『犬は吠えるがキャラバンは進む 』(いぬはほえるがきゃらばんはすすむ)は、 小沢健二 の1作目のアルバム。1993年9月29日に東芝EMI から発売。1997年7月24日に『dogs』へと改題されたうえで再発売され、2021年12月22日に『犬は吠えるがキャラバンは進む』としてリマスター盤が発売された。
解説
ソロデビュー後初となるオリジナル・アルバム。フリッパーズ・ギター の頃とは異なるシンプルなサウンドと、フリッパーズ・ギター の頃と同様の複雑な歌詞が特徴。
アルバムタイトルは、中東アジア のことわざの一つで、「進行を阻むほどの力が働こうとも、人生や自分のやるべきことは続いてゆく」という意味[ 2] 。
『犬は吠えるがキャラバンは進む』の帯は2種類ある。当初発売されたものは赤地に白字というものであったが、1995年 の「戦場のボーイズ・ライフ 」発売以降に出荷されたものは白字に黒字というものであった。後者には、本作に対して「'94年服部良一 音楽賞受賞作」という表記がある。
『犬は吠えるがキャラバンは進む』と『dogs』は音源は一緒だが、ジャケットデザインなどが異なる。また、前者には書かれていたライナーノーツが、後者では削除されている。『dogs』のジャケットデザインは、「夢が夢なら 」以来の平野敬子 によるデザインで、白いジャケットに蛍光のピンク、イエロー、オレンジの透明なカラープラスチック板の内2枚が組み合わせて入れられている(組み合わせは9種類)というシンプルなものに仕上がっている[ 3] 。なお、この再発盤はカラープラスチック板が2000年代に生産取りやめとなったことを受け、同作品の生産も中止となった[ 4] 。
2021年12月22日に、アナログマスターテープから「録音時にスタジオで聴いていた音に最も近い」原音に忠実にリマスターされたリマスター盤を、シングル『飛行する君と僕のために/運命、というかUFOに (ドゥイ、ドゥイ) 』と同時に発売。パッケージのデザインは「録音当時の自分の気持ちに迫るよう」な思いを込めて小沢自身が手がけている。また特典CDも付属し、1995年に発売された映像作品『VILLAGE "the video"』にも収録されている「天使たちのシーン」のライブ音源が収められる。こちらは48chのアナログテープで録音されたものを1995年にミックスダウンした未発表音源[ 4] 。なお、このアルバムは小沢の意向により、配信販売やサブスクリプションといったデジタル音楽配信 は行っていない[ 5] [ 注 1] 。
収録曲
全作詞・作曲・編曲: 小沢健二。 # タイトル 作詞 作曲・編曲 時間 1. 「昨日と今日」(Yesterday And Today) 小沢健二 小沢健二 5:48 2. 「天気読み mastered for album」(Reading The Weather) 小沢健二 小沢健二 6:39 3. 「暗闇から手を伸ばせ mastered for album」(Reach Out From The Darkness) 小沢健二 小沢健二 4:32 4. 「地上の夜」(Nighttime On This Earth) 小沢健二 小沢健二 4:46 5. 「向日葵はゆれるまま」(Sunflower Sways) 小沢健二 小沢健二 2:36 6. 「カウボーイ疾走」(Cowboy Run) 小沢健二 小沢健二 5:30 7. 「天使たちのシーン」(A Scene Of Angels) 小沢健二 小沢健二 13:31 8. 「ローラースケート・パーク」(Rollerskate Park) 小沢健二 小沢健二 7:19 合計時間:
50:41
Disc 2(2021年リマスター盤のみ) # タイトル 作詞 作曲・編曲 1. 「天使たちのシーン」(Live 1995)
テレビ披露
天使たちのシーン
カバー・バージョン
天使たちのシーン
発売日一覧
発売日
レーベル
規格品番
備考
1993年9月29日
イーストワールド / 東芝EMI
TOCT-8183
1997年7月24日
TOCT-9907
『dogs』に改題して再発売。
2021年12月22日
ユニバーサルミュージック
TYCT-69220〜1
アナログマスターテープから「録音時にスタジオで聴いていた音に最も近い」原音に忠実にリマスターされたリマスター盤。1995年に発売された映像作品『VILLAGE "the video"』にも収録されている「天使たちのシーン」のライブ音源を収録した特典CDが付属[ 4] 。
脚注
注釈
出典