ミニ・キッス (Mini Kiss) は、アメリカ合衆国のロック・バンド。低身長の小人だけで編成されたキッスのトリビュートバンドで、1996年から活動し始めた[1]。バンドの創始者でリーダーだったジョーイ・フェイタール (Joey Fatale、本名 Joseph Fatale[2][3]) は、ニューヨーク出身で[1]、身長4フィート4インチ(123センチメートル)[4]、「ミニ・デーモン」と名乗っていた。バンドではジーン・シモンズに相当する役でベースを担当し、「ミニ・ジーン」とも称された[5]。フェイタールは、1996年9月1日に、引っ越しの最中に未開封のキッスのアルバム『地獄の狂獣 キッス・ライヴ』を見つけ、ミニ・キッスのアイデアを思いついき、10月30日には、最初のショーを実現したという[6]。ミニ・キッスは、小人たちによる現存のトリビュートバンドとしては最も人気があるバンドのひとつである。バンドのメンバーは、歌手を中心にしばしば交代しており、2008年のインタビューでフェイタールは、その時点までにのべ22人がメンバーだったことがあると述べている[2]。
2006年には、GSN(ゲーム・ショー・ネットワーク)がリバイバル制作したクイズ番組『I've Got a Secret』(NHKの『私の秘密』の原型)に出演した。商業的に流通しているレコードはないが、100席から1000席程度の規模の会場を回るツアーを定期的に展開している。バンドは、IFCのコメディ番組『Z Rock』にカメオ出演したことがあり、また、ドクター・ペッパーのチェリー味のテレビ・コマーシャルで本家のキッスと共演するカメオ出演も果たしている。このコマーシャルは、2010年のスーパーボウルの際に放映され議論を呼んだ[7]。
フェイタール は、ミニ・キッスの活動における様々な権利の使用について、キッス側から無償で承諾を得ていた[7]。
ミニ・キッスのドラマーであったティム・ルーミス ("Little" Tim Loomis) が、バンド脱退後の2006年にラスベガスで同様のトリビュートバンド Tiny Kiss を始めた際には、フェイタールとの間の諍いが報じられたが、フェイタールはこれをパブリシティだと主張した[4]。
ジョーイ・フェイタール は、2011年8月7日に47歳で死去した[5]。その後もミニ・キッスは、フェイタールの兄弟がマネジメントを受け継ぎ、ツアーを続けている[3]。
出典・脚注
- ^ a b “The MINIKISS Story As Told By Joey”. Mini Kiss Online. 2012年6月17日閲覧。
- ^ a b “Little Big Men, With Mini Kiss, good things do come in small packages” (2008年3月11日). 2012年6月17日閲覧。
- ^ a b “Mini Kiss Carries On In Founder's Memory”. KissOnLine (2012年4月26日). 2012年6月17日閲覧。
- ^ a b “Rival bands clash over little-person KISS tribute”. Los Angeles Times. (2006年4月11日). http://articles.latimes.com/2006/apr/11/entertainment/et-minikiss11 2012年6月17日閲覧。
- ^ a b “Joey Fatale of Mini-KISS Passes Away”. Kiss Mask Webzine (2011年8月11日). 2012年6月17日閲覧。
- ^ “Mini Kiss”. Prime Source Entertainment Group. 2012年6月17日閲覧。
- ^ a b Elfman, Doug (2010年10月29日). “Mini Kiss building own legacy while paying tribute to rock legends”. Las Vegas Review-Journal. http://www.lvrj.com/neon/mini-kiss-building-own-legacy-while-paying-tribute-to-rock-legends-106287763.html 2012年6月17日閲覧。
外部リンク