アルバムは概ね好意的な評価を受けた。ダルトリー自ら「『四重人格』(1973年)以来最高のアルバムを作り上げたと思う」と自負し、Uncut誌も同様の評価を下した。またタイムズ紙も「『バイ・ナンバーズ』(1975年)以来の最高傑作」と評するなど、様々なメディアで絶賛された[11]。Metacriticでは、批評家からは100点中79点のスコアが与えられ、ユーザーからは10点中7.5の評価となった[12]。オールミュージックのスティーブン・トーマス・アーレウィンは、本作に4つ星を挙げ、「長い年月を経て、ダルトリーとタウンゼントの関係、つまりソングライターにとって最高の解釈者であり編集者であるシンガーがザ・フーの核であることは明らかであり、だからこそ『WHO』はザ・フーのアルバムのように感じられる。二人は今でも互いの長所を引き出し合っている」と評した[13]。
Consequence of Soundのマシュー・タウブは、「中にはよく練られていない曲もある」としつつ、「このアルバムはザ・フーの最強の曲集の一つではないかもしれないが、レガシー・ブランドが新たなアイデアを湧き立たせ、前進するための手段であるという稀有な事例である。それだけでも、そしてそう、パワーコードだけでも、このアルバムはザ・フーの輝かしいディスコグラフィーを飾るにふさわしい作品なのだ」と評した[14]。バラエティ誌のクリス・ウィルマンは「『WHO』は、魂が肉体を生き延びられるかどうか、あるいはもっと切実な問題として、愛と誠実さが洗脳されたような気分を乗り越えられるかどうかといった、特に軽くない主題を扱った、実際にはかなり楽しいアルバムだ。ほとんどハードロック調の曲で構成されたこのアルバムでは、30歳越えとは思えないサウンドで、60歳未満ではありえないテーマの歌詞に取り組んでいる」と述べている[15]。
収録曲
※特記なき限り、作詞・作曲はピート・タウンゼント。
オリジナル・アルバム
#
タイトル
作詞
作曲・編曲
時間
1.
「オール・ディス・ミュージック・マスト・フェイド - All This Music Must Fade」
2.
「ボール・アンド・チェーン - Ball and Chain」
3.
「アイ・ドント・ワナ・ゲット・ワイズ - I Don't Wanna Get Wise」
4.
「ディトゥアー - Detour」
5.
「ビーズ・オン・ワン・ストリング - Beads On One String 」(P. Townshend/ Josh Hunsacker)
6.
「ヒーロー・グラウンド・ゼロ - Hero Ground Zero」
7.
「ストリート・ソング - Street Song」
8.
「アイル・ビー・バック - I'll Be Back」
9.
「ブレイク・ザ・ニュース - Break The News」(Simon Townshend)
10.
「ロッキン・イン・レイジ - Rockin' In Rage 」
11.
「シー・ロックト・マイ・ワールド - She Rocked My World」
デラックス盤ボーナストラック
#
タイトル
作詞
作曲・編曲
時間
12.
「ディス・ガン・ウィル・ミスファイアー - This Gun Will Misfire」
13.
「ゴット・ナッシング・トゥ・プルーヴ - Got Nothing To Prove」
14.
「ダニー・アンド・マイ・ポニーズ - Danny and My Ponies」
日本版ボーナストラック
#
タイトル
作詞
作曲・編曲
時間
15.
「サンド(デモ) - Sand (Demo)」
『2020デラックス』ボーナストラック
#
タイトル
作詞
作曲・編曲
時間
12.
「ビーズ・オン・ワン・ストリング(Yaggerdang Remix) - Beads On One String (Yaggerdang Remix)」(P. Townshend/ Josh Hunsacker)