Windows Phone (ウィンドウズ フォン、略称:WP )とは、マイクロソフト が開発・提供していたスマートフォン 向けのモバイルオペレーティングシステム (OS) とハードウェア プラットフォーム のシリーズである。Windows Mobile の後継。
概要
au Windows Phone IS12T (CDMA TSI12)
主にエンタープライズ [要曖昧さ回避 ] やビジネス 向けと位置づけられていたWindows Mobile とは対照的に、一般消費者向けとして新たに一から作られたモバイル用OS。Windows MobileがWindows PCやExchange Server と同期をとり、その子機的な機能が主体なのに対し、Windows Phoneは、Android がGoogle のクラウドとの親和性を重視するのと同様、クラウドとの親和性を重視したつくりとなっている。なお、インターフェイスだけでなくアーキテクチャも一新されたため、Windows Mobileとの互換性はない。そのためWindows MobileやPocket PC 、Windows CE 用に作られたアプリケーションは本OSで利用することができない。
Windows Phone 8以降では、ベースカーネルがWindows CEからWindows NT へ変更され、Windows Phone向けのWindowsランタイム (WinPRT) に対応したほか、Windows Phone 8.1以降では「ユニバーサルWindowsアプリ 」に対応し、Windows PhoneストアアプリとWindowsストア アプリのソースコードを共有することができるようになり、プラットフォームの一元化が進められた。Xbox One アプリやXamarin によるiOS/Android/Macアプリとのコードの共有は、Windows 10 Mobileを含むWindows 10 シリーズにて実現されたユニバーサルWindowsプラットフォーム (UWP) および関連移植技術(Windows Bridge)にて対応される予定であった。
Windows Phoneは2011年10月に2011年度 グッドデザイン賞 を受賞した[ 1] 。また、その他の賞も複数受賞した。
2014年4月2日に開かれた「Build 2014」では、OEM に対する9インチ未満のスマートフォンとタブレットのライセンス料を無料にすると発表した[ 2] 。
イギリスの調査会社Kantar Worldpanel が2013年9月30日に発表した2013年6~8月期のスマートフォン市場調査によると、アメリカ3.0%、イギリス12.0%、フランス10.8%、ドイツ8.8%、イタリア9.5%、スペイン2.2%(欧州5ヶ国では9.2%)のシェア と報じられていた[ 3] 。
2013年第1四半期には、BlackBerry を抜いて世界三位の座を奪いとって[ 4] 、ノキア の本社があるフィンランドでは39%を越えていたり[ 5] 、世界の24ヶ国でWindows PhoneのシェアがiOS (iPhone) のシェアを超えているなど[ 6] 、健闘していた。
しかし結局Android とiOS の牙城を崩すことはできずシェアは落ち込み、2017年には0.1%となり、ビル・ゲイツ もAndroidを使用していると報じられた[ 7] [ 8] 。Windows 10 Mobile による巻き返しも失敗し、2019年12月10日をもってWindows 10 Mobileのサポートを終了することが発表された[ 9] 。
日本向け機種
日本国内では、2011年8月25日にKDDI および沖縄セルラー電話 (各auブランド )より、富士通東芝モバイルコミュニケーションズ(現 富士通モバイルコミュニケーションズ )製の世界初のWindows Phone 7.5搭載端末「Windows Phone IS12T 」が発売された[ 10] [ 11] 。以降、国内ではWindows Phone 端末が発売されない時期が長く続いたが、2015年6月にマウスコンピュータ より、いわゆる「SIMフリー 」端末としてWindows Phone 8.1を搭載した「MADOSMA Q501 」(マドスマ)が発売された[ 12] 。このほか、Windows Phone 8.1と互換性のあるWindows Embedded 8.1 Handheldを採用したFZ-E1がパナソニック 株式会社から発売されていた。
歴史
発表前は Windows Mobile 7 と噂されていたもので、米マイクロソフトは、2010年 2月15日 (現地時間)、Mobile World Congress 2010でWindows Mobile の後継OSとなるWindows Phoneを発表。プロジェクトとしては2004年にコードネーム「Photon」として開発を行っていたが途中で挫折[ 13] 、2008年 にWindows Mobileグループに再編され、再び新しいOSの開発が始まった[ 14] 。計画では2009年 にリリース予定だったが、平行して行っていたWindows Mobile 6.5の中間リリースの開発の影響で遅れた[ 15] 。
Windows Phone 7
Windows Phone 7.x ロゴ
2010年 2月15日 にバルセロナ (スペイン )で開催されたMobile World Congress 2010で発表。2010年 9月1日 に完成。内部OSはWindows Phone OS 7.0。10月21日 にヨーロッパ地域・シンガポール・オーストラリア・ニュージーランドで、11月8日 にアメリカ・カナダで端末の販売が開始された。ウェブブラウザはInternet Explorer Mobile 7 を搭載。Internet Explorer 7 とInternet Explorer 8 の間のバージョンの独自のレンダリングエンジン を使用する。
Windows Phone 7 のバージョン履歴
リリース時期(日本語版)
OS バージョン
コードネーム
概要
7.0.7004.0
最初のバージョン
2011年2月21日[ 16]
7.0.7008.0
February 2011 update[ 17]
2011年3月22日[ 18]
7.0.7390.0
NoDo[ 19]
March 2011 update[ 17]
コピー・アンド・ペースト のサポート
アプリケーションの起動と復帰の高速化
Marketplace 中の検索の改善
Marketplace の改善
Wi-Fi の改善
Outlook の改善
Facebook 統合の改善
カメラとビデオのモード切替の安定性の改善
その他パフォーマンスの改善
Build 7389 には Build 7390 に含まれる全ての機能と改善が含まれ、Build 7390 には Build 7389 からの改善が含まれる。
2011年5月3日[ 20]
7.0.7392.0
不正なサードパーティ製デジタル証明書の修正 (KB2524375)[ 17]
2011年9月
7.0.7403.0
(Mangoアップデートと同時更新)
Windows Phone 7.5
2011年 9月27日 (日本語版は8月25日 )に大型アップデートとしてがリリース。同時に内部OSがWindows Phone OS 7.1となった。ウェブブラウザはInternet Explorer Mobile 9 へバージョンアップされ、Internet Explorer 9 をベースとしたレンタリングエンジンを使用する。HTML5 やハードウェアアクセラレーションをサポートしている。アドレスバー下部配置と、ページ表示領域の拡大、横回転中の表示変更などが行われている。2012年 にはマイナーアップデート(Tango)が適用され、ハードウェア要件が下げられた。
Windows Phone 7.5 のバージョン履歴
リリース時期(日本語版)
OS バージョン
コードネーム
概要
2011年9月 (2011年8月25日)
7.10.7720.68
Mango
追加される新機能は 500 にも及ぶ。
Mobile World Congress 2011 での発表
MIX11 での発表[ 22]
対応国の拡大
日本語を含む 16 言語の新規追加
アプリ登録可能国の追加(30 か国から 38 か国へ)
アプリ購入可能国の追加(16 か国から 35 か国へ)
アプリへのアクセス改善
インストール済みアプリの検索機能
Marketplace の改良
Internet Explorer Mobile 9
アドレスバー下部配置と、ページ表示領域の拡大、横回転中の表示
HTML5 Audio のバックグラウンド再生
HTML5 Speed Reading[ 23] を用いた iPhone 4 と Nexus S (Android 2.3) とのパフォーマンス比較デモ
ユーザー エクスペリエンスの拡大
コア サポートの統合
TCP/IP Sockets の対応
ローカルデータベース機能 (SQL Server Compact)
カレンダーとコンタクトへのアクセス
センサーの統合
Raw Camera アクセス、コンパス、ジャイロ
リントン のダウンロード
バーコード スキャン機能の追加
モーション センサー
マルチタスクの拡張
カーブフリック入力 による文字入力の対応(日本語版のみ)
アプリの高速切り替え
バックグラウンド動作の改良(オーディオ再生、ダウンロード、アラーム等)
バッテリー利用時間を意識したスケジューラーの導入
Background Agents によるバックグランド用アプリケーション動作によるバッテリーやパフォーマンス問題等の解決
Live Agents による Live Tiles 機能の拡張
1 アプリで 1 つの Live Tiles 登録制限の撤廃
アプリケーション プラットフォームを Silverlight 4 に移行
パフォーマンスの改善
スクロール時のパフォーマンスとレスポンスの改善と、スクロール時のインプット操作の反応の改善
世代別ガベージコレクションの対応によるパフォーマンスの改善
画像デコードの改善によるパフォーマンスの改善
システム側の改善によるアプリのメモリ使用量の削減
合計 1500 以上の新規 API
開発環境の提供機能の追加
エミュレータに加速度センサーとロケーション機能のエミュレーション機能の追加
パフォーマンス解析のためのプロファイリング機能の提供
2011年11月17日 [ 24]
7.10.7740.16
電子メール スレッドの処理修正
Voicemail 表示通知の修正
2012年1月4日
7.10.8107.79
Mango Commercial Release 2
オンスクリーン キーボードの表示の不具合を修正
Gmail の同期に関する問題の修正
ユーザーの設定に関わらず Me 機能にて位置情報が誤って送信されていた不具合の修正
DigiCert Sdn Bhd が発行したデジタル証明書の失効
Exchange Server 2003 を利用していた場合の電子メール スレッドの処理修正
ヨーロッパやアジアのキャリアで利用中、特定の状況下にある場合の Voicemail 通知表示の修正
2012年6月
7.10.8112.7
(Tangoアップデートと同時更新)
2012年6月28日
7.10.8773.98
Tango
悪意のあるSMSメッセージを受信した際に、Windows Phoneが再起動し、Messagingハブが使えなくなる問題の修正
SMS メッセージの仕様変更
複数の画像、ビデオ、音声メモ、および着信音の添付機能追加
「次の番号に折り返し電話: (電話番号)」追加
「SMS」から「メッセージ」に文言変更
ハードウェア要件の引き下げ(最低512MBのRAMが必要であったのを256MBへ緩和)
その他、多くのよりグローバルな市場に向けての機能修正や問題修正
2012年8月15日 (2013年1月31日)
7.10.8779.8
一部の地域でのアプリ購入に関する問題の修正
電子メールの既定の同期時刻を変更
2013年1月30日 (2013年1月31日)
7.10.8783.12
物理的なカメラボタンがないデバイスのサポート
さらなる品質向上
(Windows Phone 7.8 アップデートと同時更新)
Windows Phone 7.8
2013年 2月1日 にリリースされた。Windows Phone 8のリリース後であり、Windows Phone 8の一部機能が備わっている。スタート画面のタイルの幅の変更やサイズ変更が可能になったこと、テーマカラーの追加などがあげられる。なお、7.x系のアップデートは7.8以降も繰り返される見込みである[ 25] が、現在はこれ以降のアップデートは行われていない。
Windows Phone 7.8のサポートは、2014年 9月9日 までとされているが、のちに10月14日に変更された。[ 26] 。延長サポートは行われなかった。[ 27] 。
Windows Phone 7.8 のバージョン履歴
リリース時期(日本語版)
OS バージョン
コードネーム
概要
2013年1月30日 (2013年1月31日)
7.10.8858.136
ライブタイルを、大・中・小の3段階に変更できるスタート画面の提供
利用可能なアクセントカラーを20色(+端末オリジナル色)に増加
不注意によるデータ消去を防止する機能の追加
ロック画面の機能向上
誤ワイプ防止機能追加
ロック画面の壁紙をその日のBing画像と同期させる機能の追加
Windows Phone Marketplace と Xbox をサポートする国と地域を拡張
中国語フォントの拡張とアラビア語やその他のフォントの外観を改善
その他の多くの品質向上
2013年3月14日
7.10.8860.142
2013年3月14日
7.10.8862.144
Windows Phone 8
2012年 10月29日 にリリースされた。内部OSはWindows Phone OS 8.0。このバージョンからWindows NT をベースとしたことでカーネル、ファイルシステム、ネットワークモジュール、マルチメディアモジュールなど、OSの中核要素がWindows 8 と共有化され、ドライバやコードの移植性がWindows 8とWindows Phone 8のあいだで劇的に高まっている。これによりWindows NT系とWindows CE系に2分されていたマイクロソフトのOSのコードベースが統一されることになった。また、Windows向けアプリとWindows Phone向けアプリの統合が進められており、より移植性が高くなる共通化・統一化に向けて進んでいる。ベースのカーネルが変更されたため、Windows Phone 7からアップデートすることはできないほか、Windows Phone 8以降用のアプリの場合、Windows Phone 7では使用できない。(Windows Phone 7のアプリはWindows Phone 8以降でも使用できる。)
Windows NTベースのOSになったことで様々な制限がなくなり新機能が追加されている。従来はシングルコアのみの対応だったが、Windows Phone 8では、マルチコア のアプリケーションプロセッサに対応し、スペック上は64コアまでサポートする。また、Update 3以降ではクアッドコア にも対応した。そのほかディスプレイの解像度が、従来はWVGA (800×480) のみだったのに対して、WXGA (1,280×768)、720p (1,280×720)、1080p (1,920×1080) (Update 3以降のみ) が新たにサポートされた。アプリは自動的に端末の解像度に合わせられるため、従来の解像度で作成されたアプリも対応できる。ウェブブラウザはInternet Explorer 10 が搭載されている。従来のモバイルOSでは専用のバージョンのウェブブラウザーが搭載されていたが、Windows 8版のIEと共通のレンダリングエンジン を使用することにより、JavaScript のパフォーマンスアップとHTML5 の完全サポートが行われている。その他多数の新機能が盛り込まれている。
General Distribution Releases (GDR) と呼ばれていた大型アップデートが3回行われている。
Windows Phone 8 のバージョン履歴
リリース時期(日本語版)
OS バージョン
正式名称
コードネーム
概要
2012年10月29日
8.0.9903.10
Apollo
最初のバージョン
タイルの表示領域の拡大
タイルのサイズを3段階に変更可能に
アクセントカラーを10色追加
マルチコア のアプリケーションプロセッサに対応
画面解像度のWXGA (1,280×768)、720P (1,280×720)の追加
ウェブブラウザをInternet Explorer 10 へアップデート
NFC を使ったデータ交換や決済が可能になった。NFCタグからのデータ入力も可能
既定の地図アプリをBing マップからNokia マップへ変更。オフラインバージョンの追加
Zune Softwareを使用したメディア同期が廃止され、MTP デバイスとして振る舞うように変更された
スクリーンショット がホームボタンと電源ボタンの長押しで撮影できるようになった
キッズコーナーと呼ばれる、子供に使用させる際に保護者が制限した機能のみを使用できる機能が追加された
カメラ機能としてパノラマ撮影が可能になった
バックグラウンドのマルチタスク機能が強化された
microSD カードが正式にサポートされた
音声認識機能の日本語のサポート
電話以外の通知音でカスタム通知音が使えるようになった
画面回転ロック設定の追加
2012年12月11日
8.0.10211.204
Update 1
メッセージの改善
複数の受信者を同時追加できるようになった
未送信のテキストメッセージの下書き自動保存
受信したテキストメッセージを転送前に編集ができるようになった
電話に出られない際に応答画面からあらかじめ設定したテキストメッセージを直接送信できる機能の追加
Internet Explorerの向上
設定により画像を自動ダウンロードしないようにできる機能の追加
閲覧履歴を選択してサイトを削除できる機能の追加
Wi-Fi接続に優先的に接続させる機能の追加
その他いくつかの品質向上
2013年7月12日
8.0.10327.77 8.0.10328.78[ 28]
Update 2
GDR2
FM ラジオのサポート
Data Sense
カメラ
ズーム時の映像を高解像度化
任意のレンズアプリをカメラボタン押下時に起動できるようになった
ボイスメール
CardDAV 、CalDAV プロトコルによるGoogle アカウント同期のサポート
Xbox Musicの改善
VoIPアプリの安定性とパフォーマンスの向上
Internet Explorer
その他品質向上
2013年10月14日
8.0.10501.127 8.0.10512.142 8.0.10517.150 8.0.10521.155[ 28]
Update 3
GDR3
ハードウェアのサポートの拡大
大型ディスプレイの端末のタイル数を4つから6つへ増加
運転モードの追加
ユーザー補助機能の強化
モバイルアクセシビリティの向上
画面やアプリケーションの説明などの読み上げ機能の追加
インターネット共有の強化
SMSメッセージ、IM、メール、ボイスメール、通知などにカスタム通知音を設定できるようになった
画面回転ロック設定の追加
ストレージ管理の強化
アプリスイッチャーのそれぞれのアプリに閉じるボタンを追加
セットアップ中にWi-Fi 接続の設定が行えるようになった
Bluetoothのバグ修正とアクセサリの接続の品質を改善
その他いくつかの品質向上
2014年4月14日
8.0.10532.166
(Blueアップデートと同時更新)
Windows Phone 8.1
2014年 4月2日 (現地時間)に米国で開催された「BUILD 2014」で発表された大型アップデート。開発者向けには同年2月10日 にはリリースされていた。同時に内部OSがWindows Phone OS 8.1となった。
アクションセンターの追加や新しい音量コントロール、Cortana 、ワードフロー入力など様々な機能が追加された。また、オンスクリーンボタンのサポートにより以前まで必須だった物理ボタンが任意になったことや、このバージョンからライセンス料が無料になったことなど様々な改善により、Android等からのOEMによる移行が大幅に簡単になっている。
Windows Phone 8よりさらにWindowsとの統合が進み、Windowsランタイム のAPIの多くがサポートされるようになっている。
Windows Phone 8.1のサポートは、2017年 7月11日 までとされている[ 26] 。
Windows Phone 8.1 のバージョン履歴
リリース時期(日本語版)
OS バージョン
正式名称
コードネーム
概要
2014年4月14日
8.10.12359.845
Blue
「ユニバーサルWindowsアプリ (Universal Windows Apps)」の対応
ユーザーインターフェイスの変更
アクションセンターとクイックアクションの追加
スタート画面に背景の設定が可能に
ライブタイル列の4列と6列の選択が可能に
パーソナルアシスタントの「Cortana」のサポート
マルチタスクスイッチャーでスワイプによるアプリの終了
最近インストールしたアプリに「New」表示
オンスクリーンボタンに対応
「Word Flow Keyboard」機能の追加
Bingスマート検索機能の追加
戻るボタンの挙動を変更(アプリを閉じずに最小化)
ダブルタップによるロック解除
キーボードの機能強化
適切な電源の充電器ではない場合の通知
スクリーンショットのボタンの変更(電源+ボリュームアップ)
着信音と通知+音楽のボリュームコントロールの分離
音声ナビゲーションアプリの追加
USBアクションの選択設定
ファイルマネージャーの追加
Wi-Fiやバッテリー等のステータスを隠す設定の追加
通話中のグループ会話への参加招待が可能に
デュアルSIMの対応
外付けマウスとキーボードの対応(HID)
Qualcomm Snapdragon 200/400/400 LTEへ対応
TD-LTE and SGLTEの対応
Bluetooth 4.0 LEの対応
外部モニタへの出力
Internet Explorer 11 へのアップデート
WebGL の対応
ファイルアップロードの対応
パスワードマネージャー機能の追加
HTML5 ビデオをサポート
Windows 8.1 とタブ、履歴、お気に入り、パスワードの同期が可能に
左右のスワイプで戻る・進むの操作が可能に
アプリの自動更新
アプリやゲームの自動バックアップ機能(OneDrive)
アプリのバッテリーの使用量の監視機能
バッテリーセーバーの除外リスト機能
TwitterとPeople Hubの連携強化
OneDriveとの連携強化
カレンダーアプリの週表示と週間天気の自動表示
カメラのバーストモード追加
Xbox Game Hubの再設計
Music+Video Hubを、Xbox MusicとXbox Videoへ分割
新しい開発者ツールの追加
その他の多くの機能の追加と品質、パフォーマンスの改善
2014年5月14日
8.10.12382.878
2014年6月2日
8.10.12393.890
起動ロゴの変更
複数のバグの修正
バッテリーの改善
2014年6月12日
8.10.12397.895
2014年7月16日
8.10.12400.899
2014年8月
8.10.14141.167 8.10.14147.180 8.10.14157.200 8.10.14176.243 8.10.14192.280 8.10.14203.206 8.10.14219.341 8.10.14226.359
Update 1
Cortanaの対応する言語の追加(英国、中国、カナダ、インド、オーストラリア)
Bluetoothを介してのCortanaの操作
ストアタイルのライブタイルのサポート
出荷時のスタート画面上の位置とサイズの変更
Xbox Musicの改善とライブタイルのサポート
フォルダータイルの対応
携帯電話カバーアプリの有効化
Bluetooth PAN 1.0 プロファイル
VoLTE のサポート
ライブロックスクリーン機能
VPNでのL2TPのサポート
音声案内の改善
更新プログラムの時間指定及びSDカードを使用した更新
バッテリーセーバーのライブタイルのサポート(残量表示)(8.10.14203.206以降)
携帯データネットワークのクイックアクションのサポート(8.10.14219.341以降)
2015年3月
8.10.15143.154 8.10.15148.160
Update 2
設定の改善
VPNの証明書及び常時接続のサポート
Bluetoothキーボードのサポート
アプリによるプライバシーへのアクセス許可
リセット保護(対応機種のみ)
Windows 10 Mobile
Windows Phoneの後継となるOS 。
デスクトップ版Windows 10 とプラットフォームが完全に統一され、Windows 10のエディションのひとつになった。
特徴
ユーザーインターフェイス
Windows Phoneでは、Zune 等で使用されたModern UI が採用された。Modern UIは文字を基調とした単色のデザインで、当時の様々なUIとは見た目や操作性も大きく異なっており、Windows Mobile以前の製品や、iPhone 、Android 等よりも一目で多くの情報が手に入れられるのが特徴。それぞれのHub(後述)では、上部にタイトル文字、項目と続いている。他の多くのOSとは異なり、別の項目へ移動する場合は横スクロールを行うのが特徴。背景色は一部を除いて主に黒と白の2色で、テーマカラーが文字やタイルなどのアクセント色となる。また、これらの背景色やテーマカラーは設定により変更できる。のちにiOSやAndroidでもフラットなデザインが順次適用されたことから、時代を先取りしたともいえる。
ホーム画面(通称:スタート画面)では、タイルを自由に配置させることができ、様々なアプリへのショートカットアイコンとしても機能しつつ、ライブタイルとして、電子メールの未読や不在着信数、さらに、写真のスライドショーや未読メールの内容、予定の確認などがスタート画面で可能になっている。タイルの列は4列または6列より選択できる。マルチタスクに対応しており、戻るボタンの長押しによりタスクスイッチャーが呼び出される。
通知は、画面上部にテーマカラーのバナーが表示される。このほかに、画面上部から下にスワイプすることにより「アクションセンター(通知センター)」が表示される。ここでは、通知一覧のほか、クイックアクションと呼ばれる任意の設定のボタンを表示できる。
文字入力
スマートフォン向けの組み込みOSとしては世界で初めてフリック入力に対応した。また、IS12T では世界初のカーブフリック入力対応日本語入力システムを搭載した。フリック入力で入力できるものに加え、濁点・半濁点・拗音・促音なども一度に簡単に入力できる。顔文字や絵文字専用のボタンが備わっている。設定により、他言語のキーボードを表示させることも可能。単語の入力ミスに対する候補をオフラインで表示できる。また、日本語非対応だが、新しいキーボードとして「Word Flow Keyboard」と呼ばれる、キーボードをタッチしたままスライドすることにより単語が入力できるキーボードが備わっている。
ウェブ ブラウザ
それぞれのバージョンに専用のInternet Explorer Mobile が採用されている。最新バージョンは11。デスクトップ版とモバイル版とページ表示を切り替える設定が可能である。マルチタッチやスムーズなページ拡大・縮小をサポートし、ページ内検索機能、ページ共有機能お気に入り機能などが含まれている。お気に入りのページは、スタート画面にピン止めできる。お気に入り、履歴、保存したパスワード、開かれているタブなどをWindows PCと共有することも可能。Windows Mobile時代と比べると操作性や速さ、レイアウトの正確さが格段に上がっている。そのため以前はOpera Browser を一緒に搭載する端末がほとんどだったが、現在ではInternet Explorer Mobileのみで十分使用できる。
Windows版のIEと共通のレンダリングエンジン を使用することにより、JavaScript のパフォーマンスアップとHTML5 の完全サポートが行われている。
検索
検索ボタンを押すとどの画面でも専用のBing検索が起動する。PC版のBing検索の背景と同じく毎日違う画像が表示されるようになっている。ウェブ検索と画像検索ではウェブブラウザーは起動せずアプリで検索でき、リンクをタップすることで自動起動する仕組みとなっている。テキスト入力に加えて音声による検索が可能である(日本は未対応)。音声入力はマイクロソフトのTellMeが使用される。QRコードリーダーやバーコードリーダー、テキストリーダー機能もこの検索画面に備え付けられている。また、位置情報を入手して周辺の店舗を簡単に探すこともできる。
なお、Cortana(後述)をオンにしている場合は、検索ボタンを押しても起動せずCortanaが起動する。
電子メール
Microsoft Outlook 、Windows Live Hotmail 、Yahoo!メール 、Gmail 、iCloud 、Exchange などに標準対応している。設定をすることでPOPおよびIMAPプロトコルのほぼすべてのメールサービスを利用することができる。また、これらの複数のメールサービスの受信トレイを、選択して結合し、一度に閲覧することも可能。
Hub
それぞれの目的そのものに Hub と呼ばれるグループで分けられ、従来のスタート画面から目的をするためのアプリを選んで目的をするという動作ではなく、目的そのものからアプリを選択するような操作となる。Windows Phoneではスタート画面に単色で塗りつぶされたライブタイルも新たに導入。アプリケーションやインターネットのページをピン止めすることも可能。その他、電話の着信数や電子メール受信数などの数の情報や、プロファイル、People Hubなどのサムネイル写真をスタート画面に表示させることができる。近年Windows Phone 8.1世代になってから、従来OSの機能として提供されていた各種Hub機能が、アプリケーション化された。これはOSのライフサイクルよりも短い周期で新機能アップデートを行うためである。
People Hub
People Hubはアドレス帳の事であるが、SNSのFriend Listのような機能を持ち合わせる。標準で、Facebook やWindows Live 、Gmail 、Yahoo!メール 、Twitter 、LinkedIn などをWindows Phoneと結合できる。重複する連絡先の結合や、人物から目的を達成させる操作も可能。Me Hubからはまとめて閲覧したり、複数のソーシャルサービスへ同時投稿なども可能に。
Xbox Music と Xbox Video
同社の携帯音楽プレーヤー Zune HD に相当する機能が統合されている。音楽・動画・ポッドキャストを扱い、アーティストの情報や写真を表示することも可能である。PC側のZune Softwareで、コンテンツを端末に同期して利用する。Microsoft OneDrive から直接ストリーミング再生できる。また、アーティスト情報から、所有していないアルバムの閲覧、試聴、購買ができる。iTunes のGeniusのような類似楽曲推薦機能(ジュークボックス)に、Windows PCとWindows Phoneの双方で対応している。
Pictures Hub
端末カメラで撮った写真やWindows PCと同期した写真、OneDrive、Facebookのアルバムの写真などを統合して管理できる。また、共有をタップすることにより、ソーシャルネットワーク上に直接投稿することも可能である。ライブタイルにはランダムで画像が切り替わっていく。ライブタイルに表示される画像は選択することもできる。
Office Hub
Windows PhoneはMicrosoft Officeを統合しており、Office Hubでは Word 、Excel 、PowerPoint 、OneNote 、SharePoint Workspace の編集と表示を行うことができる。同社の製品なだけあって、完成度が高く、他のスマートフォンと比較しても最も再現率が高い。メールによる転送、SharePointサーバー、Office 365、OneDrive経由でアクセス可能。
Store Hub
Windows Phone Store ロゴ
ここに、すべてのアプリ・ゲーム・音楽の購入やダウンロードなどが統合されている。Windows Phoneでは、悪意のあるアプリケーションのダウンロードを防ぐため、アプリケーションの配布・導入が法人機を除きWindows Phoneストア経由のみに制限されており、それ以外の場所からアプリケーションは導入することができない[ 29] 。また、Xbox Live のゲームをここからダウンロードができ、アバター、フレンドリスト、対戦などの Xbox Live のコミュニティー機能も利用できる。音楽の購入は音楽配信サイトサービスであるXbox Musicから行う。ポッドキャスト にも対応する。2014年 7月の時点でアプリの数が27万本を越している。このペースはAndroid のアプリをダウンロードするGoogle のGoogle Play よりも早い[ 30] 。
Cortana
秘書 機能アプリケーションソフトウェア 。自然言語処理 を用いて、質問に答える、推薦、Webサービス の利用などを行う。Google Now とSiri の機能を足したようなアプリケーションで、現在はほとんどの国で使用可能である。
アプリケーション開発環境
Windows Phone 7.x
開発ツールは Visual Studio 2010 Express for Windows Phone 、Windows Phone Emulator、XNA Game Studio 4.0、Expression Blend for Windows Phone を含んだ無料で提供される Windows Phone SDK を利用する[ 31] 。開発言語は C# と Visual Basic が採用されている。Visual Basic は Windows Phone OS 7.1 対応以前の開発環境では Visual Studio 2010 Professional が必要だった。
Windows Phone 7.xではネイティブ コードの実行を許可しておらず[ 32] 、アプリケーションの実行環境として Silverlight for Windows Phone と XNA Framework 4.0 を採用する。Silverlight for Windows Phone はデスクトップ版と同じランタイム、基本クラスライブラリを備えた Silverlight をベースに携帯端末向けにパフォーマンスの調整・システムとの統合の強化・加速度計・GPS・電話機能等を利用するための API の追加等を施したものである。Windows Phone OS 7.0 では Silverlight 3 が、Windows Phone OS 7.1 では Silverlight 4 が採用される。
Windows Phone 8.0
Windows Phone 8.0での開発はWindows Phone SDK 8.0を利用する。
Windows Phone SDK 8.0は、Microsoft Visual Studio Express 2012 for Windows Phoneを含んでいる。Windows Phone 8.0だけでなくWindows Phone 7.1の開発もサポートしている。
エミュレーターを使用するには、Hyper-Vが必要である。
Windows Phone 8.1
Windows Phone 8.1での開発はWindows Phone SDK 8.1を利用する。
Windows Phone SDK 8.1は、Visual Studio Express 2013 for Windowsを含んでいる。Windows Phone 8.1だけではなく、Windows Phone 8.0の開発もサポートしている。Windows Phone 8.1より「ユニバーサルWindowsアプリ」の概念が導入されたため、Windowsの開発環境も兼ねる。
エミュレーターを使用するには、Hyper-Vが必要である。
Windows Phone 8.xでは、Windows App Studioを利用して開発することも可能である。
審査
開発したアプリを公開する前にはマイクロソフトが提示する Windows Phone アプリの認定要件やテストが行われる。一連の審査が行われた後、アプリはマイクロソフトによってデジタル署名が付与される。開発者は、Windowsデベロッパーセンターにて開発者アカウントを開設する必要があり、初回登録時に個人開発者は1,847円、法人は9,800円の登録料が必要である。(2015年1月現在、2014年10月より開始されたDev Center ベネフィット[ 33] に登録することで、初期費用および日本語によるサポートを無料で受けることが可能。)
2013年11月にWindowsストアとWindows Phoneストアのアカウントが統合されたため、開発者はWindowsストアにもアプリを提出できる。2014年9月には年間の更新費用が無償化されている。
Windows Phoneストア開始当初時は、開発者は、サポートやリソースなどが付属した年間 9,800 円(税込)のサブスクリプションを購読する必要があった。
ハードウェア
ハードウェア要件
関連項目
脚注
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^ Windows Phone OS can't run native code
^ Dev Center ベネフィット|MSDN
^ Display | Windows Phone Hardware Development
外部リンク
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関連項目