河内長野市のニュータウン河内長野市のニュータウン(かわちながのしのニュータウン)では、大阪府河内長野市の丘陵地帯を中心に計画・建設されたニュータウン群について記述する。 概要河内長野市発足時には市内に広い未利用地が存在し、また都心まで30分圏という立地条件であることから、大阪のベッドタウンとして、多くの企業が小中規模のニュータウン造成を計画した。1961年(昭和36年)に千代田地区に「千代田台」が造成され始めたのをきっかけに、各地区でニュータウンが計画、造成されている[1]。 河内長野市内のニュータウンは、各企業がおおよそ500から3000世帯規模の住宅地をそれぞれに開発したため、団地のような形態の住宅地は少なく、とりわけ一戸建て住宅が多い[1]。また、そういった経緯から「多摩ニュータウン」のような総称は存在せず、各住宅地個別にニュータウン名が設定されている[1]。ニュータウン名が異なっても地形的に一体化している地域も多く、2つの住宅地から成る「青葉台」のように複数でひとつのニュータウンとして認識されている場合があり、特に平地部では小規模住宅地が一体化する傾向にある。 南海高野線の千代田駅、河内長野駅、三日市町駅、美加の台駅の4駅を中心とした近隣の丘陵地域に各住宅地・団地がある。ただし、先述の通り南海電気鉄道が一帯をニュータウン開発をしたわけではないため、駅周辺は高野街道に代表されるような昔ながらの町並みが残っている地域が多く、その郊外にニュータウンを形成している[1]。そういった過程から、駅周辺の再開発は遅れていたが、平成以降にノバティながのやフォレスト三日市などの駅ビルをはじめとした駅前整備がなされた[2]。 現在の規模ニュータウンの全域が河内長野市に含まれる。平成20年3月末現在の市内全体の開発面積は約798.8haで、世帯数は22,204世帯、人口は58,016人である[1]。ただし、これはニュータウン名が設定されているもののみの集計で、実際には以下に記す住宅地以外に高向や上原、加賀田、片添町、錦町、野作町、原町などに開発エリアが存在する[1]。 現在は大型ニュータウンの造成は行われていないが、既存の住宅地の再開発や小規模住宅地の新規造成が進んでいる。また、河内長野市都市計画の一環として河内長野駅東地区、三日市町駅東地区、小山田町、上原町、高向などの都市開発が検討されており、特に上原町、高向では、農地の保全に配慮しつつ整備が計画されている[1]。 歴史以下の年表の造成入居については『河内長野市都市計画』住宅団地一覧を参照する[1]。
一覧以下の住宅団地について、開発面積が1ha以上のものを挙げる。世帯数と人口は平成20年度3月末のものである。また、世帯数の括弧内は計画世帯数を表す。これらの情報は『河内長野市都市計画』住宅団地一覧によるものである[1]。 小山田荘園小山田町に南海小山田団地(南海小山田荘園)として南海電気鉄道によって計画された。都市公園は荘園町第1-4公園がある。
寺ヶ池住宅小山田町に八幡不動産によって計画された。寺池台公園という都市公園がある。
アメニティ長野主にマンションで構成される。向野地区の再開発事業として計画され、アメニティ長野の建設とその周辺の区画整備が行われた。向野第1-2公園という都市公園があるほか、河川地下化によって整備された向野緑道がある。全域が高度利用地区に指定されている。
旧河内長野日立団地昭和41年1月10日の造成開発計画によると、日立造船が旧河内長野日立団地として小山田町に開発面積20.0ha、計画戸数250戸、計画人口1,000人で、昭和42年から昭和44年の予定で計画された。日立造船の社宅として入居を開始したのち、1970年代に増棟した。1990年代には経営難から市に売却・解体された。現在は一戸建て住宅およびマンションのグランヒル千代田寺ヶ池I-IV番館とプレコート壱、弐番館に転用されている。
赤峰台主に一戸建て住宅で構成される。赤峰台第1-3緑地という都市公園がある。
千代田台千代田台郵便局、都市公園の千代田台住宅緑地がある。府営千代田台住宅が1-16号棟ある。
千代田南海住宅南海電鉄によって開発された。都市公園としては千代田南第1-5公園がある。
柳風台公営住宅として開発された。また、柳風台の一部である千代田団地はUR都市機構によって開発され、UR都市機構千代田団地1-3号棟を中心に千代田第2住宅などの住宅が並んでいる。都市公園としては柳風台第1-3公園、木戸第1-4公園、千代田団地第1-2公園がある。
貴望ヶ丘団地小山田町に貴望ヶ丘住宅団地として開発観光と日生不動産によって計画された。北貴望ヶ丘と南貴望ヶ丘で構成されている。団地としては府営貴望ヶ丘住宅が1-14号棟が北貴望ヶ丘の東側にある。そのほかは一戸建てを主としながら、南貴望ヶ丘パークホームズ、PARK COURT貴望ヶ丘といったマンションがある。都市公園の貴望ヶ丘公園が団地と住宅地の間にある。
あかしあ台1丁目と2丁目で構成されるが、貴望ヶ丘団地の一部として一体化している。都市公園としてはあかしあ台第1-9公園がある。メゾン貴望ヶ丘というマンションが立地する。
コモンライフ滝谷緑台大阪狭山市茱萸木8丁目、自由ヶ丘、あかしあ台の一部と一体化している。桐ヶ丘第1-3公園という都市公園がある。
自由ヶ丘ほぼマンションで構成されており、コモンライフ滝谷緑台(桐ヶ丘)と一体化している。
南花台→詳細は「南花台」を参照
河内長野市内で最も世帯数及び人口の多いニュータウン。小塩町に小塩台団地として藤田組によって、面積98.00ha、世帯数2,200戸、人口8,800人で当初計画され、その後公団住宅として開発された。国道371号バイパスが立体交差で縦断した構造になっている。南北方向に延びる大通りにはコノミヤ南花台店を中心に商店等が並んでおり、3丁目には南花台アーバンコンフォートとUR都市機構南花台団地が46棟で構成されている。7,8丁目では建築協定の締結がされており、クローバーハイツ南花台がある。都市公園としては、南花台第1-14緑地、小塩公園がある。
楠ヶ丘団地上田町に度重商店によって、開発面積14.74ha、世帯数450戸、人口1,800人として昭和45年までの予定で当初計画された。団地とついているが全域が住宅地となっている。都市公園の楠ヶ丘公園と楠ヶ丘南公園がある。住宅協定の締結がされている。
グリーンヒルズ・グランデ烏帽子台楠ヶ丘団地に隣接するようにして烏帽子台が開発された。
日生楠台三日市町に日生住宅三日市団地として日生住宅によって計画されたのち、日生楠台として開発された。楠台第1-3公園という都市公園がある。住宅地内には市立郷土資料館がある。
楠翠台三日市町に大末住宅団地として大末組によって計画された。「楠翼台」と表記されることもある[3]。周辺には大型店舗であるイズミヤ河内長野店がある。住宅地内には都市公園の大師公園がある。住宅協定の締結がされている。
三井サニータウン三井河内長野団地として三井不動産によって計画された。緑ヶ丘北町、緑ヶ丘中町、緑ヶ丘南町で構成されている。緑ヶ丘郵便局が住宅地内にある。都市公園としては緑ヶ丘北第1-3公園、緑ヶ丘中第1-2公園、緑ヶ丘南第1-2公園があり、遊歩道は緑ヶ丘第1-3緑道として花壇が続いている。住宅協定の締結がされている。
天野山グリーンヒルズ高向に天野山スカイタウンとして旭化成工業によって計画された。都市公園としては旭ヶ丘第1-10緑地がある。
天野山ゴルフ荘園天野町に大和開発観光によって計画された。天野山カントリークラブに隣接しており、その付属として造成されたため、現在も多くが空き地のまま計画世帯数を大幅に下回る戸数しか着工していない。
イトーピア長野加賀田にイトーピア河内長野(伊藤ピア河内長野)として伊藤忠不動産によって計画された。北町、中町、南町、西町で構成されており、西町はロジェ長野448の1-5号棟がある。都市公園としては大矢船第1-14公園がある。南町では住宅協定の締結がされている。
青葉台ニュータウン加賀田に第一次青葉台ニュータウンとして大登興産によって計画された。都市公園としては北青葉台第1-8緑地があり、北側に青葉台郵便局がある。
青葉台ハイツ加賀田に第二次青葉台ニュータウンとして大登興産によって計画された。都市公園としては南青葉台第1-5公園がある。
日生長野南加賀田に日生長野団地として日生不動産によって計画された。南ケ丘第1-5公園という都市公園がある。
南海美加の台→詳細は「南海美加の台」を参照
南海電気鉄道によって計画された河内長野市内で最も開発面積の広いニュータウン。7丁目に「みやび坂」と呼ばれる高級住宅街があるほか、規定区域内にはデイリーカナートはやし美加の台店を中心に美加の台郵便局や商店等が集中して構えている。児童公園としては、美加の台第1-10公園がある。
清見台三日市町に開発観光によって開発された。住宅協定の締結がされている。東地域に属するが、市立美加の台中学校区ではなく市立東中学校区となっている。サニータウン長野清見台というマンションがあり、児童公園としては清見台第1-10緑地がある。この地域は河内長野市内テレビ中継局が設置されている。
主な施設公的住宅開発事業
公共施設
学校医療機関
商業施設
公園
交通鉄道路線バス
道路一般国道大阪府道
出典・脚注関連項目外部リンク |