ワシントン・スクエア (英 : Washington Square )は、アメリカ合衆国 オレゴン州 タイガード にあるショッピングモール である。ポートランド都市圏のオレゴン州道217号線沿いにあり、単位面積当たり売上高は716米ドル/平方フィートと全米指折りの水準を誇る[ 3] 。1973年に開業した当モールは、現在は不動産投資信託マセリッチ・カンパニー(The Macerich Company )が所有し、中核店舗にメイシーズ、ノードストローム、JCペニー、シアーズを構える。2008年3月には5番目の中核店舗としてディックス・スポーティング・グッズを迎えた[ 4] 。
歴史
1972年5月3日、当時オレゴン最大のショッピングモールを建設する計画が、ウィンマー・パシフィック[ 5] (1967年にセーフコ傘下となったデベロッパー)により発表された[ 6] 。130-エーカー (0.53 km2 )の面積に100以上の店舗の入居を見込み、85エーカー (340,000 m2 )の敷地にL字型の1,000,000平方フィート (93,000 m2 )の建築物を置く開発地区である。1973年8月16日、マイヤー・アンド・フランクが最初のテナントとして登場[ 5] 。シアーズとリップマンズが11月に入居し、続いてリバティーハウスとノードストロームが1974年夏季にオープンした[ 5] 。モール本体は1974年2月21日に開業した[ 5] 。
モール西側。拡張前の1988年に撮影。
1979年、フレデリック・アンド・ネルソンズがリップマンズを買収し名称を変更。1980年にはマーヴィンズが当初リバティーハウスが入居していたスペースを継承した。元々ワシントン・スクエアがあった場所はビーバートン、タイガード、ポートランド近郊に位置する非法人地域であったが、1986年、3市の間でこの地区を巡って領有権紛争が勃発した[ 7] 。その結果、タイガードがワシントン・スクエアの地域を、リンカーン・センターやエンパシー・スイート・ホテル等と共に併合する権利を勝ち得た[ 7] 。フレデリック・アンド・ネルソンズが1991年1月に破産し閉店すると、ノードストロームが空き地となった同敷地を取得し、既にワシントン・スクエアに持っていた同社店舗の拡大に乗り出した。そうして完成した新しいノードストロームが1994年に開店。元々あったノードストロームはモール本体が取得し、当時進行中だったモール改修の一環としてフードコードや新たな小売スペースとして改造した。ワシントン・スクエアは1990年半ばまでに、単位面積当たり売上高が全米トップ10%に入るまでに成長した[ 7] 。
1998年12月、シアトルに本社を置く保険会社セーフコがワシントン・スクエアを売却し、これをマセリッチ・カンパニーとオンタリオ教員年金基金が取得した。売却当時、ワシントン・スクエアは「西海岸有数の単位面積当たり売上高を有するモール」として、500米ドル/平方フィートに到達[ 8] 。不動産投資信託のマセリッチ・カンパニーがこの不動産の管理を継承した。2005年、マセリッチは100,000平方フィート(9,300平方メートル)の規模の増築を行い、チーズケーキ・ファクトリー、セフォラ、ルーシー・アクティブウェア、ゴディバ・ショコラティエ、ウィリアムズ=ソノマなど30以上の店舗を新たに迎え入れた[ 1] 。またこの時、モール全体に改修工事が行われ、2つの新たな駐車場が建設された。2005年11月、マーヴィンズが閉店し、敷地はモール本体に売却された。2008年3月、マーヴィンズがあった敷地に新たにディックス・スポーティング・グッズが入居した。
2011年2月、スウェーデンの衣料品小売であるH&M がワシントン・スクエアに開店。オレゴン州内で2番目の店舗となった。
レイアウト
現在、ワシントン・スクエアには5つの百貨店店舗、170の専門店及びレストラン、そしてフードコードが入居している。その一部はワシントン・スクエア・トゥー(Washington Square Too)と呼ばれる屋外型プラザにある。モールのほとんどは1階部分にあるが、中核店舗に関しては複数階に跨がり、またフードコードは2階に位置している。2005年の拡張工事では将来的に2階部分を拡張できるような仕組みで建設が行われた。
ポートランド都市圏で公共交通機関を運営するトライメット は、当モール至近にワシントン・スクエア・トランジット・センター駅を所有している。
中核店舗
2005年拡張部分の内観
JCペニー(JCPenney ) - 210,585平方フィート、1975年開店
JCペニー・ホームストア(JCPenney Home Store) - 20,397平方フィート
メイシーズ(Macy's ) - 242,505平方フィート、1973年にマイヤ・アンド・フランク(Meier & Frank )として開店、2006年に改称
ノードストローム(Nordstrom ) - 180,000平方フィート、1974年に小規模店舗を開店、1994年に移設
シアーズ(Sears ) - 211,937平方フィート、1974年開店
シアーズ・タイヤ・バッテリー・アンド・オート(Sears Tire, Battery & Auto) - 16,600平方フィート
ディックス・スポーティング・グッズ(Dick's Sporting Goods - 90,000平方フィート、2008年開店
かつて存在した中核店舗
フレデリック・アンド・ネルソン(Frederick & Nelson ) - 120,000平方フィート、1991年閉店、ノードストロームが承継
リバティーハウス(Liberty House ) - 1974年開店、1980年にマーヴィンズが承継
リップマンズ(Lipman's ) - 1974年開店、1979年にフレデリック・アンド・ネルソンが承継
マイヤー・アンド・フランク(Meier & Frank ) - 1973年開店、2006年にメイシーズに改称
マーヴィンズ(Mervyn's - 89,309平方フィート、1980年開店、2005年11月閉店、現・ディックス・スポーティング・グッズの敷地
ノードストローム(Nordstrom ) - 108,000平方フィートの旧店舗、1974年開店、1994年にフードコート及び小売スペースに置換
関連項目
出典
^ a b c “Property Overview - Washington Square ”. The Macerich Company. 2010年7月25日 閲覧。
^ “Countering the crunch”. The Oregonian. (August 27, 2006)
^ “2006 Annual report for The Macerich Company ”. Form 10-K (for fiscal year ended December 31, 2006) . SEC (February 16, 2007). 2007年3月28日 閲覧。
^ “Washington Square brings first Dick's Sporting Goods to Oregon ” (PDF). Washington Square (2007年2月5日). 2007年8月12日時点のオリジナル よりアーカイブ。2007年3月28日 閲覧。
^ a b c d "Shopping center contribute to fast-growing phenomenon". Hillsboro Argus , October 19, 1976.
^ Lane, Polly (February 5, 1998). “Safeco Plans To Sell Off Its Real-Estate Division” . The Seattle Times . http://community.seattletimes.nwsource.com/archive/?date=19980205&slug=2732736 2010年7月25日 閲覧。
^ a b c Manning, Jeff (August 11, 1994). “Washington Square still strong, profitable 20 years after debut”. The Oregonian : pp. R7
^ “Safeco Corp. set to sell Washington Square Mall” . Portland Business Journal. (December 11, 1998). http://seattle.bizjournals.com/portland/stories/1998/12/14/story4.html?t=printable 2010年7月25日 閲覧。 [リンク切れ ]
外部リンク
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