津田天満神社(つだてんまじんじゃ)は、兵庫県姫路市飾磨区構に鎮座する神社。旧社格は村社。別名は津田天満宮など。
祭神
歴史
創建は平安時代に遡るとされ、そもそもは大歳明神を祀る社であったという。かつては現在より東の、船場川の思案橋西側にあった[注釈 1]。
大宰府へ向かう途中の菅原道真が当社近くの「津田の細江」に立ち寄った際、敷物が見当たらなかったことから艫綱を巻いて座した、との伝承が残り、このことから「綱敷天神」との別称を持つ。後世の民は道真を併せて祀り、更に主神とした。
永仁6年(1298年)や嘉吉3年(1443年)に本殿が再建されたとの記録がある。一時は広大な社領を有したものの、天正8年(1580年)の豊臣秀吉による英賀城攻めに巻き込まれ灰燼に帰し、現在地に再建されている。
祭事
- 4月下旬 - 春祭り
- 4月29日 - 弁天まつり
- 10月中旬 - 秋の例大祭
- 菅公祭 - 25年に一度催行。
戦後しばらく祭礼が絶えた時期があったが、昭和40年代に復活し、現在に至る。
春祭り
本殿と境内社の厳島神社で神事を行う。[1]
弁天まつり
津田地区に在住する厄年が集まった会(厄年会)が主催する祭事。
福引や餅まきが行われ、秋の例大祭の様に賑わって挙行される。
- 福引 - 弁天まつりの前日に厄年会が各町に福引券を配りに行く。福引券の値段は1枚200円。
特賞から六等まであり、特賞は掃除機やNintendo Switchなどが当選し、六等はティッシュなどが当選する。
この行事はかなり賑わい、怪我するものもいる。
秋の例大祭
播州の秋祭りの中でも有名なものの一つで、毎年10月に行われる。今在家・加茂・構・思案橋から大屋台を、今在家・構から子供屋台を、今在家から獅子とだんじりを練り出す。狭い拝殿の中で屋台を練る「拝殿練り」、また屋台を地面から一気に練り上げる「一気差し」が特徴。一気差しは、拝殿練りの最中にも披露される。
屋台情報
今在家
加茂
構
思案橋
文化財
重要文化財(国指定)
- 紙本著色北野天神縁起絵巻(津田本) - 永仁6年(1298年)に藤原親泰が奉納したもので、全3巻。奈良国立博物館に寄託されている。
姫路市指定文化財
- 津田天満神社太鼓 - 嘉吉元年(1441年)の銘がある。
周辺
交通
脚注
注釈
- ^ 旧地には大正13年建立の石碑と昭和37年設置の道真坐像が残る。
出典
関連項目