ヴァンドーム伯(仏: comte de Vendôme)およびヴァンドーム公(仏: duc de Vendôme)は、フランス貴族(英語版)の称号である。
記録に残る最初の伯爵はブシャール・レートピラト(Bouchard Ratepilate)だった。伯爵位は婚姻によってさまざまな家に渡り、1372年にブルボン家の分家となった。1514年、ヴァンドームは公爵位(英語版)となった。
1589年、当時のヴァンドーム公がアンリ4世としてフランス王位に就き、それは王の財産(英語版)となった。それは1598年に彼の庶子セザール・ド・ブルボンに与えられ、1727年に断絶するまで、彼の子孫に受け継がれた。
この称号は、さらに後にはオルレアニストによって、フランス王位の儀礼称号として用いられるようになった。
ヴァンドーム伯
ブシャール家
- ブシャール・ラテピレート(930年頃 - 956年 ... 967年)
- ブシャール1世(956 ... 967年 - 1005年)、婚姻によってパリ伯とコルベイユ伯も兼ねた
- ルノー(1005年 - 1017年)、パリ司教(991年 - 1017年)
ヌヴェール家
アンジュー家
- ジョフロワ1世(アンジュー伯ジョフロワ2世)(1032年 - 1056年)、アンジュー伯(異母姉アデールから共有分の割譲を受け、さらに甥フルクを追放し、伯位の単独支配者となった)
ヌヴェール家
- フルク・ド・ヴァンドーム(1056年 - 1066年)、フランス王アンリ1世によって復位
- ブシャール3世(1066年 - 1085年)
プルイリー家
- ジョフロワ2世(フランス語版)(1085年 - 1102年)、プルイユ(英語版)卿。ヴァンドーム伯フルクの娘ウフロジーヌ(Euphrosine)との婚姻による。
- ジョフロワ3世(1102年 - 1137年)
- ウフロジーヌの摂政下(1102年 - 1105年)
- ジャン1世 (1137年 - 1180年)
- ブシャール4世 (1180年 - 1202年)
- ジャン2世(1202年 - 1211年)
- ジャン1世の息子ジョフロワ4世の摂政下(1202年 - 1211年)
- ジャン3世(1211年 - 1217年)
モントワール家
- ジャン4世(1217年 - 1230年)、モントワール(英語版)領主。ブシャール4世の孫
- ピエール1世(1230年 - 1249年)
- ブシャール5世(1249年 - 1270年)
- ジャン5世(1271年 - 1315年)
- ブシャール6世(1315年 - 1354年)
- ジャン6世(英語版)(1354年 - 1364年)
- ブシャール7世(フランス語版)(1364年 - 1371年)
- ジャンヌ(1371年 - 1372年)
- カトリーヌ(1372年 - 1403年)
ブルボン家
イングランドのヴァンドーム伯
ヴァンドーム公
ブルボン家
ブルボン=ヴァンドーム家
1712年にルイ・ジョセフ1世が亡くなると、ヴァンドームの公爵領はルイ14世によって王領に併合された。相続人であるフィリップが(騎士個人の私有財産を否定する)マルタ騎士団員だったためである。ただし、ヴァンドーム公の称号はフィリップが生涯保持した。
儀礼称号
この称号は、オルレアニストたちによって、フランス王位の儀礼称号の一つとして用いられている。