マティルダ・オブ・スコットランド(Matilda of Scotland)またはイーディス・オブ・スコットランド(Edith of Scotland, 1080年頃 - 1118年5月1日)は、ノルマン朝イングランド王ヘンリー1世の王妃。
父はスコットランド王マルカム3世、母はサクソン王家のイングランド王エドマンド2世(剛勇王)の孫であるマーガレット。ダンカン2世の異母妹、エドワード、エドマンド、エドガー、エゼルレッド(英語版)、アレグザンダー1世の同母妹、メアリー(英語版)、デイヴィッド1世の同母姉。
生涯
13歳の時父が戦死し、スコットランドが内乱状態になると、3人の兄弟(後のスコットランド王エドガー、アレグザンダー1世、デイヴィッド1世)や妹メアリーらとともに、母方の叔父エドガー・アシリングを頼ってイングランドへ渡った[1]。王子たちはウィリアム2世(赤髭王)の宮廷に迎えられ、王女らは叔母クリスティーナが院長を務めるラムジー僧院へ預けられた[1]。王女が尼僧になるのは珍しいことではなく、赤髭王がブルターニュ公やサリー伯との縁談を持ち込んでも断り続けた。
夫ヘンリーと知り合った経緯は定かでないが、兄ウィリアム2世の死後、長兄ノルマンディー公ロベールを出し抜き王位を手にするため、ヘンリーは「王位に就いたらアルフレッド大王の血を引くマティルダを王妃にする」と議会に確約し、承認を得た(彼女は母方を通じてアルフレッド大王の血脈に繋がっていた)。このことから、僧院時代から既に見知っていたと思われる。
長男ウィリアムと長女マティルダの2子の母となった。また、夫の甥であるイングランド王スティーブンの妃マティルドは姪に当たる。
脚注
参考文献