ボルボ・EX30ボルボ・EX30は、ボルボ・カーズが販売する高級コンパクトEVである。
概要発表から量産まで2023年5月にティザーイメージが公開され、同年6月にミラノで実車が初公開されると同時に、欧州市場向けの予約販売が開始された[2][3]。米国市場では同年10月、日本市場では同年11月にそれぞれ発売された[4][5]。 欧州でのEX30のスタート価格は約36,000ユーロで、XC40に近い価格に設定された。ボルボは「プレミアム電動SUVをエンジン車と同等の価格で購入できる」点をEX30のアピールポイントとしている[3]。 EX30の量産は2023年第3四半期から中国・張家口工場で開始。発売から予想を超える注文を受け、2025年からベルギー・ヘント工場で増産されることが発表された[6]。 設計EX30はBセグメントのCUVで、ボルボのラインナップでは最小のモデルである。親会社の吉利汽車が開発し、Zeekr・001などにも使用されたSEAプラットフォームを採用する[7]。 EX30はボルボ量産車中最少のカーボンフットプリントを達成しており、20万km走行におけるCO2排出量はXC40から25%削減された。これを実現するためにリサイクル素材の採用や、デザイン最適化による部品点数の削減、製造プロセスにおけるCO2削減などの取組がなされた[8]。 インテリアは、スイッチ・レバー類を最小限にしたシンプルなデザインが特徴で、ほとんどのスイッチ類とスピードメーターは12.3インチのセンターディスプレイに統合された[9]。 インフォテイメントシステムにはGoogleの「Google Apps and Services」が採用され、運転中にGoogle マップやGoogle アシスタントなどのサービスを利用できる。EX30本体には車載用の5G通信機器が搭載され、データ通信によるOTAアップデートなどが可能となる[9]。 ADAS機能として、駐車スペースを検出して自動駐車する「パーク・パイロット・アシスト」や、車線変更支援・ACCなどが統合された「パイロット・アシスト」、ドライバーの注意散漫や眠気を検知する「ドライバー・アラート・システム」などが備わる[9]。 動力EX30のRWD仕様にはリヤに1基、4WD仕様には前後に1基ずつのモーターが搭載される。特にツインモーター仕様の最高出力は428hpで、0~96km/h加速は3.6秒に達する。これはボルボ史上最速の加速性能であるという[3][10]。 バッテリーはグレードによって異なり、51kWhのLFPリチウムイオンバッテリーか、69kWhのNMCリチウムイオンバッテリーのどちらかが搭載される。充電速度と効率の向上のために、バッテリーのプレコンディショニング機能が備わる[9][10]。 2024年2月現在、日本市場ではシングルモーター・エクステンデッドレンジのみが販売されている[5]。
脚注
外部リンク
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