S を集合とし、各自然数n に対し fn : S → R を実数値関数とする。関数列 (fn)n∈N が極限 f: S → R に一様収束するとは、任意の ε > 0 に対し、ある自然数 N が存在して、すべての x ∈ S とすべての n ≥ N に対して |fn(x) − f(x)| < ε が成り立つことである。
関数列 (fn)n∈N が f に局所一様収束するとは、距離空間 S のすべての点 x に対して、ある r > 0 が存在して、(fn) が B(x, r) ∩ S 上一様収束することをいう。
注意
上記定義において「ある N が存在して」と「すべての x に対して」の順序を入れ替えると、列の各点収束 (pointwise convergence) に同値な主張となることに注意しよう。各点収束の概念は次のように定義できる。関数列 (fn) が極限 f : S → R に各点収束するとは、
すべての x ∈ S と全ての ε > 0 に対して、ある自然数 N が存在して、すべての n ≥ N に対して、|fn(x) − f(x)| < ε が成り立つ
ことをいう。ここで x と ε の普遍量化子の順序は重要でないが、x の普遍量化子と N の存在量化子の順序は重要である。
一様収束の場合には、N は ε のみにしか依存してはいけないが、各点収束の場合には、N は ε と x の両方に依存してもよい。したがって一様収束ならば各点収束であることは平易である。逆は以下の例が示すように正しくない。S を単位区間[0, 1] とし、各自然数 n に対して fn(x) = xn と定義する。すると (fn) は、x < 1 のとき f(x) = 0, f(1) = 1 によって定義される関数 f に各点収束する。この収束は一様ではない。なぜならば、例えば、ε = 1/4 に対し、定義で要求されるような N は存在しない。n について |xn| < ε を解くと n > log ε / log x となるからである。これは ε だけでなく x にも依存している。また、x に依存しない n の上界を見つけることも不可能であることに注意しよう。任意の ε > 0 に対し、log ε / log x は x が 1 に近づくとき限りなく増大するからである。
一般化
一様収束の概念をすぐに関数 S → M, ここで (M, d) は距離空間、に拡張できる。|fn(x) − f(x)| を d(fn(x), f(x)) に置き換えればよい。
最も一般的な設定は関数 S → X のネットの一様収束である。ここで X は一様空間である。ネット (fα) が極限 f : S → X に一様収束するとは、X のすべての近縁 (entourage)V に対し、ある α0 が存在して、全ての x ∈ S とすべての α ≥ α0 に対して、(fα(x), f(x)) が V に入っていることをいう。上に述べた定理、連続関数の一様極限は連続、はこの設定においてもなお正しい。
超実数の設定における定義
一様収束は超実数の設定において簡易化された定義を持つ。関数列 fn が f に一様収束するとは、f* の定義域のすべての x と、すべての無限大超自然数 n に対して、f* n が f* に無限に近いことをいう(一様連続性の類似の定義はmicrocontinuity(英語版)を参照)。