おでん缶おでん缶(おでんかん)とは、おでんを内容物とした缶詰である。 具おでん缶に入っているおでんの具には、以下のような物がある。 通常のおでんとの大きな差異はないが、豆腐のような崩れやすい物や、ウズラではない通常の鶏卵など缶に入れるのが難しい物は避けられる傾向にある。 なお、おてんちゃんなどの自動販売機非対応品を除いて、通常はそのまま食べられるように1品、大抵はこんにゃくに串が刺されている。串が入っていない物は、爪楊枝を添付して販売されている事もある。 販売ルート店頭販売スーパーマーケット、ホームセンターなどで販売されており、非常食コーナーなどで見掛けることもある。かつては全国チェーンのスーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売されている事は少なく、主な販売ルートは、地元系列のスーパーマーケット・酒屋・食品を扱う雑貨店・自動販売機・通信販売などだった。また、著名になってからは秋葉原の一部家電量販店やバラエティグッズショップでも販売されている。 自動販売機それほど数は多くないが、自動販売機で通常の飲料と一緒に売られていることがある。ただし、飲料メーカーが管理する自動販売機で売られることはまれで、多くの場合、管理している商店が自由にアイテムを選択できるものに入っている。 通信販売「こてんぐ」製造元の天狗缶詰や「銚子風おでん」製造元のしだ缶詰の公式サイトを始め、ネット上にある多数の通信販売サイトで注文・購入ができる。 秋葉原での扱い日本最大の電気街である秋葉原は「おでん缶の存在を全国に知らしめた地」と言われている。ただし、最初に秋葉原で販売されたおでん缶の製造元である天狗缶詰は名古屋の会社で、秋葉原と縁があるわけではない。現在では名古屋の電気街である大須アメ横内の自販機でも購入可能だが、見かけるようになったのは広く知られるようになって以降である。 販売開始当初おでん缶を自動販売機で最初期に販売していた会社の一つとして、当時浦安市に本社を置いており、その後カゴメの100%子会社となった東京職域販売がある。東京職域販売社長と天狗缶詰社長が親戚という関係で1980年代に当時の社長が天狗缶詰に依頼し作らせ、横浜などの工場地帯を中心に販売していた。それから遅れること数年後、主に東芝製のコンピュータ部品を販売しているチチブデンキが、天狗缶詰の製品を1990年代初頭より販売を始めたのが、秋葉原におけるおでん缶の嚆矢とされている。同店は1980年代後半に店外の軒下に缶入り飲料の自動販売機を設置したが、毎年季節が冬に近づくにつれて自動販売機の売り上げが落ちるのに対応するため、おでん缶をラインナップに加えた。 これが一部のゲーム雑誌などで「ここでしか売られていない」「隠れた秋葉原の名物」として散発的に取り上げられ、マニア層を中心に徐々に知名度を高め、定着していった。その理由としてはいくつかの説があり、
等が言われるが、はっきりとした事は分かっていない。 全国に知られるチチブデンキでの販売が90年代末頃から、テレビの報道番組やバラエティ番組で「秋葉原の知られざる名物」として取り上げられることが多くなった。たまたま近くに購入できる場が無かったためにその存在を知らなかった地方からの観光客が手軽な秋葉原土産として購入するケースが増えてきており、自販機前で記念写真撮影をする観光客も多い。現在では月に1,000万円を売り上げる人気商品となり、同店では自販機とは別に、お土産用に温めていないものや、贈答用・発送用にするため段ボールにまとめて梱包したものも店頭販売している。 2005年のつくばエクスプレス開通とヨドバシAkiba開店の際は、一時期に複数の番組で取り上げられたこともあり、天狗缶詰製品が極端な品薄状態になった。その影響もあってか、天狗缶詰以外の様々なメーカーによるおでん缶が秋葉原で扱われるようになった。取り扱い店も増えてきている。2007 - 2008年ごろには食品缶詰がちょっとしたブームとなり、やきとり缶やらーめん缶[1]、雑炊缶[2]、パンの缶詰[3]、筑前煮缶、肉じゃが缶[4]など様々な食品の缶詰が秋葉原の商店で扱われた。 主な商品特記なき限り、価格は2006年10月時点のもの。 市販品
限定品・等特定の店舗網でしか売られていないものも下記に含む。
脚注
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