国王陛下の外務・英連邦・開発大臣(こくおうへいかのがいむ・えいれんぽう・かいはつだいじん、英語: His Majesty's Principal Secretary of State for Foreign, Commonwealth and Development Affairs)は、イギリス(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)の外務・英連邦・開発省の長たる国務大臣である。一般にForeign Secretaryと略され、他国の外務大臣に相当する。Great Offices of Stateと呼ばれる、イギリスの内閣の中でも重要閣僚ポストの一つでもある。
イギリスと諸外国との外交関係・イギリス連邦諸国及び地域・海外領土に関わる事項に加えて、海外におけるイギリスの国益の増進を担当する[2]。また、秘密情報部 (MI6) 及び政府通信本部 (GCHQ) を監督する行政上の権限も有する[3]。
現在の外務・英連邦・開発大臣は、議会下院の庶民院議員デイビッド・ラミー(労働党政権、スターマー内閣)で、2024年7月にキア・スターマー首相により任用された。
概要
イギリスにおいて、Secretary of State for Foreign Affairs(外務大臣)の職は1782年の政府再編により創設され、北部国務卿と南部国務卿がそれぞれ内務大臣と外務大臣になった。
Secretary of State for Foreign and Commonwealth Affairs(外務・英連邦大臣)の職は、1968年に従来の外務大臣 (Secretary of State for Foreign Affairs) と英連邦大臣 (Secretary of State for Commonwealth Affairs) の職務が一つの省の下に統合する形で設置された。インド省は外務省の前身機関の一つであった。
外務・英連邦・開発大臣は内閣の一員であり、Great Offices of Stateと呼ばれる重要閣僚ポストの一つと見なされている。大臣の執務拠点はホワイトホールの外務・英連邦・開発省内にある。その他、首都ロンドンのカールトン・ガーデンとケントのチーヴニング (Chevening) に大臣公邸がある。
歴代の外務大臣
外務大臣(1782年-1968年)
外務・英連邦大臣(1968年-2020年)
外務・英連邦・開発大臣(2020年-現在)
脚注
注釈
- ^ 在任中の1789年にリーズ公爵に叙される。
- ^ 在任中の1803年11月に繰上勅書により未だ父が存命ながらハークスベリー男爵位を継承する。それまでは儀礼称号として使用していた。
- ^ 1861年にラッセル伯爵に叙される。
- ^ 在任中の1921年にカーゾン・オブ・ケドルストン侯爵に叙される。
- ^ 1963年に爵位返上。
- ^ 1964年イギリス総選挙で落選。
- ^ キャメロンは政界を引退し議席を有さなかったため、一代貴族に任命され貴族院議員として外相に就任した[4]。
出典
関連項目
外部リンク