島田麻央
島田 麻央(しまだ まお、2008年10月30日 - )は、日本のフィギュアスケート選手(女子シングル)。東京都小金井市出身。2024年時点では京都府在住で中京大学附属中京高等学校通信制課程に在籍している。木下グループ所属。マネジメントは株式会社KSM。 主な競技成績は、2024年江原道ユースオリンピック金メダル、世界ジュニア選手権2連覇(2023年、2024年)、ジュニアグランプリファイナル3連覇(2022、2023年、2024年)、全日本ジュニア選手権4連覇(2021年、2022年、2023年、2024年)など。 来歴・人物東京都小金井市出身。名前は、母親がファンであった浅田真央から名付けられた[1]。5歳から、東京・ムサシノFSクラブにて競技を始める[要出典]。 ノービスクラスでは、11歳となる2019-2020年シーズンにノービスB[2]、12歳となる2020-2021年にノービスAで[3]それぞれ優勝。全日本フィギュアスケートジュニア選手権では、2020年は3位[4]、2021年は優勝し、荒川静香以来2人目となる中学1年生での優勝(ノービスクラス推薦選手としては初)を達成した[5]。 2019年1月、明治神宮外苑FSCにて岡島功治コーチの指導を受ける。その後、濱田美栄コーチの指導を受けるため、2020年2月に練習拠点を東京から京都に移した。[要出典] 2020年より、木下アカデミー所属となる。2021年3月の京都府選手権では、国際スケート連盟非公認ながら、日本女子初となる4回転トウループを成功させる[1]。翌シーズンには4回転トウループを、近畿選手権・全日本ノービス選手権・全日本ジュニア選手権で成功させた[5]。 2023年6月、株式会社KSMと専属マネジメント契約を締結した[6]。2024年7月には所属先が木下アカデミーから木下グループに変更となった[7]。 2024年3月に宇治市立広野中学校を卒業した[8]。中学卒業後は練習拠点を京都に置いた状態で中京大学附属中京高等学校通信課程に進学した[9][10]。この進学について島田は、「スケートを始めて憧れ始めたころは(引用者注:浅田真央と)同じ学校に行けると思っていなかったのでうれしいです」とコメントした[9]。 憧れの選手は、名前の由来ともなった浅田真央である[9]。 競技歴ノービス時代2018-19シーズン東京選手権ノービスBクラスで優勝、全日本ノービス選手権に進出。全日本ノービス選手権Bクラスでは、冒頭の3回転サルコウで転倒するも、その後のジャンプを成功させて、68.71点獲得で5位に入る[11]。 2019-20シーズン東京選手権ノービスBクラスで2年連続で優勝。 全日本ノービス選手権Bクラスでは、3回転ルッツからの3連続ジャンプや、2回転アクセル-3回転トウループのコンビネーションジャンプを決めて優勝する[12]。 シーズン途中で練習拠点を京都へ移し、2020年4月より木下アカデミー所属となる[13]。 2020-21シーズン近畿選手権ノービスAクラスでは、冒頭で3回転アクセルに挑戦。回転不足となるものの、その他のジャンプを成功させて105.25点を獲得して優勝する[14]。 全日本ノービス選手権Aクラスでは、近畿選手権と同様に3回転アクセルに挑戦するものの、回転不足となり転倒。その後はすべてのジャンプを着氷させて、108.42点獲得で優勝。前年優勝したBクラスから続き、二連覇を達成[15]。 推薦で出場した、全日本ジュニア選手権では、ショートプログラムにてコンビネーションジャンプにミスがあり6位スタートとなるものの、フリースケーティングでは3位となる115.55点を獲得、トータルでも173.44点獲得で3位となり、初出場の全日本ジュニア選手権で表彰台に上がった[16]。 2021-22シーズン全日本ノービス選手権Aクラスでは、4回転トウループを成功させて、前年に続いて優勝。三連覇を達成した[17]。 全日本ジュニア選手権では、ショートプログラムにてすべてのジャンプを成功させて、スピンすべてでレベル4を獲得して4位に着ける[18][19]。 フリースケーティングでは、演技冒頭の4回転トウループを成功、3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプを含めてすべてのジャンプを成功させて、126.75点を獲得。トータル188.51点獲得で逆転で優勝した[5]。 初めて参加した第42回全国中学校スケート大会でも2位に14点以上の差を付けて優勝した[20]。 2022年3月、国際スケート連盟非公認ながら、京都府選手権で自身の大会初となるトリプルアクセルを成功させる[21][22]。 シーズン終盤には、国際大会デビューとなったエーニャスプリングトロフィーアドバンスドノービスクラスに出場。ショートプログラムにて52.93点を獲得して首位に立つと、フリースケーティングで3回転アクセルを僅かな回転不足となるが着氷。その後のジャンプすべてを成功させて107.75点を獲得、トータル160.68点獲得で、国際大会初優勝となった[23]。 ジュニア時代2022-23シーズン国内大会優勝を経て、ジュニアグランプリシリーズデビュー戦となる、チェコスケートに出場。ショートプログラムでは、演技後半の3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプを含めたすべてのジャンプを高い加点で成功、スピン・ステップすべてで最高難度のレベル4を獲得して首位に立つ[24]。 フリースケーティングでは、冒頭の3回転アクセルを成功。続く4回転トウループは回転不足となり転倒となったが、その後の3回転サルコウからの三連続ジャンプを含め、すべてのジャンプを成功させて、スピンすべてでレベル4を獲得。トータル212.65点獲得と200点超えを達成して、ジュニアグランプリシリーズ初出場にて初優勝を達成した[25]。 ジュニアグランプリシリーズ二戦目は、ソリダリティ杯に出場。ショートプログラムでは、3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプの着氷が詰まり、僅かな回転不足の判定を受けるものの、68.81点を獲得して2位スタートとなる[26][27]。 フリースケーティングでは、冒頭の3回転アクセルを成功。続く4回転トウループは着氷するものの、僅かな回転不足(4分の1回転不足)との判定を受ける。その後は、3回転フリップ-2回転アクセルのジャンプシークエンスや、3回転サルコウ-3回転トウループ-2回転トウループの三連続ジャンプなど、すべてのジャンプを成功させて、スピンすべてでレベル4を獲得。フリースケーティング148.87点で自己ベストを更新。トータルでも217.68点獲得で自己ベストを更新して、ジュニアグランプリシリーズ二大会連続での優勝となった[28][29]。 出場したジュニアグランプリシリーズ2試合で優勝したことにより、12月に開催されるジュニアグランプリファイナルへの進出が決定した[30]。 連覇を狙う全日本ジュニア選手権では、ショートプログラムにて、3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプ含む、すべてのジャンプを成功、スピンすべてでレベル4を獲得。ステップで僅かにつまずいたことでレベルの取りこぼしはあったものの、66.52点獲得で首位に立つ[31][32]。 フリースケーティングでは、冒頭の3回転アクセルが回転不足となり転倒するものの、続く4回転トウループをGOE2.09点と高い加点で成功させる。3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプ、3回転フリップ-2回転アクセルのジャンプシークエンス、3回転サルコウからの三連続ジャンプ、3回転ループを成功させて、スピンすべてでレベル4を獲得。最後のジャンプである単独の3回転ルッツの着氷で僅かに回転不足との判定を受けるものの、冒頭の3回転アクセルの転倒を引きずらない演技をみせて132.67点を獲得。トータル199.19点獲得で、全日本ジュニア選手権二連覇を達成した[33][34][35]。 全日本ジュニア選手権の成績により、年末の全日本フィギュアスケート選手権への推薦出場が決まった[36]。 2022年12月に行われたジュニアグランプリファイナルはショートプログラムで69.66点でトップに立ち、続くフリースケーティングは冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の着氷が乱れると、続く4回転トーループは回転不足。日本女子初の国際スケート連盟(ISU)公認大会での4回転トーループ成功を逃したが、135.88点を記録しフリーでも1位、トータル205.54点でジュニアグランプリファイナル初出場初優勝を達成した[37]。 全日本選手権では、ショートプログラムにて、単独の3回転フリップ・2回転アクセルに続き、演技後半の3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプとジャンプすべてを成功させて、スピン・ステップ全てでレベル4を獲得。70.28点獲得で4位に着ける[38][39]。 2つの大技を組み込んだフリースケーティングでは、演技冒頭に3回転アクセルに挑むも回転不足となり転倒。続く大技である4回転トウループも回転不足で転倒となる。その後は、3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプや3回転フリップ-2回転アクセルのジャンプシークエンス、演技後半の3回転サルコウ-3回転トウループ-2回転トウループの三連続ジャンプを決めるなど演技を立て直し、フリー5位となる132.51点を獲得。トータル202.79点獲得で3位と、初出場で表彰台に立った[40][41]。 全日本選手権後、全日本ジュニア選手権優勝で内定していた世界ジュニア選手権の代表に選出された[42]。 2023年3月に行われた世界ジュニア選手権ではショートプログラムで自己ベストとなる71.78点でトップに立つと、続くフリースケーティングではトリプルアクセルを完璧に決めたが、続く4回転トーループは着氷したものの、わずかな回転不足を示す「q」判定で出来栄え(GOE)がマイナスとなり、国際スケート連盟公認大会で日本女子初の4回転トーループ成功にはわずかに届かなかった。フリーの得点もショートに続いて自己ベストとなる152.76点でトップ、合計224.54点で優勝を果たした。この優勝は、2005年大会を制し名前の由来となった浅田の14歳5か月を上回る14歳4か月で、日本勢最年少優勝だった[43]。 シーズン最終戦は、トリグラフトロフィージュニアクラスに出場。ショートプログラムでは、演技前半の3回転ループ・2回転アクセルを成功。演技後半の3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプも高い加点で成功させる。スピン・ステップもレベル4で揃え、国際スケート連盟非公認ながら、自己ベストを上回る72.90点を獲得し首位スタートとなる[44]。 フリースケーティングでは、冒頭の3回転アクセルが両足着氷となり回転不足の判定を受ける。その後は、単独の3回転フリップ・3回転ルッツ-3回転トウループ等、すべてのジャンプを成功させる。大技の4回転トウループは回避したが、フリートップとなる139.42点を獲得。トータル212.32点獲得で優勝した[45]。 ジュニアデビューとなった今季、シニアクラスの全日本選手権で3位となった以外は、出場したジュニアクラスの大会では全勝となった[46]。 2023-24シーズンジュニアグランプリシリーズ参戦二年目の初戦は、第四戦のジュニアグランプリシリーズ大阪に出場。ショートプログラムでは、冒頭の2回転アクセルを成功させると、3回転フリップ-3回転トウループのコンビネーションジャンプ、演技後半の3回転ルッツとジャンプすべてを成功させて、スピン・ステップすべてでレベル4を獲得するなど、自己ベストを更新する73.78点を獲得して首位に立つ[47][48]。 フリースケーティングでは、冒頭の3回転アクセルを成功させる。続く4回転トウループはダウングレード判定で転倒となるが、その後は3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプ、3回転フリップ-2回転アクセルのジャンプシークエンス、3回転サルコウからの三連続ジャンプと、コンビネーションジャンプすべてを成功させて、スピンすべても最高難度のレベル4で揃えるなど、4回転トウループでの転倒を引きずらない演技でフリースケーティング1位となる140.08点を獲得。2位に25点差以上つけるトータル213.86点獲得で優勝した[49][50]。 ジュニアグランプリシリーズ二戦目は、第七戦のアルメニア杯に出場。ショートプログラムでは、2回転アクセルと3回転フリップ-3回転トウループのコンビネーションジャンプを1点以上の加点で成功させて、演技後半の3回転ルッツもGOE1.85と高い加点で成功させる。ステップでのレベルの取りこぼしはあったものの、自己ベストに迫る73.14点を獲得して首位に立つ[51]。 フリースケーティングでは、冒頭の3回転アクセルが回転不足の判定となり、続く4回転トウループで転倒。その後は、3つのコンビネーションジャンプを含めすべてのジャンプを成功させて、スピンすべてでレベル4を獲得。フリースケーティング1位となる136.67点獲得し、トータル209.81点獲得で2位に30点以上の大差をつけて優勝。ジュニアグランプリシリーズ二連勝となり、二年連続でのジュニアグランプリファイナル進出を決めた[52]。 三連覇を狙う全日本ジュニア選手権では、ショートプログラムにて3回転フリップの着氷が乱れてコンビネーションジャンプに繋げられず、63.34点獲得に留まり4位と出遅れる[53]。 フリースケーティングでは、冒頭の3回転アクセルを成功。続く4回転トウループはダウングレード判定で転倒となったが、直後の3回転ルッツ-3回転トウループのコンビネーションジャンプを成功させる。その後は、3回転フリップ-2回転アクセルのジャンプシークエンス、3回転サルコウ-3回転トウループ-2回転トウループのコンビネーションジャンプを成功させて、最後のジャンプである3回転ルッツも高い加点で成功。スピンすべてでレベル4を獲得。フリースケーティング1位となる137.99点を獲得して、トータルでは201.33点を獲得。ショートプログラム4位から逆転で優勝となり、荒川静香・安藤美姫以来となる、三連覇を達成した[54]。 ジュニアグランプリファイナルのショートプログラムでは、演技後半の3回転ルッツで着氷が乱れて68.27点獲得に留まる。首位のシン・ジアに0.81点差の2位となり、悔し涙を流した。 フリースケーティングでは、冒頭で3回転アクセルを決めると、2本目のジャンプである4回転トーループをGOE2.17点の加点を得て決めた。コンビネーションジャンプで実施した3回転ルッツの回転不足や、演技後半の三連続ジャンプで4分の1回転不足の判定を受け、3回転ループが1回転となる等のミスはあったものの、フリースケーティング138.06点獲得の合計206.33点で、ショートプログラム首位のシンとの0.81点差を逆転して優勝、日本人初の連覇を達成した[55]。 冬季ユースオリンピックでは、ショートプログラムで唯一の70点台となる71.05点でトップに立った島田、フリースケーティングではトリプルアクセルを4分の1の回転不足となったが、降りた。続く4回転トーループは転倒したが、直後の3回転ルッツ-3回転トーループなど、その後のジャンプは全て着氷した。フリー1位の125.94点、ショートとの合計196.66点でシンらを抑え優勝、冬季ユースオリンピックで日本人初となる優勝を果たした[56]。 世界ジュニア選手権でも前評判どおり島田とシンの一騎打ちとなり、ショートプログラムではすべてのスピンやステップで最高評価のレベル4を獲得して72.60点で2位、首位のシンを0.88点差で追った[57]。フリースケーティングでは、冒頭のトリプルアクセルの着氷は乱れたが、続く4回転トーループは着氷。その後のジャンプも降り、最後の高速スピンで締めくくり、観衆から拍手で称えられた。今季自己ベストとなる145.76点をマークし、ショートプログラム1位のシンを逆転、シンに5.93点差をつけ合計218.36点で優勝、日本人初の連覇を達成した[58]。 技術・演技アクセルを含む6種類の3回転ジャンプと、4回転トウループを跳ぶことが出来る。 3回転アクセルは、2022年3月に開催された国内地方大会の京都府選手権にて初めて成功。国際スケート連盟公認大会では、2022年ジュニアグランプリシリーズのチェコスケートにて成功させた。 その他の高難度ジャンプとしては、国内大会で複数回の4回転トウループを成功させている。国際スケート連盟公認大会では、2022年ジュニアグランプリシリーズソリダリティ杯と2023年世界ジュニア選手権にて、4分の1回転不足との判定で着氷させており[29][59][60]、2023年ジュニアグランプリファイナルで初めて成功させた。また、2023年ジュニアグランプリファイナルでは3回転アクセルも成功させており、ひとつのプログラムでの3回転アクセルと4回転トウループの同時成功は、日本人女子として初である[61]。トウループ以外の複数の4回転ジャンプ習得にも意欲を見せている[62]。 ジャンプ以外の要素でも得点を積み上げられる選手であり、質の良いスピン・ステップはレベルの取りこぼしが殆どなく、ほぼ常時レベル4の評価を受ける[63]。2022年ジュニアグランプリシリーズチェコスケートでは、ショートプログラム・フリースケーティングにて、スピン・ステップすべてでレベル4を獲得している[64][65]。 競技成績ISUパーソナルベストスコア
主な戦績
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プログラム使用曲
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脚注出典
外部リンク
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