ウェイン・ロバート・ヘネシー(Wayne Robert Hennessey, 1987年1月24日 - )は、ウェールズ・バンガー出身のサッカー選手。ウェールズ代表。ポジションはGK。
クラブ経歴
ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ
2003年にウルヴァーハンプトン・ワンダラーズのユースへ入団。2006年にトップチームに昇格し、ブリストル・シティとストックポート・カウンティへのレンタル移籍を経験。
2007年にウルヴァーハンプトン・ワンダラーズへ復帰しレギュラーの座を確保。2007-08シーズンにはEFLチャンピオンシップ(2部)で全46試合に出場。続く2008-09シーズンにも正GKとしてウルヴァーハンプトン・ワンダラーズのゴールマウスを守り、クラブのプレミアリーグ昇格に貢献した。
自身初となるプレミアリーグでのシーズンとなった2009-10シーズンだったが、クラブはマーカス・ハーネマンを獲得し、同選手にポジションを奪われ13試合の出場に留まった。しかし翌2010-11シーズンにポジションを奪い返し、ハーネマンはエヴァートンへ放出された。
2011-12シーズンには低迷するチームの中で好セーブを連発してMOMを5回獲得するなど評価を高めたが、2012年4月のサンダーランド戦で前十字靭帯断裂の大怪我を負い、4試合を残して一足先にシーズンを終えた[1]。その後クラブはシーズンを最下位の20位で終えたため、2部へ降格した。
当初は約6ヶ月での復帰予定であったが、2012年11月のトレーニングで再び靭帯損傷の怪我を負ったため、シーズンを棒に振ることとなった[2]。負傷離脱中はカール・アイクムがゴールマウスを守ったが、ヘネシー不在の影響は非常に大きく、クラブはシーズンを23位で終え、2シーズン連続での降格を味わうこととなった。
ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズのフットボールリーグ1(3部)降格に伴い、2013年にEFLチャンピオンシップのヨーヴィル・タウンへレンタル移籍し、半年間で12試合に出場した。
クリスタル・パレス
2014年1月31日、プレミアリーグのクリスタル・パレスへ移籍[3]。加入から2シーズンはクラブのゴールマウスを長年守るフリアン・スペローニからポジションを奪えなかったが、2015-16シーズンにレギュラーを獲得し29試合に出場した。
2018ー19シーズンより、ビセンテ・グアイタが加入すると、ポジションを奪われた。
2020ー21シーズンは、グアイタに加えてジャック・バトランドが加入したため、自身は第3GKに降格、ベンチ入りも厳しくなった。
バーンリー
2021年7月20日、バーンリーへフリー移籍で加入し、2年契約を結んだ[4][5]。加入後はニック・ポープの控えとしての立場だったが、ポープがコロナウイルスに感染している際に代わって出場。1シーズンのみの在籍となったが、リーグ戦2試合、カップ戦1試合に出場した。
ノッティンガム・フォレスト
2022年7月15日、ノッティンガム・フォレストへ完全移籍。2年契約を結んだ[6]。同年12月27日、正GKであるディーン・ヘンダーソンが所属元であるマンチェスター・ユナイテッド戦にて規定により出場できなかったため、加入後リーグ戦初出場を果たしたが、チームは0ー3で敗れた[7]。その後、ヘンダーソンが怪我により長期離脱となったが、チームはパリ・サンジェルマンからケイラー・ナバスを獲得したため自身は第2GKのままにとどまった。
2023ー24シーズンは、ヘネシー以外のGK総入れ替えが行われ、マッツ・セルス、マット・ターナー、オディッセアス・ヴラホディモスに次ぐ第4GKの立場となり、シーズン通してベンチ入りも厳しくなった。2024年5月21日、契約満了により退団することが発表された[8]。
代表歴
各年代別のウェールズ代表に選出され、2007年5月26日に行われたニュージーランド代表との親善試合でA代表デビュー。
UEFA EURO 2016予選では全10試合中6試合を無失点に抑え、ウェールズ代表史上初のEURO出場権獲得に貢献した。UEFA EURO 2020では、台頭してきたダニー・ウォードがポジションを確保したために出場は無かった。
2022年3月29日、チェコ代表との親善試合でクリス・ガンター、ガレス・ベイルに続くウェールズ史上3人目の100試合出場を達成した。
2022 FIFAワールドカップ予選では1試合の出場に留まったが、プレーオフの準決勝オーストリア戦と決勝ウクライナ戦ではゴールマウスを守り、ウェールズの64年ぶりのワールドカップ出場権獲得に貢献した。2022 FIFAワールドカップでも正GKを務めたが、グループリーグ第2戦のイラン戦では後半41分にメフディ・タレミの顔面を膝で蹴ってしまう危険なプレーでレッドカードを提示され一発退場となった。ワールドカップでのGKの一発退場は史上3人目であった[9]。
個人成績
- 2022年11月9日現在
クラブ
|
シーズン
|
リーグ
|
FAカップ
|
リーグカップ
|
その他
|
合計
|
リーグ |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点
|
ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ
|
2006-07
|
チャンピオンシップ
|
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
2 |
0
|
2007-08
|
チャンピオンシップ |
46 |
0 |
3 |
0 |
0 |
0 |
— |
49 |
0
|
2008-09
|
チャンピオンシップ |
35 |
0 |
2 |
0 |
1 |
0 |
— |
38 |
0
|
2009-10
|
プレミアリーグ
|
13 |
0 |
3 |
0 |
0 |
0 |
— |
16 |
0
|
2010-11
|
プレミアリーグ |
24 |
0 |
0 |
0 |
3 |
0 |
— |
27 |
0
|
2011-12
|
プレミアリーグ |
34 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
— |
34 |
0
|
2012-13
|
チャンピオンシップ
|
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
— |
0 |
0
|
2013-14
|
リーグ1
|
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0
|
合計
|
152 |
0 |
8 |
0 |
4 |
0 |
2 |
0 |
166 |
0
|
ブリストル・シティ (loan)
|
2006-07
|
リーグ1
|
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0
|
ストックポート・カウンティ (loan)
|
2006-07
|
リーグ2
|
15 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
15 |
0
|
ヨーヴィル・タウン (loan)
|
2013-14
|
チャンピオンシップ
|
12 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
— |
13 |
0
|
クリスタル・パレス
|
2013-14
|
プレミアリーグ
|
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0
|
2014-15
|
プレミアリーグ |
3 |
0 |
2 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
7 |
0
|
2015-16
|
プレミアリーグ |
29 |
0 |
6 |
0 |
3 |
0 |
0 |
0 |
38 |
0
|
2016-17 |
プレミアリーグ |
29 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
31 |
0
|
2017-18 |
プレミアリーグ |
16 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
18 |
0
|
2018-19 |
プレミアリーグ |
18 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
— |
20 |
0
|
2019-20 |
プレミアリーグ |
3 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
— |
5 |
0
|
2020-21 |
プレミアリーグ |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
— |
1 |
0
|
通算 |
110 |
0 |
13 |
0 |
9 |
0 |
— |
132 |
0
|
バーンリー
|
2021-22 |
プレミアリーグ |
2 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
— |
3 |
0
|
ノッティンガム・フォレスト
|
2022-23 |
プレミアリーグ |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
— |
2 |
0
|
総通算 |
291 |
0 |
21 |
0 |
17 |
0 |
2 |
0 |
331 |
0
|
代表歴
出場大会
試合数
- 2024年1月1日現在
- 国際Aマッチ 109試合 0得点(2007年-)[10]
ウェールズ代表 | 国際Aマッチ |
年 | 出場 | 得点 |
2007 |
7 |
0
|
2008 |
7 |
0
|
2009 |
9 |
0
|
2010 |
6 |
0
|
2011 |
9 |
0
|
2012 |
0 |
0
|
2013 |
3 |
0
|
2014 |
6 |
0
|
2015 |
7 |
0
|
2016 |
12 |
0
|
2017 |
7 |
0
|
2018 |
8 |
0
|
2019 |
8 |
0
|
2020 |
5 |
0
|
2021 |
4 |
0
|
2022 |
10 |
0
|
2023 |
1 |
0
|
通算 |
109 |
0
|
脚注
外部リンク