ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach der Ältere、1472年10月4日 - 1553年10月16日)は、ルネサンス期のドイツの画家。同名の息子も画家であるため、ルーカス・クラナッハ (父) と表記されることが多い。クラナハ、クラーナハとも表記される。
略歴
現在のドイツ、バイエルン州のクローナハで生まれた。父親は「画家のハンス(Hans Maler)」と呼ばれる無名な画家とされ、ルーカス・クラナッハの修行時代のことは殆ど知られていないが、父親の工房で絵を学んだと考えられている。各地を旅した後、1501年ころウィーンで活動するようになり、生まれ故郷のクローナハから、クラナッハという名前を作品に署名するようになった。1505年にザクセン選帝侯フリードリヒ3世にヴァイマルに招かれ[1]、1508年には、貴族の称号を得た。その年オランダを旅した。多くの助手を擁する工房を経営し、多くの出版も行った。ヴィッテンベルクに工房を構え、フリードリヒ3世に御用絵師として仕えた。
1508年以前に、彼はアルブレヒト・デューラーやハンス・ブルクマイアーらと競いながら、ヴィッテンベルクにあるCastle Churchの数多くの祭壇画を描いていた。
主に宗教画で多数の作品を残したほか、同時代人の宗教改革者マルティン・ルターの友人であったため、彼とその家族の肖像画を多く残している[2]。クラナッハの描く、腰の細くくびれた(当時としては)独特なプロポーションのヴィーナス像は、ティツィアーノやジョルジョーネのヴィーナスとはまた異なった、独特の官能美をかもし出している。
代表作
脚注
関連項目