マンスール (曖昧さ回避)マンスール(アラビア語: منصور, ラテン文字転写: Manṣūr)は、「(神からの)助力を受けた(者)」「(神の助力の結果勝利を得た)勝利者」を意味するアラビア語のアラブ男性名、アラブ家名[1]ならびにイスラーム教徒男性名。 ナセルと書かれることもあるアラビア語能動分詞で男性名としても用いられるナースィル(アラビア語: ناصر, ラテン文字転写: Nāṣir, 「助力者、支援者」の意)[2]、動名詞で男性名やスポーツチーム名などとしても用いられるナスル(アラビア語:نصر, 「勝利」「支援、援助」の意)[3]とは語根を同じくし「援助、支援、助力」や「勝利」に関する概念を共有し合う姉妹語に当たる。 イスラーム王朝の君主中世の君主については本人のファーストネームではなくラカブ(尊称、アラビア語: لقب, ラテン文字転写: laqab)として用いられた例が多い。 尊称の場合は「神の助力を受けし者」という形で用いられることからアラビア語では定冠詞を伴う المنصور(al-Manṣūr, アル=マンスール)という形を取る。しかしながら日本では学術的カタカナ表記と一般記事の表記の両方においてこの定冠詞を省略する慣行がある[4]ため、アッバース朝カリフのように原語のアラビア語ではアル=マンスールである称号がマンスールに置き換わり、アル=マンスールのように書かれることは少ない。
その他の人物近代以降では、ファーストネームであるイスム(個人名、アラビア語: اسم, ラテン文字転写: ism)に用いられている。 日本のような姓・名字制度が存在しない中東地域などでは父親、父方祖父、父方曽祖父ほかのファーストネームがラストネームとなったり家名として定着し代々引き継がれることも多いため、「女性名・マンスール」「女性名・男性名・マンスール」といった形でフルネームに登場するなどする。
脚注
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