チャーリー・ヘイデン(Charles Edward "Charlie" Haden、1937年8月6日 - 2014年7月11日)は、アメリカ合衆国のジャズのベース奏者。
来歴
10代よりベースを始め、1957年からロサンゼルスにて、アート・ペッパー、ハンプトン・ホーズ、デクスター・ゴードン、ポール・ブレイ等とセッションを重ねる。
1959年、オーネット・コールマンのカルテットに参加。オーネット・コールマンの「ジャズ来たるべきもの」に参加し、そに名を知られるようになった[1]。この頃の経験が、彼のスタイルの原点となる。
1967年より、キース・ジャレット・アメリカン・カルテットに参加。
1969年、カーラ・ブレイらとリベレーション・ミュージック・オーケストラを結成し、社会的・政治的なテーマを含む活動を行った[2]。このバンドは1980年代以降も断続的に再編され、ヘイデンの晩年の2011年にもライブ活動を行っていた[2]。
1987年、アラン・ブロードベント(英語版)らと共にチャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェスト(Charlie Haden Quartet West)を結成。古き良き時代のアメリカ映画をテーマとしている。
1998年、パット・メセニーとの共作名義アルバム『ミズーリの空高く(Beyond the Missouri Sky (Short Stories))』で第40回グラミー賞(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・グループ)を受賞。
これらの他にも多くのミュージシャンとセッションしており、デュオ・アルバムも多数制作されている。
2014年7月11日、ロサンゼルスで死去[3]。76歳没。
ディスコグラフィ
リーダー・アルバム
- 1970年代
- 1980年代
- ヤン・ガルバレクおよびエグベルト・ジスモンチと共同名義, 『マジコ:カルタ・デ・アモール』 - Mágico: Carta de Amor(1981年4月録音)(ECM) 2012年
- デニー・ザイトリンと共同名義, Time Remembers One Time Once(1981年7月録音)(ECM) 1983年
- チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェスト名義, 『カルテット・ウェスト』 - Quartet West(1986年12月録音)(Verve) 1987年
- チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェストと同編成, The Private Collection(1987年8月録音)(Naim Audio), 2枚組
- ジェリ・アレン、ポール・モチアンと共同名義, 『エチュード』 - Etudes(1987年9月録音)(Soul Note) 1988年
- チェット・ベイカー、エンリコ・ピエラヌンツィ、ビリー・ヒギンズと共同名義, 『サイレンス』 - Silence(1987年11月録音)(Soul Note) 1989年
- チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェスト名義, 『イン・エンジェル・シティ』 - In Angel City(1988年5月録音)(Verve) 1988年
- Heriun Tears(1988年11月録音)(WESTWIND) 2014年
- ジェリ・アレン、ポール・モチアンと共同名義, 『イン・ザ・イヤーズ・オブ・ザ・ドラゴン』 - In the Year of the Dragon(1989年3月録音)(JMT Productions) 1989年
- ジェリ・アレン、ポール・モチアンと共同名義, 『セグメンツ』 - Segments(1989年4月録音)(DIW) 1989年
- ジョー・ヘンダーソンと共同名義, 『イン・モントリオール』 - The Montreal Tapes: Tribute to Joe Henderson(1989年6月30日録音)(ECM) 2003年
- ジェリ・アレン、ポール・モチアンと共同名義, 『ライブ・アット・モントリオール』 - The Montreal Tapes: with Geri Allen and Paul Motian(1989年7月1日録音)(ECM) 1997年
- ドン・チェリー、エド・ブラックウェルと共同名義, 『ライブ・アット・モントリオール』 - The Montreal Tapes: with Don Cherry and Ed Blackwell(1989年7月2日録音)(ECM) 1994年
- ゴンサロ・ルバルカバ、ポール・モチアンと共同名義, 『ライブ・アット・モントリオール』 - The Montreal Tapes: with Gonzalo Rubalcaba and Paul Motian(1989年7月3日録音)(ECM) 1997年
- パット・メセニー、ジャック・デジョネットと共同名義, 『ライブ・アット・モントリオール・ジャズ・フェスティバル 1989』 - Live montreal '89(1989年7月5日録音)(Hihat)
- エグベルト・ジスモンチと共同名義, 『イン・モントリオール』 - In Montreal(1989年7月6日録音)(ECM) 2001年
- ポール・ブレイ、ポール・モチアンと共同名義, 『ライブ・アット・モントリオール』 - The Montreal Tapes: with Paul Bley and Paul Motian(1989年7月7日録音)(ECM) 1994年
- 1990年代
- Carlos Paredesと共同名義, 『ダイアローグ』 - Dialogues(1990年1月録音)(Antilles) 1990年
- 『ファースト・ソング』 - First Song(1990年4月録音)(Soul Note) 1992年
- ジム・ホールと共同名義, 『チャーリー・ヘイデン&ジム・ホール』 - Charlie Haden/Jim Hall(1990年7月録音)(Impulse!) 2014年
- ジェリ・アレン、ポール・モチアンと共同名義, Live at the Village Vanguard(1990年12月録音)(DIW) 1991年
- ジェリ・アレン、ポール・モチアンと共同名義, Live at the Village Vanguard unissued tracks(1990年12月録音)(SOMETHIN' ELSE) 2021年
- チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェスト名義, 『魅せられし心』 - Haunted Heart(1991年10月録音)(Verve) 1992年
- チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェスト名義, Always Say Goodbye(1993年7月、8月録音)(Verve) 1994年
- ケニー・バロン、ロイ・ヘインズと共同名義, Wanton Spirit(1994年2月録音)(Verve) 1994年
- ハンク・ジョーンズと共同名義, 『スピリチュアル』 - Steal Away(1994年6月録音)(Verve) 1995年
- チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェスト名義, 『ナウ・イズ・ザ・アワー』 - Now Is the Hour(1995年7月録音)(Verve) 1996年
- ケニー・バロンと共同名義, Night and the City(1996年9月録音)(Verve) 1998年
- パット・メセニーと共同名義, 『ミズーリの空高く』 - Beyond the Missouri Sky (Short Stories)(1996年録音)(Verve) 1997年(第40回グラミー賞(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・グループ))
- クリス・アンダーソンと共同名義, None but the Lonely Heart(1997年7月録音)(Naim) 1997年
- チャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェスト名義, 『アート・オブ・ザ・ソング』 - The Art of the Song(1999年2月録音)(Polygram) 1999年
- Mike Melvoin、Bill Hendersonと共同名義, The Capitol Sessions (Naim)1999年
- 2000年代
リベレーション・ミュージック・オーケストラ
参加アルバム(一部)
オーネット・コールマン
- Coleman Classics Vol.1(1958年10月録音)(Improvising Artists) 1977年。
のちThe Fabulous Paul Brey Quartetと統合し Complete Live At The Hillcrest (Gambit)としてCD化 2007年。
- 『ジャズ来るべきもの』 - The Shape of Jazz to Come(1959年録音)(Atlantic) 1959年
- 『世紀の転換』 - Change of the Century(1959年録音)(Atlantic) 1960年
- 『ジス・イズ・アワ・ミュージック』 - This Is Our Music(1960年7月、8月録音)(Atlantic) 1961年
- 『フリー・ジャズ』 - Free Jazz: A Collective Improvisation(1960年12月録音)(Atlantic) 1961年
- 『ジ・エンプティ・フォックスホール』 - The Empty Foxhole(1966年録音)(Blue Note) 1966年
- Live In Milano 1968(1968年2月5日録音)(Jazz Up) 1989年。ミラノにおけるライブ。のち『未踏峰』と統合しThe Love Revolution:Complete 1968 Italian TourとしてCD化。
- 『未踏峰』 - The Unprecedented Music of Ornette Coleman (1968年2月8日録音)(Joker) 1977年。ローマにおけるライブ。のちLive In Milano 1968と統合しThe Love Revolution:Complete 1968 Italian TourとしてCD化。
- 『オーネット・アット・トゥエルヴ』 - Ornette at 12(1968年8月録音)(Impulse!) 1968年。のち『クライシス』と併せてCD化 2017年。
- 『クライシス』- Crisis(1969年3月22日録音)(Impulse!)。のち『オーネット・アット・トゥエルヴ』と併せてCD化 2017年。
- 『サイエンス・フィクション』 - Science Fiction(1971年録音)(Columbia) 1972年。
のち(完全版)『コンプリート・サイエンス・フィクション・セッションズ』 - Complete Science Fiction Sessions (Sony) 2000年。
- カルテット(リユニオン)とプライム・タイムの両名義, 『イン・オール・ランゲージズ』 - In All Languages (Caravan Of Dreams) 1987年
デニー・ザイトリン
- 『Carnival』 (1964年、Columbia) 1964年10月録音
- 『Live At The Trident』 (1965年、Columbia) 1965年3月録音
- 『Zeitgeist』 (1967年、Columbia) 1966年4月録音
- 『Tidal Wave』 (Palo Alto) 1983年1,3月録音
キース・ジャレット
- キース・ジャレット・トリオ(キース・ジャレット、チャーリー・ヘイデン、ポール・モチアン)
- いわゆるアメリカン・カルテットにデューイ・レッドマンが参加していないトリオ
- いわゆるアメリカン・カルテット(キース・ジャレット、デューイ・レッドマン、チャーリー・ヘイデン、ポール・モチアン)
- キース・ジャレットとのその他の編成
カーラ・ブレイ
アリス・コルトレーン
- 『ジャーニー・イン・サッチダーナンダ』 - Journey in Satchidananda (1971年、Impulse!)
- 『ロード・オブ・ローズ』 - Lord of Lords (1973年、Impulse!)
- 『永遠なる愛』 - Eternity (1976年、Warner)
- 『トランスリニア・ライト』- Translinear Light (2004年、Impulse!)
アート・ペッパー
- 『Living Legend』 (1976年、Contemporary) 1975年8月録音
- 『Artworks』 (1984年、Galaxy) 1979年5月録音 LP盤のみ
パット・メセニー
- 『80/81』 - 80/81 (1980年、ECM) ※1980年5月録音
- 『リジョイシング』 - Rejoicing (1984年、ECM) ※1983年11月録音
- 『シークレット・ストーリー』 - Secret Story (1992年、Geffen) ※1991年-1992年録音。第35回グラミー賞最優秀コンテンポラリー・ジャズ・パフォーマンス
パット・メセニー、オーネット・コールマン
- 『ソングX』 - Song X (1986年、Geffen) 1985年12月録音
ゴンサロ・ルバルカバ
マイケル・ブレッカー
リシャール・ガリアーノ
- 『Love Day Los Angeles Sessions』 (2008年、Milan) 2008年4月録音
オムニバス作品
- 『Jazz At The Opera House』 (1982年、Columbia) 1982年2月録音 ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ウィントン・マルサリス、デニー・ザイトリン、他と共演。
主な共演者
ジェリ・アレン、ミック・グッドリック、ヤン・ガルバレク、ジョン・コルトレーン、オーネット・コールマン、エグベルト・ジスモンチ、キース・ジャレット、ハンク・ジョーンズ、ジョン・スコフィールド、リンゴ・スター、ドン・チェリー、ジャック・ディジョネット、ガトー・バルビエリ、ハービー・ハンコック、ビリー・ヒギンス、エド・ブラックウェル、ビル・フリゼール、カーラ・ブレイ、マイケル・ブレッカー、アラン・ブロードベント、ジンジャー・ベイカー、パット・メセニー、ポール・モチアン、スコット・ラファロ、ゴンサロ・ルバルカバ、ジョシュア・レッドマン、デューイ・レッドマン、ミルチョ・レビエフ、ジョー・ロヴァーノ、アーニー・ワッツ、富樫雅彦
脚注
関連項目
外部リンク