株式会社メッセサンオー(MESSE SANOH)は、東京都千代田区外神田(秋葉原)に本社を置いていたテレビゲーム・アダルトゲーム・同人ゲーム・アニメソフトの販売店である。
概要
前身は三桜無線[注 1]という電器店。1980年代中期には三桜に改称[注 2][注 3]し、1980年代末時点で「三桜」の屋号でファミコン、パソコンソフトの専門店を営業[注 4]。隣接する古川電気[注 5]とともに秋葉原における老舗ゲーム専門店として知られた。1990年に株式会社メッセサンオーに社名を変更。社名の由来は「『幕張メッセ(メッセ=見本市)』のように沢山の方々に来て頂きたい」という願いを込めたもの[6]。
1987年にPCゲーム、1992年に同人ゲーム、1994年に同人誌、1996年に輸入ゲームの販売をそれぞれ開始し、2001年にはボーイズラブ系商品の販売も開始した。中古ソフトの買取・販売も一時期行っていたが、中古ゲーム訴訟の影響で1999年3月に取り扱いを中止、中古専門店TRADERを設立して中古販売部門を分離独立させた。
2011年10月5日に、TRADERを運営する株式会社トレーダーを存続会社とした吸収合併により、会社としてのメッセサンオーが解散することが官報に公告された[7]。同年12月21日には「合併のご挨拶」の張り紙がメッセサンオー本店店頭に貼り出され、2012年1月16日をもって合併する旨が告知された[8]。
メッセサンオー店舗の今後について、業態等は変わらず営業していくという報道もあったが[9]、最終的に2012年1月14日をもって閉店し、メッセサンオーは22年の歴史に幕を下ろした。同年1月16日から新品商品を取り扱う「トレーダー秋葉原4号店(TRADER4)」へ店舗名を変更して営業を継続していたが[10]、トレーダー秋葉原3号店との統合により、2013年4月29日に閉店した[11]。
かつて存在した店舗
- 本店(コンシューマ館)
- PCゲーム館
- カオス館(2010年5月31日で旧所在地の店舗を閉店し、同年6月7日に本店2階へ移転[12])
- 同人ソフト館(2011年6月に閉店し、本店、PCゲーム館、カオス館へ分散移転[13])
- 同人誌館(2010年5月30日閉店[14])
- OVERTOP(オーバートップ) - Amiga&秋葉原初のDOS/Vパーツ専門店。2005年2月末に閉店[15]。
秋葉原以外では2002年12月12日に大阪・日本橋に「大阪なんば店」を出店したが、売り上げの不振で2005年8月31日に閉店している[16]。
不祥事
2010年4月1日に、メッセサンオーPC通販部の1405名の顧客情報が検索エンジンから閲覧可能になるという不祥事が発生した[17]。検索エンジンのキャッシュデータは同年4月3日12時頃までに全て検索結果と共に削除されたが、発覚から約2日間に渡ってアダルトゲーム購入者の氏名・住所・電話番号・購入商品などの個人情報が大量に流出し、それが安易な検索方法で閲覧できたため、多くのネットユーザーの目に留まるという事態となった。問題発覚後、メッセサンオーは公式サイトに謝罪文を掲載し、被害者へはお詫びにクオカードを郵送した[18]。なお、それに付随してネットショップのシステムを開発した会社であるWEBインベンターについても、問題発覚後の対応の仕方について指摘を受けている[19]。
脚注
注釈
- ^ 1984年発行の住宅地図で新末広ビルの別記に「三桜無線(株)営業部」の表記[3]
- ^ 1986年発行の住宅地図で新末広ビルの別記に「三桜(株)営業部」「(株)三桜」の表記[4]
- ^ 2012年2月現在でも、トレーダー4号店(旧メッセサンオー本店)のある新末広ビルに「三桜」の袖看板が残っている。
- ^ 読みは「サンオー」[5]
- ^ 古川電気もメッセサンオーと同じく、一般の電器店からゲーム専門店に業態転換した店であった。当初はテレビ・PCゲーム全般を取り扱っていたが、後にアダルトPCゲーム専門店となった。2011年5月を以て店舗を閉鎖し、現在は通信販売のみ営業している。
出典
外部リンク