ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア(Las Palmas de Gran Canaria)は、スペイン・カナリア諸島州ラス・パルマス県のムニシピオ(基礎自治体)。グラン・カナリア島北部に位置する。サンタ・クルス・デ・テネリフェと共同でカナリア諸島州の州都を務めており、ラス・パルマス県の県都でもある。38万人の人口は州内で最大で、スペイン全土で第9位である[2]。
歴史
この都市の建設は、1478年6月24日、カスティーリャの船長フアン・レホンがグラン・カナリア島の征服を始めたときにさかのぼる。都市は「エル・レアル・デ・ラス・パルマス」(ヤシの陣地)という名前で、ヤシの木があった場所に建てられた。先住民のグアンチェ族との戦いは5年間続き、双方に大量の死者を出したのち、1483年にグラン・カナリア島はスペイン王国に統合された。
町は成長を続け、島の政治・行政の中心地となった。数世紀間は経済の重要な中心地でもあり、サトウキビの取引とヨーロッパやアメリカへの農産物の輸出に支えられていた。景気のよいこの時代、町は何度も海賊に襲われ、襲撃は18世紀まで続いた。
1595年10月、イギリスの海賊フランシス・ドレークとジョン・ホーキンスの私掠船に襲われ持ちこたえたが、4年後にはオランダ人に町を掠奪され放火された。
19世紀には自由港が設立され、経済への大きな刺激となった。この特別な経済制度によってカナリア諸島の経済関係は発展し、港に来航する船の数が際立って増えた。この時期には観光業も生まれ、島で最高級のサンタ・カタリーナ・ホテルが1890年に開業した。
1957年から航空機時代が始まり、54人の乗客を乗せた最初の飛行機がガンド空港(グラン・カナリア国際空港)に着陸した。今日では観光業はグラン・カナリア島の経済の主要な原動力となっているが、観光の発展は日光の強い島南部に限られている。1989年にはラス・パルマス・デ・グラン・カナリア大学が設立された。
人口
ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアの人口推移 1900-2010 |
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出典:INE(スペイン国立統計局)1900年 - 1991年[3]、1996年 - [4] |
注: 1940年代の人口増加分には、年代前半に合併された自治体サン・ロレンソの人口が含まれている
気候
ラス・パルマスは亜熱帯とステップ気候の特徴を持ち、地中海性気候の降水パターンを持つ。暖かく乾燥した夏、適度に温暖な冬を持つ。
平均の相対湿度は68%で、3月は65%、10月は71%と変動がある。
ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアの気候
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月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
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平均最高気温 °C (°F)
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20.6 (69.1)
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21.0 (69.8)
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21.8 (71.2)
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22.1 (71.8)
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23.1 (73.6)
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24.7 (76.5)
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26.5 (79.7)
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27.1 (80.8)
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27.1 (80.8)
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25.8 (78.4)
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23.8 (74.8)
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21.8 (71.2)
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23.7 (74.7)
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日平均気温 °C (°F)
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17.6 (63.7)
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17.9 (64.2)
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18.6 (65.5)
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18.9 (66)
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20.0 (68)
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21.7 (71.1)
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23.4 (74.1)
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24.1 (75.4)
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24.1 (75.4)
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22.7 (72.9)
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20.8 (69.4)
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18.7 (65.7)
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20.7 (69.3)
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平均最低気温 °C (°F)
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14.7 (58.5)
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14.9 (58.8)
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15.4 (59.7)
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15.7 (60.3)
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17.0 (62.6)
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18.7 (65.7)
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20.4 (68.7)
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21.2 (70.2)
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21.2 (70.2)
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19.7 (67.5)
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17.9 (64.2)
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15.7 (60.3)
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17.7 (63.9)
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降水量 mm (inch)
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18 (0.71)
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24 (0.94)
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14 (0.55)
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7 (0.28)
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2 (0.08)
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0 (0)
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0 (0)
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0 (0)
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10 (0.39)
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13 (0.51)
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18 (0.71)
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27 (1.06)
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133 (5.24)
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平均降水日数 (≥1 mm)
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3
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3
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3
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1
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0
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0
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0
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0
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1
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2
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3
|
4
|
21
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平均月間日照時間
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191
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192
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218
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224
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265
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281
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304
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294
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238
|
218
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191
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189
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2,805
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出典:世界気象機関 (UN),[5] Agencia Estatal de Meteorología[6]
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名所
- カナリア諸島大聖堂(スペイン語版) - 別名サンタ・アナ大聖堂。16世紀から19世紀にかけて建設された。カナリア諸島司教区(Diócesis de Canarias)の司教座である。
- コロンブスの家 - かつて政庁として使われていた古い宮殿。クリストファー・コロンブスが滞在したことがあり、現在は新世界探検をたどる博物館として使われている[7]。
- カナリア諸島博物館 - グアンチェ族の重要な遺物を見学できる。
- ラス・カンテラス通り - ラス・カンテラス海岸に沿った散歩道。この海岸は都市の海岸としては世界一美しいものの一つ。
- セントロ・アトランティコ・デ・アルテ・モデルノ - 現代美術館。
- ラ・ルス城 - 16世紀に海賊の攻撃から町を守るために建てられた砦。現在は催し物会場として使われる。
交通
グラン・カナリア空港が市街地の南18kmにある。スペインやヨーロッパ各国を結ぶ路線、テネリフェ島やランサローテ島への路線がある。
スポーツ
出身人物
脚注
関連項目
外部リンク
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ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアに関連する
メディアおよび
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