空軍州兵
空軍州兵(くうぐんしゅうへい ANG, Air National Guard)(州兵空軍[1][2] とも)とは、アメリカ合衆国における軍事組織の一つ。陸軍州兵とともに州兵を構成しており、アメリカ空軍の予備部隊となっている。 概要コロンビア特別区空軍州兵を除いて、残りの州兵組織全ては、平時においては各州知事の指揮下にあり、有事に際し連邦軍に編入される。保有機材は、戦闘機・爆撃機・輸送機・空中給油機など多彩である。 1947年にアメリカ空軍が分離・独立されると同時に設立された。前身は陸軍州兵航空隊であり、1915年まで遡ることができる。朝鮮戦争においては部隊単位で連邦軍に編入され66個飛行中隊が動員された。1961年のベルリン危機でも召集されたが、ベトナム戦争においては大規模な動員は行われなかった[3][4]。 一方、1970年代に空軍において航空宇宙防衛軍団(ADC)が廃止・解体されると、多数の要撃機が空軍州兵に移管され、アメリカ合衆国本土防衛の一翼を担うようになった。特に1980年代においてはF-15戦闘機(A/B型)の配備も行われ、いわゆる予備空軍としては空前のものとなった。 1991年の湾岸戦争以降は、空軍州兵のさらなる部隊活用が図られることとなった。対テロ戦争においては、アメリカ合衆国本土の警戒飛行も担当している。 1990年代からは新鋭のF-15C/Dの配備も行われ、老朽化したA/B型は随時退役し、2009年には最後に残っていたオレゴン空軍州兵の機体が退役している。B-2「スピリット」ステルス戦略爆撃機や、2010年においてはF-22戦闘機の配備も行われ、もはや予備空軍というよりも正規の空軍の一部門として部隊活用されている。 人員については、フルタイムで勤務しているものもいるが、普段は民間航空で勤務しているパートタイム人員も含まれている。
空軍州兵一覧
参考
外部リンク |