ノーススミスフィールド (英 : North Smithfield )は、アメリカ合衆国 ロードアイランド州 のプロビデンス郡 にある町。人口は1万2588人(2020年)。1666年に農業社会として入植され、1871年に現在の形で法人化された。ノーススミスフィールドには、フォレストデール、プリムローズ、ウォータフォード、ブランチビレッジ、ユニオンビレッジ、パークスクエア、スレイターズビルという昔からのビレッジがある。
歴史
17世紀のイギリス からの開拓者がノーススミスフィールドに入植して農業社会を開発し、イングランド のロンドン にあるスミスフィールド から町の名前を付けた[ 4] 。当初の町はロードアイランドのスミスフィールド町 の一部だったが、1871年にノーススミスフィールドとして法人化された[ 4] 。最初の開拓は1666年5月14日、マサチューセッツ湾の「パンカペイジ」(現在のカントン)のインディアン、ウィリアム・ミニアン(クァシャワナマット)が、ジョン・モウリーとエドワード・インマンに約2,000エーカー (8 km²) の土地を譲渡したときに始まった。この二人は購入した土地をナサニエル・モウリー、ジョン・スティア、トマス・ウォーリングと分け合った[ 5] 。18世紀初期、クエーカー 教徒の植民地が現在ノーススミスフィールドとなっている所(当時はスミスフィールドの一部)で発展し、現在のマサチューセッツ州アクスブリッジ 南部にまで広がっていた。マサチューセッツとの境よりスミスフィールド側、現在のノーススミスフィールド出身のアメリカ独立戦争 の軍人、ジェイムズ・バクストン大尉が[ 6] 、マサチューセッツの民兵隊と大陸軍 のベテランとして兵役を終わり、州知事のジョン・ハンコック からウースター郡 の土地300エーカー (1.2 km²) を払下げられた。このためにバクストンはロードアイランド州の独立戦争軍人としては歴史から消えている。バクストンはバレーフォージ にいたことが知られている。
今日のノーススミスフィールドは、ジョン・H・チェイフィー のブラックストーン川 バレー国定歴史遺産回廊に属している。ブラックストーン・バレーはアメリカ合衆国でも最古の工業化地域である。今日のノーススミスフィールドにある製造業の1つ、ベロコ・ヤーンズは、1809年にダニエル・デイが設立した毛織物工場であり、当初のデイ一家が所有し続けている。
珍しい「ストーンエンダー」家屋。ノーススミスフィールドのアイアンマインヒル道路とセイルズヒル道路に近く、ウェスクァドムセット(セイルズ)ヒルのジョン・モウリー・ジュニア邸あるいはセイルズ邸と呼ばれた。20世紀に解体された
スレイターズビルのビレッジはほとんどサミュエル・スレイターとその弟のジョン・スレイターが1803年から建設したビレッジである[ 7] 。労働者の家や商業ビルなど当初のニューイングランド工業町の姿がよく保存されている。このビレッジは実際にアメリカでは初の計画工業町だった[ 8] 。20世紀への変わり目まで、サミュエルとジョンの一家がこの工場とビレッジを所有していた[ 7] 。
ロードアイランド州道146号線Aに沿ってあるユニオン・ビレッジは、グレート道路沿いの駅馬車 ルートで重要な停車場として著名だった[ 8] 。また帽子屋、酒場、学校とユニオン銀行もあり、その銀行からビレッジの名前がついた[ 8] 。
19世紀から20世紀初期、ノーススミスフィールドではトロリーや鉄道の線が幾つか走っていたが、現在では1線を除いて全て無くなっている。プロビデンス・アンド・ウースター鉄道の貨物用支線がウーンソケットの本線から伸びてきて、プロビデンス・パイクのスレイターズビルで終わっている[ 9] 。現在はオニール・スティール, Inc.傘下のスレイターズビルにある会社、デンマン・アンド・デイビス[ 10] と呼ばれる鉄鋼供給者がその線の唯一の利用者である[ 11] 。
地理
アメリカ合衆国国勢調査局 に拠れば、市域全面積は24.7平方マイル (64 km2 )であり、このうち陸地24.0平方マイル (62 km2 )、水域は0.7平方マイル (1.8 km2 )で水域率は2.83%である。ノーススミスフィールドはニューイングランドのアップランド(高台)地域に位置している。ブランチ川とブラックストーン川 が、町の初期工場の多くに動力を供給した。
人口動態
セイルズヒル道路沿いにあるイスラム教のモスク
以下は2000年 の国勢調査 による人口統計データである[ 2] 。
基礎データ
人口: 10,618 人
世帯数: 3,954 世帯
家族数: 2,957 家族
人口密度 : 170.5人/km2 (441.7 人/mi2 )
住居数: 4,070 軒
住居密度: 65.4軒/km2 (169.3 軒/mi2 )
人種別人口構成
先祖による構成 [ 12]
フランス系またはフランス系カナダ人:41%
アイルランド系:12%
イタリア系:12%
イギリス系:8%
年齢別人口構成
18歳未満: 22.4%
18-24歳: 5.7%
25-44歳: 27.2%
45-64歳: 26.8%
65歳以上: 18.0%
年齢の中央値: 42歳
性比(女性100人あたり男性の人口)
世帯と家族 (対世帯数)
18歳未満の子供がいる: 31.0%
結婚・同居している夫婦: 64.0%
未婚・離婚・死別女性が世帯主: 7.8%
非家族世帯: 25.2%
単身世帯: 21.3%
65歳以上の老人1人暮らし: 12.4%
平均構成人数
収入
収入と家計 (2000年データ)
収入の中央値
世帯: 58,602米ドル
家族: 67,331米ドル
性別
男性: 43,133米ドル
女性: 30,748米ドル
人口1人あたり収入: 25,031米ドル
貧困線 以下
対人口: 3.5%
対家族数: 1.9%
18歳未満: 2.8%
65歳以上: 9.9%
歴史的な場所
ペレグ・アーノルド酒場、1690年頃建設、ペレグ・アーノルド邸だった
スレイターズビル、アメリカ初の工業町、1807年にジョン・スレイターとサミュエル・スレイターが設立した
スミスフィールド・フレンズ集会所、牧師館と墓地、18世紀から19世紀のクエーカー教徒の資産
ペレグ・アーノルド酒場、1690年頃建設
ブラックストーン川 バレー国定歴史遺産回廊
フォレストデール工場町歴史地区
タイラー・モウリー邸、1825年建設
ウィリアム・モウリー邸、1804年建設
スミスフィールド道路歴史地区
スリードッグ遺跡
トッド農園、1740年建設
ユニオンビレッジ歴史地区
教育
ノーススミスフィールド高校、町で唯一の公立高校、ロードアイランド州の公立高校の中で、2019年には第5位にランクされた[ 13] 。
ノーススミスフィールド小学校、1989年建設、就学前幼児から3年生を教えている。
ケンドール・ディーン学校、1936年建設、現在は利用されていない。
ハリー・L・ハリウェル博士学校、1958年建設、3年生から5年生を教えている。
ノーススミスフィールド中学校、2009年から2010年の教育年に建設、6年生から8年生を教えている。
礼拝所
隣接する都市と町
脚注
^ “Quickfacts.census.gov ”. 23 Nov 2023 閲覧。
^ a b “American FactFinder ”. United States Census Bureau. 2008年1月31日 閲覧。
^ “US Board on Geographic Names ”. United States Geological Survey (2007年10月25日). 2008年1月31日 閲覧。
^ a b Nebiker, Walter (1976). the History of North Smithfield . Somersworth, NH: New England History Press
^ Nebiker, Walter (1976). the History of North Smithfield . Somersworth, NH: New England History Press , pg. 13-14
^ *The National Society of the Daughters of the American Revolution Volume, 15 page 7 Mrs. Ella S. Anderson Freeman. DAR ID Number: 149020 4 James Buxton (1745-1817) commanded a company in Col. Benjamin Tupper's regiment, Massachusetts troops. He was born and died in Smithfield, R. I. Also No. 127831. View full context
^ a b “Samuel Slater/The Mill Village, Slatersville/Woonsocket ”. Woonsocket.org. 2007年12月26日 閲覧。
^ a b c “Plan your visit/Valley sites/Cumberland, North Smithfield, Smithfield ”. National Park Service. 2007年12月25日 閲覧。
^ North Smithfield Comprehensive Plan Five-Year Update Revised August 2007 J - Circulation –March 2006 http://www.nsmithfieldri.org/_resources/common/userfiles/file/Planning/Circulation.pdf
^ Frank Heppner, Railroads of Rhode Island: Shaping the Ocean State's Railways (The History Press, 2012) pg. 81
^ http://onealind.com/121-year-old-metals-service-center-gest-new-identity/
^ http://www.epodunk.com/cgi-bin/genealogyInfo.php?locIndex=13444
^ “U.S. News High School Rankings ”. 2019年6月9日 閲覧。
^ Lighthouse Christian Church
^ Masjid Al-Islam mosque
^ Slatersville Congregational Church
^ St. John the Evangelist Church
外部リンク
座標 : 北緯41度58分00秒 西経71度32分58秒 / 北緯41.96667度 西経71.54944度 / 41.96667; -71.54944