リチャード三世 (1995年の映画)
『リチャード三世』(Richard III )は、1995年製作のイギリス映画。主演はイアン・マッケラン。ウィリアム・シェイクスピアの同名の戯曲を原作とし、時代背景を架空の1930年代に置き換えている。 本作は、ロイヤル・ナショナル・シアターで上演するためにリチャード・エアーが手がけた舞台演出がもとになっている。この舞台で主演したのがイアン・マッケランであった。エアーの舞台演出は、マッケランによって映画向けに改変され、リチャード・ロンクレインが映画監督を務めた。 ストーリー→「リチャード三世 (シェイクスピア)」を参照
キャスト※括弧内はVHS版日本語吹替。
演出本作では、イギリスの有名な建造物が形にとらわれず撮影に利用され、特殊効果も用いてロケ地の「置き換え」が行われた。そうした使われ方をされたロケ地には以下のようなものがある。
視覚演出の面では、様々なシンボル・制服・武器・車両が、ナチスのプロパガンダ映画(特に『意志の勝利』)や戦争映画に見られるような第三帝国の美意識から取り入れられている。同時に、英米のスタイル(制服や小道具、その他のヴィジュアル・モチーフ)も希釈・混合されている。リッチモンド軍とリチャード軍の戦闘シーンでは、双方が第二次世界大戦中のソ連の戦車(T-55とT-34)を用いつつ、ドイツ・アメリカ・イギリスの車両が混用されている。 リチャードの死の場面では、リチャードに代わりヘンリーにフォーカスが当てられている。リチャードと同様の笑いを浮かべたヘンリーを映し出すことで、ヘンリーもリチャード同様の「悪」であることを印象付けている。 評価本作は批評家から高い評価を受けており、Rotten Tomatoesでは96%の支持を集め、平均点は8.1/10となっている[1]。『エンパイア』では4/5の星を与え、「知的で魅惑的な作品」と評価している[2]。 ジェフリー・ライオンズは本作を「魅力的」、タイム誌のリチャード・コリスは「映画的」とそれぞれ論評している[3]。ロジャー・イーバートは四つ星を与え、本作を傑作映画の一つに選んでいる[4]。 受賞とノミネート
出典
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