キリング・オブ・ケネス・チェンバレン
『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』(原題:The Killing of Kenneth Chamberlain)は、デヴィッド・ミデルが製作、監督、脚本を務めた2019年公開のアメリカ合衆国のスリラー映画。主演のフランキー・フェイソンが実在した人物ケネス・チェンバレンを演じた。 本作は、2011年11月29日にニューヨーク州ホワイトプレインズで発生したケネス・チェンバレン射殺事件に基づいている。モーガン・フリーマンとロリー・マクレアリーが製作総指揮を務めた[1]。 本作の上映時間は、実際の事件とほぼ同じで、事件をリアルタイムで追体験するドキュメンタリーのような構成となっている。 あらすじ2011年11月19日、午前5時22分。心臓病を患う68歳の黒人ケネス・チェンバレンは、貧しい一人暮らしのアパートで寝ぼけて医療用通報装置を作動させしてしまう。ライフ・センターから確認の通信が入ったが、気づかないケネス。ライフ・センターは念のために地元警察に安否確認を依頼した。 駆けつける3人の白人警官。ドアをドンドンと叩かれ、ドア越しに間違いだと話すケネス。だが、顔を見て安否確認するまではと引き下がらない警官たち。 ケネスには妄想を伴う双極性障害(躁うつ病)の入院歴があり、危害を加えられると頑なにドアを開ける事を拒み続けた。ライフ・ガードが緊急連絡先の姉に連絡し、姪がアパートに駆け付けたが、話をさせない警官たち。 ライフ・ガードに間違いの通報だったと話し、安否確認を取り消してもらうケネス。しかし警官たちは、ケネスが何かを隠していると疑い、室内を見るまでは諦めようとしなかった。 応援の緊急対応班を呼び、斧やハンマーでスチール扉を破壊し始める警官たち。離れて暮らす家族が次々と電話をかけて来たが、「令状もない。違法だ」とドアを開けないケネス。 午前7時前。遂にドアを破り突入する警官たち。医療用通報装置を抱えてライフ・ガードと話しているだけなのに、テーザー銃で撃たれ、組み伏せられるケネス。興奮した警官の一人が自分の拳銃で、もがくケネスを射殺した。この事件で起訴されたり、有罪となった警官はいなかった。 登場人物
公開2019年10月27日、オースティン映画祭でワールドプレミア上映された[2]。 日本では、AMGエンタテインメント配給で2023年9月15日に劇場公開された[3]。 評価批評家の反応批評集積サイトRotten Tomatoesでは、35件の批評家レビューがあり、支持率97% で、平均点は7.9/10となっている。批評家の総意は「現実の悲惨な出来事とフランキー・フェイソンの素晴らしい演技を基に、組織の破綻に対する痛烈な非難を描いている。」としている[4]。 Metacriticでは、5件の批評家レビューがあり、加重平均値は82/100となっている[5]。 受賞とノミネート
脚注
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