チューブラー・ベルズII
『チューブラー・ベルズII』(Tubular Bells II)は、マイク・オールドフィールドが1992年に発表したスタジオ・アルバム。デビュー作『チューブラー・ベルズ』(1973年)の続編に当たる。 背景トレヴァー・ホーンが共同プロデューサーに起用され、オールドフィールドはホーンの仕事に関して、当初は演奏のテンポに対する完全主義ぶりから「ドクター・クリック」と呼んでいたが、最終的には「彼(ホーン)は、ずっと私の弱点だったリズムとグルーヴをもたらしてくれた。『TB1』を今の耳で聴けば、躍動感に欠けた退屈な響きに感じるだろうね」と評している[9]。 オリジナルの『チューブラー・ベルズ』における、様々な楽器を紹介するMCのギミックは本作でも継承され、オリジナルではヴィヴィアン・スタンシャルがMCを担当したが、本作ではアラン・リックマンが起用された[9]。なお、『チューブラー・ベルズ』のレコーディングで使用されたチューブラーベルは、強く叩き過ぎたため既に壊れており、オールドフィールドはイースト・エンドの小さな打楽器店で、新しいチューブラーベルを購入した[9]。 「センティネル」及び「サンジャマー」のタイトルは、アーサー・C・クラークの短編小説から取られている[10]。 反響・評価本作はオールドフィールドにとって3作目の全英アルバムチャート1位獲得作品となり、30週にわたって全英トップ100入りした[1]。また、全英シングルチャートでは「センティネル」が10位、「タトゥー」が33位、「ザ・ベル」が50位を記録した[11]。 ドイツのアルバム・チャートでは合計23週トップ100入りし、うち2週にわたって7位となった[3]。 Johnny Loftusはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「彼は『II』の全編にわたり、ニューエイジ、エスニック・フルートの息吹、アジア的な音調の弦楽器の響き、"Sentinel"における異国語の囁きといった要素を異花受粉させて、多文化からの影響を取り込んだ」「前作を超える作品ではないが、作り込まれた壮大さを生み出すオールドフィールドの手腕により、音響的にも技術的にもアップデートを果たした」と評している[12]。 収録曲全曲ともマイク・オールドフィールド作。
参加ミュージシャン
脚注
|