天冥のコンキスタ
『天冥のコンキスタ』は、2020年5月29日にエウシュリーから発売された成人向けシミュレーションRPGである[1]。 本作は天使により人間の身体にされてしまった元睡魔のクラウスが天使に戦いを挑む物語であり、システムは『姫狩りダンジョンマイスター』を基にしている[1]。 本編発売後、第二部に相当するアペンドデータ『-魔族制圧編-』が2021年2月26日に発売された[2]。また2022年7月29日には第三部に相当するアペンドデータ『天上決戦編』が発売された[3]。 あらすじ
ラウルバーシュ大陸北方にあるイムニス山脈周辺では天使軍と魔族軍が支配権をめぐり争っていた[1]。魔族軍の筆頭である魔王の死により不利に立たされる中、天使により人間の身体にされてしまった元睡魔のクラウスは第三勢力として宣戦布告する[1]。
登場人物
魔族制圧編からの登場人物
開発本作の開発は2019年からスタートした[4]。 本作はディレクターの如月聖が作ったプロットを元にシナリオライターの花咲樹木が物語を組み立てていき、『天冥のコンキスタ』本編の評価を基に2つのアペンドデータが作られた[4]。花咲は実際にストーリーを考えられる立場ではないので他作品との比較はできないとしつつも、従来は一つのソフトの中で第1部と第2部を作ってきた一方、本作はそれぞれを一つの商品として出すため、それぞれを遊んだ者たちがある程度満足してもらえる結末を導きつつも次への「引き」も付ける必要があり、すべてを解決することなく結末を作ることが二度も続いて大変だったと座談会の中で振り返っている[4]。『魔族制圧編』から原画家として参加したやくりも、『天上決戦編』で絵柄のぶれが生じてしまうおそれから、制作に際しては『魔族制圧編』のイベントCGも参照したという[4]。 『魔族制圧編』の主要人物であるラムエルは同アペンドデータの内容を詰める中で誕生した[4]。これはヘルミィナのキャラクター性にも影響を与えており、第1部ではクラウスの妻や恋人という立ち位置で描かれていたのに対し、『魔族制圧編』以降は守るべき存在であるラムエルが登場したことで母性が増したと花咲は座談会の中で説明している[4]。ただし、立ち絵を大幅に変えてしまうとユーザが認識できなくなってしまうため、表情を増やすなどの措置にとどめられた[4]。 『天上決戦編』の制作にあたっては、登場う人物をより掘り下げてほしいというユーザからの要望を反映すべく、新キャラクターを用意しない方針が取られた[4]。花咲は座談会の中で「物語の終盤では新キャラクターにリソースを使うよりも、物語の質を高める方に費やした方がユーザの満足度を高められると考えた」と説明しており、ユーザからの意見を基に『魔族制圧編』までに仲間になった者たちのHシーンやイベントシーンにリソースを割くことにしたという[4]。 メイン原画家は『天秤のLaDEA。戦女神MEMORIA』に参加していたうろが起用され、初めてのメイン原画となった[4]。『魔族制圧編』から原画家としてやくりが加わることは早い段階で決まっており、事前に提示された情報を基にキャラクターをデザインしていった[4]。 評価「BugBug」による体験版レビューでは、体験版だからとなめてかかると序盤から苦戦するが、戦略を組み直せばちゃんとクリアできる絶妙のバランスであり、シミュレーションRPGとしては手ごわかったとしている[5]。 脚注
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