地理マイルは、地球の大円に沿った円弧の1分に相当する長さとされていた海里と密接に関わっていたが[5]、現在はちょうど 1852 m と定義されている[1]。アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) は、「1 852 m (6 076.115 49...フィート) の国際的な海里は、1954年7月1日に採用され、合衆国で用いられるようになった。それ以前に合衆国で用いられていたのは、6 080.20 フィート = 1 海里/地理マイルであった。(The international nautical mile of 1 852 meters (6 076.115 49...feet) was adopted effective July 1, 1954, for use in the United States. The value formerly used in the United States was 6 080.20 feet = 1 nautical (geographical or sea) mile.)」としている[6][7]。この現在では用いられなくなった 6080.2 フィートという長さは、1,853.24496 mに相当する。これとは別に、地理マイルと、1852mの国際的海里(6080フィート (1853.184 m)とされるイギリスの海里よりわずかに短い)を同一視する言及もある[8]。この単位は、用いられることは多くないが、一部のアメリカ合衆国の法律に用いられており、例えば浸水地法(英語版) 1301(a) は、海上の境界線について地理マイルを用いて定義をしている。1785年の公有地条例制定に至る議論の中で、トーマス・ジェファーソンの委員会は西部の公有地について、「1マイルごとに 6086 と 4/10フィートの、10地理マイル四方となるハンドレッド(英語版) (hundreds of ten geographical miles square, each mile containing 6086 and 4-10ths of a foot)」を「多数の1マイル四方の正方形、それぞれ 850 と 4/10 エーカーの広さに分割 (sub-divided into lots of one mile square each, or 850 and 4-10ths of an acre)」して分配することを求めた[9]。
いずれも「地理マイル」と訳される、デンマーク語の「geografisk mil」とドイツ語の「geographische Meile」ないし「geographische Landmeile」は、地球の円弧の4分に相当し、デンマークの天文学者オーレ・レーマーによってほぼ 7421.5 m と定義されている[10]。ノルウェーとスウェーデンでは、20世紀の初めまで、この4分の長さの「地理マイル」がおもに海上で用いられ「sjømil」と称されていた。
^ abMinistry of Defence Staff, Navy Dept, Great Britain Ministry of Defence (1987). Admiralty manual of navigation. H.M. Stationery Office. pp. 7. ISBN9780117728806