レベリオン・R13
レベリオン・R13は、スイスを拠点とするチーム、レベリオン・レーシングとフランスのコンストラクター、オレカが製造したル・マン・プロトタイプである。[2]オレカ・07をベースに、LMP1クラスに参戦する為に製作されたバリエーションモデル。 その後2021,22年に、ル・マン・ハイパーカー(LMH)クラスに特例で参戦可能となった際、同シーズンに参戦するアルピーヌによって、アルピーヌ・A480に名称が変更された。[3]こちらについても記述する。 レース戦績2018-19年シーズンR13は2018-19年のFIA 世界耐久選手権(WEC)でデビューした。シーズン中、2018年のシルバーストン6時間レースで優勝とファステストラップを達成し[4]、2018年の富士とル・マン24時間レースの両方で表彰台を獲得し、シーズンで合計6回の表彰台を獲得した。レベリオンは134ポイントでLMP1クラスの2位で終了し、R13はノンハイブリッド車の中ではトップとなった。 2019-20年シーズン2019-20年シーズンは、レベリオンはフルシーズン参戦を1台に減らした。メネゼス、ナト、セナがドライブする1号車で、ヨーロッパの一部のレースに2台目となる3号車が参戦する。[5]3号車は、2019年のシルバーストン4時間レースで3位、2020年のル・マン24時間レースで4位となったが、これらの結果はチャンピオンシップにはカウントされず、1号車のみがポイントの対象となった。 今シーズン、WECはハイブリッド車であるトヨタ・TS050 HYBRIDと、ノンハイブリッド車であるR13と、ジネッタ・G60-LT-P1のパフォーマンスを同等にすることを目的として、チャンピオンシップでの結果に応じて車のパフォーマンスを低下させるサクセス・ハンディキャップを導入した。このシステムにより、R13はTS050との競争力が高まり、1号車は上海とオースティンで2勝を挙げた。上海ではレベリオンはWEC史上、総合でポールポジションを獲得した最初のプライベーターチームとなった。これは、シーズン中にR13が獲得した4連続のポールポジションの始まりであり、残りはバーレーン、オースティン、スパだった。またオースティン、スパ、ル・マンでシーズン中に3回のファステストラップを記録。トヨタがル・マンでLMP1のチームタイトルを獲得した後、レベリオンはバーレーンでの最終戦をキャンセル。その結果、145ポイントで2位に終わり、参戦したシーズン7ラウンド全てで表彰台を獲得した。 アルピーヌ・A480WEC 2019-20年シーズンはLMP2クラスに出場した、シグナテック・アルピーヌが、新たなステップアップで翌年から始まるル・マン・ハイパーカー(LMH)クラスに、2021,22年に限りノンハイブリッドLMP1マシンが参戦できる特例を使って、アルピーヌのバッジネームを付けたレベリオン・R13で参戦という報道があり、[6]その後アルピーヌによって発表された。[7] 2021年1月21日、2021年WECのエントリーリストが発表され、アンドレ・ネグラオがドライバーの1人として発表され、マシン名はアルピーヌ・A480に名前が変更された。[8]残りの2人は1月26日に発表され、ニコラ・ラピエールとマシュー・バキシビエールが加わった。[9]ラピエールは2017年のWECにてトヨタから参戦して以来の最高峰クラス復帰、ネグラオとバキシビエールは初めての最高峰クラス参戦となった。 初期のLMHルールは2020年LMP1マシンよりも低いパフォーマンスを目標としており[10]、サルト・サーキットのラップが約10秒遅くなるよう、以下の大幅な変更を加える必要があった。
さらに、ホモロゲーションを満たすために燃料タンクを変更する必要は無かったが、シャーシ内の燃料容量は元々LMP2ルールの75Lに設計されていた[11]。しかしLMHマシンの規定燃料タンクは90Lだった。A480のBoP燃料制限はサルト・サーキットを12周走行できるよう設定されていたが、この許容燃料を小さいタンクに物理的に収めることはできず、オレカもホモロゲーションと互換性のある回避策を見つけることができなかった[12]。結果トヨタと比較してピットストップが多く必要となった。 2021年2021年シーズンの出場チームのシーズン前テストであるスパでのプロローグに先立って示されたBoPの結果、アルピーヌ・A480の車量は930kgに増加し、ピーク出力は603bhp(450kW)に減少した。[13]この変更はLMP1カーのパフォーマンスを、ハイパーカー規定に従って製造された、トヨタ・GR010 HYBRIDのレベルまで下げることを目的としていた。 アルピーヌは、6レース全てで表彰台を獲得し、ポルティマオ8時間でポールポジションとファステストラップを記録、128ポイントを獲得し、LMHクラス2位に終わった。 2022年2022年2月16日、アルピーヌはラピエール、ネグラオ、バキシビエールの前年と同じドライバーラインナップを発表した[14]。 FIA 世界耐久選手権の戦績
参照脚注
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