12 |
サンクルー |
クリテリウムドサンクルー |
G1 |
芝2000m
|
1着 |
J.ムルタ |
(Drumbeat)
|
2009.04.19 |
レパーズタウン |
バリーサックスS |
G3 |
芝10f
|
1着 |
J.ムルタ |
(Fergus McIver)
|
0000.05.10 |
レパーズタウン |
愛ダービートライアルS |
G2 |
芝10f
|
1着 |
J.ヘファーナン |
(Mouirayan)
|
0000.06.05 |
エプソム |
ダービー |
G1 |
芝12f10y |
2着 |
J.ヘファーナン |
Sea the Stars
|
0000.06.28 |
カラ |
愛ダービー |
G1 |
芝12f
|
1着 |
J.ムルタ |
(Golden Sword)
|
0000.09.05 |
レパーズタウン |
愛チャンピオンS |
G1
|
芝10f |
2着 |
J.ムルタ |
Sea the Stars
|
0000.10.04 |
ロンシャン |
凱旋門賞 |
G1 |
芝2400m
|
6着 |
J.ムルタ |
Sea the Stars
|
0000.10.17 |
ニューマーケット |
チャンピオンS |
G1 |
芝10f
|
6着 |
J.ムルタ |
Twice Over
|
2010.04.11 |
カラ |
アレッジドS |
L |
芝10f |
3着 |
J.ムルタ |
She's Our Mark
|
0000.05.03 |
カラ |
ムーアズブリッジS |
G3 |
芝10f |
1着 |
J.ムルタ |
(Recharge)
|
0000.05.23 |
カラ |
タタソールズGC |
G1 |
芝10f110y
|
1着 |
J.ムルタ |
(Recharge)
|
0000.06.04 |
エプソム |
コロネーションC |
G1
|
芝12f10y |
1着 |
J.ムルタ |
(Sariska)
|
0000.08.08 |
カラ |
ロイヤルウィップS |
G2
|
芝10f |
1着 |
J.ムルタ |
(Dixie Music)
|
0000.10.03 |
ロンシャン |
凱旋門賞 |
G1
|
芝2400m |
5着 |
J.ムルタ |
Workforce
|
2011.04.17 |
ナヴァン |
ヴィンテージクロップS |
L
|
芝13f |
1着 |
J.スペンサー |
(Nebula Storm)
|
0000.05.29 |
レパーズタウン |
サヴァルベグS |
L
|
芝14f |
1着 |
J.スペンサー |
(Vivacious Vivienne)
|
0000.06.16 |
アスコット |
ゴールドC |
G1
|
芝20f |
1着 |
J.スペンサー |
(Opinion Poll)
|
0000.08.20 |
カラ |
セントレジャートライアルS |
L
|
芝14f |
2着 |
J.ヘファーナン |
Fictional Account
|
0000.09.10 |
カラ |
愛セントレジャー |
G1
|
芝14f |
4着 |
J.スペンサー |
Duncan Jukebox Jury
|
0000.10.15 |
アスコット |
英チャンピオンズ長距離C |
G3
|
芝16f |
1着 |
J.スペンサー |
(Opinion Poll)
|
2012.05.20 |
ナヴァン |
ヴィンテージクロップS |
L
|
芝13f |
1着 |
J.オブライエン |
(Unaccompained)
|
0000.06.21 |
アスコット |
ゴールドC |
G1
|
芝20f |
7着 |
J.スペンサー |
Colour Vision
|
0000.09.15 |
カラ |
愛セントレジャー |
G1
|
芝14f |
6着 |
J.スペンサー |
Royal Diamond
|
0000.10.20 |
アスコット |
英チャンピオンズ長距離C |
G3
|
芝16f |
5着 |
J.スペンサー |
Rite of Passage
|
0000.11.02 |
サンタアニタ |
BCマラソン |
G2
|
ダ14f |
中止 |
J.スペンサー |
Calidoscopio
|
血統表
脚注
外部リンク