古代守
古代 守(こだい まもる)は、アニメ「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の登場人物。声優は広川太一郎、『宇宙戦艦ヤマト2199』では宮本充、実写映画版『SPACE BATTLESHIP ヤマト』での俳優は堤真一。 キャラクター概要古代進の兄。2171年生まれ[5]。第1作『宇宙戦艦ヤマト』では、沖田十三率いる地球艦隊所属のミサイル艦「ゆきかぜ」艦長。『ヤマトよ永遠に』では地球防衛軍の司令部付き参謀[6]。真田志郎とは同期で親友。 劇中での登場
リメイクアニメ『宇宙戦艦ヤマト』(以降、「旧作」)のリメイク作品である本作では磯風型突撃宇宙駆逐艦「ユキカゼ」艦長であり、階級は三佐(三等宙佐)、年齢は28歳となっている[8][9]。リデザイン担当は結城信輝[9]。 ヤマトの戦術長候補だったという設定が追加されており、弟の進が守の代わりを務めるという形になっている[8][10]。また、第二次火星沖海戦には新米の砲雷長として参加していたという設定も追加されている[11]。 性格面は、詩をたしなむ描写が追加されている。また、『2199』第17話では進から「どんな状況でも、どんな理不尽な命令だったとしても、やると決めたらやり抜く男」と評されている[注 1]。 旧作同様、真田志郎とは同期で親友であり[12]、真田が持っている中原中也の詩集も、本来は守の所持品である。また、真田の部下である新見薫とも宇宙防衛大学時代からの友人であり、メ号作戦直前まで恋人同士であったという設定が追加されている[13]。 その他の基本設定も旧作とほぼ同一だが、後述の通り本作では旧作とは結末がまったく異なる。 劇中での登場(リメイクアニメ)
SPACE BATTLESHIP ヤマト→詳細は「SPACE BATTLESHIP ヤマト § 地球防衛軍」を参照
冒頭の火星星域戦において、沖田艦を逃がすために「ゆきかぜ」で盾となる。アニメ1作目と異なり戦死しており、イスカンダルでの再登場はない。 PSゲームシリーズ第1作を原作とするPS版『宇宙戦艦ヤマト 遥かなる星イスカンダル』ではテレビアニメ版とほぼ同じ扱いであるが、『新たなる旅立ち』と『永遠に』を原作とするPS2版『宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶』『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』の「暗黒星団帝国三部作」では、設定が大幅に変更されている。 この三部作ではイスカンダル星を自爆させる展開はなく、スターシアも健在である。しかし、不安定になったイスカンダル星ではサーシアを育てることができないというスターシアの言葉に、やむなく彼女と別れてサーシアを連れ、地球に帰還することになる。その後、サーシアを真田志郎に預け、原作とは異なり地球防衛軍本部勤務ではなく、同軍第七艦隊旗艦「しゅんらん」の副長を務めることになる。やがて、第七艦隊と共にテスト航海を行っていた際に暗黒星団帝国艦隊からの襲撃を受けるが、救援に駆けつけたヤマトに助けられる。その後、暗黒星団帝国による地球占領を知った守は進や真田の推薦もありヤマト艦長に就任、暗黒星団帝国との戦いの指揮を執ることになる。この戦いの後、守はサーシアや親友の大山歳郎と共に、イスカンダルへ帰っていく(攻略手順によっては原作通りサーシアが死亡するため、歳郎と2人だけで帰っていく場合もある)。 なお、同三部作では外見が大幅にアレンジされている。髪が伸びてボサボサの状態で、キャプテンハーロックに近い雰囲気となっており、PS版『宇宙戦艦ヤマト 英雄の軌跡』の映像特典である制作途上のラフ設定画では「ハーロック1歩手前(にしたい)」とまで書かれている。さらに劇中で最終決戦時に負傷して顔面に傷跡が残ったため、眼帯が無いことを除けばハーロックと瓜二つにまで近づいた[注 3]。 「キャプテンハーロック」としてのキャラクター設定元々『宇宙戦艦ヤマト』第1作では行方不明になった後、キャプテンハーロックとして再登場する構想があり、設定画も描かれていた[20]。そこでは眼帯を着けて頬に傷があり、長髪という松本零士の『宇宙海賊キャプテンハーロック』などに宇宙海賊として登場する容姿に近い[21][22]。番組宣伝パンフレットにハーロックは掲載されており[20][23]、キー局であるよみうりテレビが地元の讀賣新聞大阪版に掲載した放送開始時の番宣広告にも登場した[要出典]。 松本による通称「松本メモ」では第6話からハーロックとして登場し、第7話では病の沖田十三を回復させる医薬品を提供する[24]。その後、全39話のプロット段階では海賊船ファントム号に乗り、第12話から第15話にかけて登場する予定だった[23]が、各話のストーリー構成の段階になってカットされた[21]。「松本メモ」の初期の人物設定では、ヤマトの艦長の名前として考えられていたのが古代守であり、戦闘班リーダーの名前は万野進とされていた[25]。 『ロマンアルバムエクセレント53 宇宙戦艦ヤマト PERFECT MANUAL 1』の解説によれば、ハーロックとしての活躍がなくなっても、第25話にイスカンダル星で保護されていた形で登場する守の容姿には、当初はハーロックとしての設定がそのまま使われる予定だった。しかし、第25話の制作直前になって長髪に眼帯、顔面の傷の設定を修正してイスカンダル星での容姿にしたという。衣装についても、ハーロックのものの裾を伸ばしたと設定されている[22]。 アニメでは未登場に終わったが、その初期設定を使用しているコミカライズ・ノベライズといった派生作品では登場している。 第1作の放送と同時期に『冒険王』に連載された松本の漫画では、「キャプテンハーロック」と名乗る謎の人物が登場してヤマトの窮地を救う。この人物はデスシャドウ号と似た宇宙戦艦を操っているが、容姿は全身をマントで覆った完全なロボットに近いサイボーグであり、部下たちもすべてロボットである。劇中では正体を守と推測されるが、古代進と対面しても本人が名乗ることはなかった。ヤマトがイスカンダルを出発した後、スターシャの乗った宇宙船とともに外宇宙へ旅立っていく。 同じく同時期に書き下ろされた藤川桂介作、ひおあきら画の漫画版でも、やはり宇宙海賊のキャプテンハーロックとして登場し、たびたびヤマトの危機を救う。アニメ版のドメルにあたる将軍ロメルを一騎討ちで仕留め、最後の戦闘でデスラーを葬るという活躍を見せる。松本版とは違い、顔に傷と眼帯をした素顔を見せており、最後には守だと名乗っている。放射能によって余命が長くないことを告げ、人間である部下たちと同じく地球へは帰還しなかった。ハーロックの乗る艦に特に名称はついていない。松本の『宇宙戦艦ヤマト』関連の裁判後は、「本作品中に登場するキャプテンハーロックは、松本零士著作物『宇宙海賊キャプテンハーロック』からの特別友情出演です」との断り書きが巻末につくようになった[26](なお、同作は『ヤマト』よりも後発の作品である)。 豊田有恒原案の石津嵐による小説版では、ファントム号に乗って登場するキャプテンハーロックとして登場。守は沖田の実子であり、子供のいない古代家に養子に出されたという設定ゆえ、進とは非血縁者である。その後、古代夫妻に実子である進が誕生したが、事実を隠されていたことから進は最後まで事実を知ることはなかった。 脚注注釈
出典
外部リンク
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