高度好塩菌
Halobacterium salinarum NRC-1
分類
学名
Halobacteria Grant et al. 2002
和名
高度好塩菌
目(科)
高度好塩菌 (こうどこうえんきん、ハロアーキア、ハロバクテリア)(haloarchaea, halobacteria)とは、ユリアーキオータ門 ハロバクテリウム綱に属す古細菌 の総称。いずれも増殖に高い塩化ナトリウム (NaCl) 濃度を要求する。高度好塩性古細菌、好塩性アーキアと呼ぶこともある。
しかしながら、近年属種の増加により、NaCl濃度が0.9 Mでも増殖可能な種の報告や、最適増殖NaCl濃度が2.0 M以下であるHaloferax volcanii 、Halorubrum sodomense 、Halorussus ruber などが報告されている。
広義の高度好塩菌には、上記に加え、至適増殖NaCl濃度が2.5–5.2M(高度好塩性)の古細菌・真正細菌 全てを含む。しかし、これらはいずれもメタン菌 や光合成細菌 (真正細菌)であり、系統関係上高度好塩菌には含まれず、発見種もわずかである。また近年、新たな系統群としてナノ好塩古細菌 (Nanohaloarchaea )が報告された。詳細は好塩菌 を参照。
概要
高度好塩菌は塩湖 や塩田 など高塩環境を好んで生育する生物で、古細菌の主要なグループの一つである。アメリカ合衆国 のグレートソルトレイク のような塩湖、塩田や海岸の砂、岩塩 や市販塩などから分離される。
性質としてはいずれも偏性好気性の常温菌(一部は弱い好熱菌 )で、アミノ酸 などを基質とする化学合成、または光合成従属栄養生物である。高温培養器や嫌気性菌培養機器などが要らないために古細菌の中では比較的研究対象にしやすく、Halobacterium salinarum NRC-1は古細菌のモデル生物の一つとして知られている。分離も古細菌の中では最も早く、1922年には既にPseudomonus salinaria (後のHalobacterium salinarum )の分離に成功している。
また、好塩性古細菌の多くは光合成をするために膜にバクテリオロドプシン という光合成色素を持つ。この色素は光エネルギーを直接水素イオン 濃度勾配に変換するという働きを持っており、真正細菌 や真核生物 が行う光合成とは機構も起源も異なる高度好塩菌独自のものである。
名称に関する問題
歴史的に細菌の一種として(英語では)ハロバクテリアと呼ばれてきたが、細菌とはまったく別の系統である古細菌の存在が明らかとなり、ハロバクテリアが細菌ではなく古細菌の一種であることが判明するに従って、誤解をさけるためにハロアーキアと呼び変えることが増えている。
高度好塩菌は一般に古細菌ユリアーキオータ門ハロバクテリア綱に属する古細菌の総称であるが、そのほかにも何種か高度好塩性(至適生育NaCl濃度2.5 M以上)の古細菌、真正細菌が知られている。しかしながら高度好塩菌が200種以上知られているのに対し、これらの生物はわずか4種のみであること、系統樹を書いた場合はハロバクテリアとは系統的に非常に遠い結果が得られることにより、一般的にハロバクテリアのみが「高度好塩菌」と呼ばれる。しかしながら、一部は増殖至適塩濃度から高度好塩菌よりは中度好塩菌の定義にあてはまる。また近年、ハロバクテリア綱と異なる系統群のハロナノアーキアが発見されている。
真正細菌において高度好塩性を示すのは以下ような種がある。
Actinopolyspora halophila
Ecthiorhodosphira halophila
Halobacteroides halobius
Salinibacter ruber
また、メタン菌 である
Methanohalobium evestigatum (至適増殖NaCl濃度4.3M
も高度好塩性を示す。
高度好塩性の真正細菌については高度好塩細菌と呼んで区別することもある。
分布
高度好塩菌は成育に高濃度のNaClを要求することから、分離源としては飽和に近い高濃度のNaClを含む水系に生息している。具体的には塩湖 、海岸の塩のこびりついた砂、天日塩田 、岩塩 鉱山、断層 の岩塩層などが挙げられる。
塩湖についてはイスラエル の死海 、アメリカ合衆国 のグレートソルトレイク 、アラル海 などが挙げられる。また、有名なもの以外にも内陸部の河川による淡水の流入の少ない湖などはこのような環境を呈することがある。アフリカ の大地溝帯 や中国 ではアルカリ性の塩湖が存在し、マガディ湖 、ガール湖ではpHが10–11程度である。このような環境からは好アルカリ性高度好塩菌が分離される。上記のような塩湖は降水量の多い日本では存在し得ないため、国内のサンプルで分離を行なうには海岸にて高濃度に塩が濃縮された砂、観光用の天日塩田があげられる。
高度好塩古細菌によって赤く着色した塩湖
また、岩塩鉱山の岩塩結晶内に高度好塩菌が生残していると言われている。その証拠として、NaCl結晶内に高度好塩菌を封入した場合、室温暗所で長期にわたって保存が利くと報告されている[ 1] 。事実、イギリスの岩塩鉱より高度好塩菌が分離されているが、地上からのコンタミネーション ではないかとも指摘されている。
上記のような環境中からの 16S rRNA 遺伝子を用いたクローン解析 により、難培養性の高度好塩菌が優占している可能性が示された[ 2] 。高度好塩菌の分離は寒天培養によるコロニーに依存している現状だが、コロニー形成能のある高度好塩菌は環境中では少ない傾向にあると考えられている。また、同様のクローン解析法により生育が難しいと考えられた森林土壌から高度好塩菌に分類されるクローンが得られた。このことは、高度好塩菌の分布に関する問題に議論を投げかけている。
pHは通常7程度で分離できるが、好アルカリ性高度好塩菌はpH10程度にて生息している。Natronobacterium gregoryi は最高pH12にて生育が可能で、2001年に好アルカリ細菌 Alkaliphilus transvaalensis が発見されるまでは最も好アルカリ性の強い生物であった。一方、pH5.0以下に増殖至適を持つ好酸性高度好塩菌としてはHalarchaeum acidiphilum が唯一である[ 3] [ 4] 。低温で増殖可能な高度好塩菌としては Halorubrum lacusprofundi の4°C が最も低い。一方、高温側は弱い好熱菌(Haloarcula など)はいるものの、他の古細菌に比べ好熱性は強くない。
生理
高度好塩菌はカザミノ酸 、酵母 エキス、ペプトン など有機物を炭素源とする化学合成従属栄養(栄養的分類 )を示す。また、最終電子受容体は酸素 、即ち好気性 を示す。一方、高度好塩性を示す光合成細菌 やメタン菌は好気性を示さないため、高度好塩菌の範疇から外される。
ただし、高度好塩菌における嫌気条件下の増殖についてはいくつかの報告がなされている。例えば、ジメチルスルホキシド (DMSO)、トリメチルアミン N -オキシド (TMAO ) といった基質を用いての嫌気呼吸 がいくつかの高度好塩菌で観察されている。なお、これらを基質とする嫌気呼吸 については未解明な部分が多い。また、Haloferax volcanii ではフマル酸呼吸 が行なわれる(呼吸鎖複合体II を参照)。
高度好塩菌は他種高度好塩菌の殺菌作用を持つハロシン と呼ばれるバクテリオシン を分泌する。Haloferax gibbonsii から精製されたハロシンH6はNa+ /H+ トランスポーター阻害剤である。また、生育に酸素および光(バクテリオロドプシン )を要求するため、浮力を得るためにガス胞を所持している。ガス胞内部は窒素 ガスに満たされている。
また、高度好塩菌は従属栄養であるにもかかわらず、炭酸固定 能力があることが知られている。Haloferax mediterranei および Hfx. volcanii ではカルビン - ベンソン回路 のキーエンザイムであるRubisCO の活性が確認されている。Hfx. mediterranei においてはRubisCOの精製もなされている。
また、膜中にはバクテリオルベリンという赤色の色素を所持している。この色素の生理的な役割は不明だが、βカロテン の1.5倍以上の抗酸化作用が測定されており、食品、薬品などへの応用に注目されている。
バクテリオロドプシン
高度好塩菌は化学合成従属栄養性を示すと上述したが、1971年にStoeckeniusらは、Halobacterium を酸素制限下に光照射して培養すると、その細胞膜上に「紫色の膜」(purple membrane, 紫膜)と呼ばれる特殊な膜構造を合成することを明らかにした。この紫膜は電子顕微鏡 により通常の細胞膜部分から容易に識別が可能であり、培養の終期には高度好塩菌の膜面積の半分程度を占めることがわかった。
この膜は通常の古細菌脂質(エーテル型脂質 )が50%(重量比)、バクテリオロドプシン というタンパク質が50%の割合で構成される。バクテリオロドプシンはヒトの視覚に関与するロドプシン と性質がよく似ていることからこの名前が付けられた。バクテリオロドプシンはレチナール を内部に配位したタンパク質であり、レチナールが光を吸収して紫色を呈することから紫膜という形で観察される。
レチナール分子が光吸収すると、オールトランス型から 13-cis 型に異性化し、この構造変化が引き金になって、バクテリオロドプシン内のアミノ酸残基(特にアスパラギン酸残基)の側鎖(カルボキシル基)のpKa値が変化して、プロトンが一方向(細胞内側から細胞外側へ)に輸送される。これによって、膜を介したプロトンの電気化学的ポテンシャル 差が形成される。これを利用して、同じ膜上にあるプロトン輸送ATP合成酵素 (A型のATPase)が、最終的にATP の合成を行なっている。したがって、高度好塩菌は酸素欠乏条件下においては光従属栄養的な生育が可能であるが、バクテリオロドプシンの補欠分子であるレチナールの生成には酸素分子が必要なので、嫌気的な条件で連続的には生育できない。
高度好塩菌がバクテリオロドプシンを獲得した可能性として、高度好塩菌が好気性を示す一方で、飽和に近い食塩水においては酸素溶解度が純水に比べて低いことが考えられる。このバクテリオロドプシン発現の制御は、バクテリオロドプシンアクティベーターと呼ばれるタンパク質(転写因子)によって行われている。紅色非硫黄細菌 においても酸素欠乏下においてはバクテリオクロロフィルの合成が行なわれる。
バクテリオロドプシン の構造生物学 的知見については当該記事を参照。
分類
高度好塩性古細菌は16S rRNA遺伝子塩基配列による系統解析が行われる以前は、生息pH、菌の形状、低張液への耐性、糖脂質の種類などによって分類されていた。分類は整然としていたが、分子生物学的手法が用いられることにより、かつては6属と考えられていた分類が30属以上にまで増加し、分離株も多くなると同時に系統樹 は複雑になっていった。2018年1月現在、学名として正式に発表されている高度好塩性古細菌は以下の60属250種である。International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiologyに発表されておらず、16S rRNA遺伝子塩基配列登録時に属種名が付けられているものがあるが、これは学名として正式なものではない。古細菌の命名法については国際細菌命名規約 を参照のこと。また、2015年にGuptaらにより、Halobacteria綱の再分類に関して報告され[ 5] 、2016年にHalobacteria綱は3目3科となったが、この分類は表現型、16S rRNA遺伝子およびrpoB' 遺伝子解析による系統解析との矛盾もある。2016年に、再度Guptaらにより、再分類案が提唱されているが上記同様の矛盾や、Halogranum 属がHaloferacaceae 科、Halorubraceae 科の2科に渡っているなど問題が多い[ 6] 。
Archaea ドメイン
Euryarchaeota 門
Halobacteria 綱
Haladaptatus 属 [Hap .]
Haladaptatus cibarius
Haladaptatus litoreus
Haladaptatus pallidirubidus
Haladaptatus paucihalophilus (Type species)
Halalkalicoccus 属 [Hac .]
Halalkalicoccus jeotgali
Halalkalicoccus paucihalophilus
Halalkalicoccus tibetensis (Type species)
"Halalkalicoccus subterraneus" (Antonie Van Leeuwenhoek. 2019 Feb 1. doi: 10.1007/s10482-019-01241-3. [Epub ahead of print])
Halanaeroarchaeum 属 [Haa .]
Halanaeroarchaeum sulfurireducens (Type species)
Halapricum 属 [Hpr .]
Halapricum salinum (Type species)
Halarchaeum 属 [Hla .]
Halarchaeum acidiphilum (Type species)
Halarchaeum grantii
Halarchaeum nitratireducens
Halarchaeum rubridurum
Halarchaeum salinum
Halarchaeum solikamskense
Haloarchaeobius 属 [Hab .]
Haloarchaeobius amylolyticus
Haloarchaeobius baliensis
Haloarchaeobius iranensis (Type species)
Haloarchaeobius litoreus
Haloarchaeobius salinus
Haloarcula 属 [Har .]
Haloarcula amylolytica
Haloarcula argentinensis
Haloarcula hispanica
Haloarcula japonica
Haloarcula marismortui
Haloarcula quadrata
Haloarcula salaria
"Haloarcula sebkhae " (Int J Syst Evol Microbiol. 2019 Jan 10. doi: 10.1099/ijsem.0.003211. [Epub ahead of print])
Haloarcula tradensis
"Haloarcula taiwanensis"
Haloarcula vallismortis (Type species)
Halobacterium 属 [Hbt .] (Type genus)
Halobacterium jilantaiense
Halobacterium noricense
Halobacterium litoreum
"Halobacterium piscisalsi" (subjective junior synonym of Halobacterium salinarum )[ 7]
Halobacterium ruburm
Halobacterium salinarum (Type species)
Halobaculum 属 [Hbl .]
Halobaculum gomorrense (Type species)
Halobaculum magnesiiphilum
Halobaculum roseum
Halobellus 属 [Hbs .]
Halobellus clavatus (Type species)
Halobellus inordinatus
Halobellus limi
Halobellus litoreus
Halobellus ramosii
Halobellus rarus
Halobellus rufus
Halobellus salinus
Halobiforma 属 [Hbf .]
Halobiforma haloterrestris (Type species)
Halobiforma lacisalsi
Halobiforma nitratireducens
Halobium 属 [Hbm .]
Halobium palmae (Type species)
Halobium salinum
Halocalculus 属 [Hcl .]
Halocalculus aciditolerans (Type species)
Halococcus 属 [Hcc .]
Halococcus agarilyticus
Halococcus dombrowskii
Halococcus hamelinensis
Halococcus morrhuae (Type species)
Halococcus qingdaonensis
Halococcus saccharolyticus
Halococcus salifodinae
Halococcus salsus
Halococcus sediminicola
Halococcus thailandensis
Halodesulfurarchaeum 属 [Hda .]
Halodesulfurarchaeum formicicum
Haloferax 属 [Hfx .]
Haloferax alexandrinus
Haloferax chudinovii
Haloferax denitrificans
Haloferax elongans
Haloferax gibbonsii
Haloferax larsenii
Haloferax lucentense
"Haloferax lmassiliensis"
Haloferax mediterranei
Haloferax mucosum
Haloferax namakaokahaiae
Haloferax prahovense
Haloferax sulfurifontis
Haloferax volcanii (Type species)
Halogeometricum 属 [Hgm .]
Halogeometricum borinquense (Type species)
Halogeometricum limi
Halogeometricum pallidum
Halogeometricum rufum
Halogranum 属 [Hgn .]
Halogranum amylolyticum
Halogranum gelatinilyticum
Halogranum rubrum (Type species)
Halogranum salarium
Halohasta 属 [Hht .]
Halohasta litorea (Type species)
Halohasta litchfieldiae
Halolamina 属 [Hlm .]
Halolamina litorea
Halolamina pelagica (Type species)
Halolamina rubra
Halolamina salifodinae
Halolamina salina
Halolamina sediminis
Halomarina 属 [Hmr .]
Halomarina oriensis (Type species)
Halomarina rubra
Halomarina salina
Halomicroarcula 属 [Hma .]
Halomicroarcula limicola
Halomicroarcula pellucida (Type species)
Halomicroarcula salina
Halomicrobium 属 [Hmc .]
Halomicrobium katesii
Halomicrobium mukohataei (Type species)
Halomicrobium zhouii
Halonotius 属 [Hns .]
"Halonotius aquaticus" (Int J Syst Evol Microbiol. 2019 Feb 21. doi: 10.1099/ijsem.0.003309. [Epub ahead of print])
Halonotius pteroides (Type species)
Haloparvum 属 [Hpv. ]
Haloparvum alkalitolerans
Haloparvum sedimenti (Type species)
Halopelagius 属 [Hpl .]
Halopelagius inordinatus (Type species)
Halopelagius fulvigenes
Halopelagius longus
Halopenitus 属 [Hpt .]
Halopenitus malekzadehii
Halopenitus persicus (Type species)
Halopenitus salinus
Halopiger 属 [Hpg .]
Halopiger aswanensis
Halopiger djelfimassiliensis
Halopiger goleimassiliensi
Halopiger salifodinae
Halopiger thermotolerans
Halopiger xanaduensis (Type species)
Haloplanus 属 [Hpn .]
Haloplanus aerogenes
Haloplanus litoreus
Haloplanus natans (Type species)
"Haloplanus rallus" (Int J Syst Evol Microbiol. 2018 Aug 21. doi: 10.1099/ijsem.0.002970. [Epub ahead of print])
Haloplanus ruber
Haloplanus salinarum
Haloplanus salinus
Haloplanus vescus
Haloprofundus 属 [Hpd .]
"Haloprofundus halophilus " (Antonie Van Leeuwenhoek. 2018 Oct 13. doi: 10.1007/s10482-018-1186-6)
Haloprofundus marisrubri (Type species)
Haloquadratum 属 [Hqr .]
Haloquadratum walsbyi (Type species)
Halorhabdus 属 [Hrd .]
Halorhabdus tiamatea
Halorhabdus utahensis (Type species)
Halorhabdus rudnickae
Halorientalis 属 [Hos .]
Halorientalis brevis
"Halorientalis hydrocarbonoclasticus" (Extremophiles. 2017 Nov;21(6):1081-1090. doi: 10.1007/s00792-017-0968-5. Epub 2017 Oct 9.)
Halorientalis persicus
Halorientalis regularis (Type species)
Halorubellus 属 [Hrb .]
Halorubellus litoreus
Halorubellus salinus (Type species)
Halorubrum 属 [Hrr .]
Halorubrum aethiopicum
Halorubrum aidingense
Halorubrum alkaliphilum
Halorubrum aquaticum
Halorubrum arcis
Halorubrum californiense
"Halorubrum chaoviator"
Halorubrum cibi
Halorubrum coriense
"Halorubrum depositum " (Curr Microbiol. 2018 Jan 10. doi: 10.1007/s00284-018-1432-1)
Halorubrum distributum
Halorubrum ejinorense
Halorubrum ezzemoulense
Halorubrum gandharaense
"Halorubrum glutamatedens " (Curr Microbiol. 2018 Oct 13. doi: 10.1007/s00284-018-1583-0)
Halorubrum halodurans
Halorubrum halophilum
Halorubrum kocurii
Halorubrum lacusprofundi
Halorubrum laminariae
Halorubrum lipolyticum
Halorubrum litoreum
Halorubrum luteum
Halorubrum orientale
Halorubrum pallidum
Halorubrum persicum
Halorubrum rubrum
Halorubrum rutilum
Halorubrum saccharovorum (Type species)
Halorubrum salinum
Halorubrum salsamenti
Halorubrum sodomense
Halorubrum tebenquichense
Halorubrum terrestre
Halorubrum tibetense
Halorubrum trapanicum
Halorubrum trueperi
Halorubrum vacuolatum
Halorubrum xinjiangense
Halorubrum yunnanense
Halorussus 属 [Hrs .]
Halorussus amylolyticus
Halorussus rarus (Type species)
Halorussus ruber
Halorussus salinus
Halosiccatus" 属 [Hsc .]
Halosiccatus urmianus (Type species)
Halosimplex 属 [Hsx .]
Halosimplex carlsbadense (Type species)
Halosimplex litoreum
Halosimplex pelagicum
Halosimplex rubrum
Halostagnicola 属 [Hst .]
Halostagnicola alkaliphila
Halostagnicola bangensis
Halostagnicola kamekurae
Halostagnicola larsenii (Type species)
Halostella 属 [Hsl .]
Halostella salina (Type species)
Haloterrigena 属 [Htg .]
Haloterrigena daqingensis
Haloterrigena hispanica
Haloterrigena jeotgali
Haloterrigena mahii
Haloterrigena limicola
Haloterrigena longa
Haloterrigena saccharevitans
Haloterrigena salina
Haloterrigena thermotolerans
Haloterrigena turkmenica (Type species)
Halovarius 属 [Hvr .]
Halovarius luteus (Type species)
Halovenus 属 [Hvn .]
Halovenus aranensis (Type species)
Halovenus rubra
Halovenus salina
Halovivax 属 [Hvx .]
Halovivax asiaticus (Type species)
Halovivax cerinus
Halovivax limisalsi
Halovivax ruber
"Natrarchaeobius" 属 [Xxx .] (Syst Appl Microbiol. 2019 Jan 8. pii: S0723-2020(18)30438-7. doi: 10.1016/j.syapm.2019.01.001. [Epub ahead of print])
"Natrarchaeobius chitinivorans" (Type species)
"Natrarchaeobius halalkaliphilus"
Natrialba 属 [Nab .]
Natrialba aegyptiaca
Natrialba asiatica (Type species)
Natrialba chahannaoensis
Natrialba hulunbeirensis
Natrialba magadii
Natrialba taiwanensis
Natribaculum 属 [Nbl .]
Natribaculum breve (Type species)
Natribaculum longum
Natrinema 属 [Nnm .]
Natrinema altunense
Natrinema ejinorense
Natrinema gari
Natrinema pallidum
Natrinema pellirubrum (Type species)
Natrinema salaciae
Natrinema soli
"Natrinema thermophila" (Sci Rep. 2018 May 17;8(1):7777. doi: 10.1038/s41598-018-25887-7.)
Natrinema versiforme
Natronoarchaeum 属 [Nac .]
Natronoarchaeum mannanilyticum (Type species)
Natronoarchaeum persicum
Natronoarchaeum philippinense
Natronoarchaeum rubrum
Natronobacterium 属 [Nbt .]
Natronobacterium gregoryi (Type species)
Natronobacterium texcoconense
"Natronobiforma" 属 [Xxx .] (Syst Appl Microbiol. 2018 Jul;41(4):355-362. doi: 10.1016/j.syapm.2018.04.002. Epub 2018 Apr 27. Erratum in: Syst Appl Microbiol. 2018 Dec 11)
"Natronobiforma cellulositropha" (Type species)
Natronococcus 属 [Ncc .]
Natronococcus amylolyticus
Natronococcus jeotgali
Natronococcus occultus (Type species)
Natronococcus roseus
Natronolimnobius 属 [Nln .]
Natronolimnobius aegyptiacus
Natronolimnobius baerhuensis (Type species)
Natronolimnobius innermongolicus
Natronomonas 属 [Nmn .]
Natronomonas gomsonensis
Natronomonas moolapensis
Natronomonas pharaonis (Type species)
Natronorubrum 属 [Nrr .]
Natronorubrum aibiense
Natronorubrum bangense (Type species)
Natronorubrum sediminis
Natronorubrum sulfidifaciens
Natronorubrum texcoconense
Natronorubrum tibetense
Salarchaeum 属 [Sar .]
Salarchaeum japonicum (Type species)
Salinarchaeum 属 [Saa .]
Salinarchaeum chitinilyticum
Salinarchaeum laminariae (Type species)
Salinigranum 属 [Sgn .]
Salinigranum rubrum (Type species)
Salinigranum salinum
Salinirubellus 属 [Srb .]
Salinirubellus salinus (Type species)
Salinirubrum 属 [Srr .]
Salinirubrum litoreum (Type species)
Salinirussus 属 [Srs .]
Salinirussus salinus (Type species)
Saliphagus 属 [Spg .]
Saliphagus infecundisoli (Type species)
2013年10月、QuiらによりHalosarcina 属はHalogeometricum 属に移行された[ 8] 。
"Halosarcina" 属 ["Hsn" .]→Halogeometricum 属
"Halosarcina limi" →Halogeometricum limi
"Halosarcina pallida" →Halogeometricum pallidum
また、上記以外にも種名を記載した論文があるが、IJSEM誌の規定(国際細菌命名規約)を満たしていない。
"Halorubrum sfaxense" →寄託なし、近縁種との比較実験が乏しい
"Candidatus Halobonum tyrrellensis→未同定。Draft genome解析のみ[ 9] 。
"Candidatus Haloectosymbiotes riaformosensis"→未培養。好塩繊毛虫Platynematum salinarum の外部共生菌[ 10] 。
"Halorubrum tropicale" V5株→ドラフトゲノム解析[ 11] 。
"Haloarcula rubripromontorii" SL3株→ドラフトゲノム解析[ 12] 。
"Halobacterium hubeiense" JI20-1株→ゲノム解析終了。未同定[ 13] 。
"Haloferax massiliensis" Arc-Hr株→MALDI-TOF MS spectrum解析、G+C含量、16S rRNA遺伝子解析。同定不十分[ 14] 。
Guptaらによる分類(属名のみ表記) [ 5] [ 6]
Halobacteriales 目
Halobacteriaceae 科 (Type genera: Halobacterium )
Haladaptatus , Halalkalicoccus , Haloarchaeobius , Halarchaeum , Halobacterium , Halocalculus , Halorubellus , Halorussus , "Halosiccatus" , Halovenus , Natronoarchaeum , Natronomonas , Salarchaeum .
Haloarculaceae 科 (Type genera: Haloarcula )
Halapricum , Haloarcula , Halomicroarcula , Halomicrobium , Halorientalis , Halorhabdus , Halosimplex .
Halococcaceae 科 (Type genera: Halococcus )
Halococcus .
Haloferacales 目
Haloferacaceae 科 (Type genera: Haloferax )
Halabellus , Haloferax , Halogeometricum , (Halogranum ), Halopelagius , Haloplanus , Haloquadratum , Halosarcina .
Halorubraceae 科 (Type genera: Halorubrum )
Halobaculum , (Halogranum ), Halohasta , Halolamina , Halonotius , Halopenitus , Halorubrum , Salinigranum .
Natrialbales 目
Natrialbaceae 科 (Type genera: Natrialba )
Halobiforma , Halopiger , Halostagnicola , Haloterrigena , Halovarius , Halovivax , Natrialba , Natribaculum , Natronobacterium , Natronococcus , Natronolimnobius , Natronorubrum , Salinarchaeum .
歴史
1596年 明 の李時珍 『本草綱目 』「食塩」の項に天日塩田が赤色を呈すると食塩の結晶が現れると言う記載がある。赤色を呈しているのはバクテリオルベリン、バクテリオロドプシンと思われる。
1880年 塩蔵した魚に赤色の斑点が現れるという報告が寄せられる(pink eye, ピンク・アイ)。
1922年 ピンク・アイ原因菌の分離がKennedyによってこころみられ、Pseudomonus salinaria という名称が与えられた(当時は真正細菌に含められた)。
1923年 微生物分類の大綱である Bergery manual の初版では高度好塩菌は Serratia 属とされた。
1925年 2版で再び Pseudomonus 属に戻される。
1939年 5版で Serratia 属に戻される。
1948年 6版で Pseudomonus 、Flavobacterium 属に分けられる。
1957年 7版で桿菌 はPseudomanadaceae 科の Halobacterium 属、球菌 はMicrococcaceae 科の Micrococcus 属、Sarcina 属に分けられる。
1974年 8版にてHalobacteriaceae 科が設置される。
参考文献
^ Norton, C.F.; Grant, W.D. (1988). "Survival of Halobacteria within Fluid Inclusions in Salt Crystals." J. Gen. Microbiol. 134 : 1365-1373.
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関連項目
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