海上作戦部隊指揮管制支援システム(英語: Maritime Operation Force System, MOFシステム)は、海上自衛隊のC4Iシステム。自衛艦隊指揮支援システム(SFシステム)を発展させ、さらにこれに航空集団司令部のASWOC管制ターミナル(ACT)及び佐世保地方総監部作戦システム(ROS)を統合したものである[1]。また平成26年(2014年)度末からは海上自衛隊指揮統制・共通基盤システム(Maritime Self Defense Force Command, Control and Common Service Foundation System、MARSシステム)に発展した[2]。
なお、MOFシステムは2002年から2006年にかけて再構築が行われており、これに応じて名称も海上作戦部隊指揮統制支援システムに変更された(英名・略称には変更無し)[8][9]。その後、平成26年(2014年)度末に、海上自衛隊指揮統制・共通基盤システム(Maritime Self Defense Force Command, Control and Common Service Foundation System:MARSシステム)に発展した[2]。これは海上自衛隊のみならず、他自衛隊や海上保安庁などの各種情報をネットワークを介して統合・共有する機能を備えている[10]。
指揮管制支援ターミナル
艦艇に搭載するためのMOFシステムの洋上端末として開発されたのが指揮管制支援ターミナル(Command and Control Terminal, C2T)であった[1]。SFシステムでは、護衛艦隊の旗艦等のための洋上端末装置があり、C2Tはその後継に相当する[注 1]。洋上端末ではSFシステム及びGPSの情報処理機能しか備えていなかったのに対し、C2TではMOFシステムやGPSの情報処理に加えて、海上自衛隊通信システム(Japanese Maritime Automatic Communication System, JMACS)及びデータリンクの情報処理、艦艇独自の戦術判断支援、戦術計算等の機能を追加し、機能の充実を図った[1][注 2]。
2009年に就役した「ひゅうが」(16DDH)では、ビデオ会議やチャット機能を導入するなど性能を強化したOYQ-51洋上ターミナル(MTA)が採用され、艦全体で30台以上が搭載された[12]。その後、MOFシステムからMARSシステムへの移行に伴って、洋上端末も洋上ターミナル(Mobile MARS terminal, MMT)となった[2]。