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この項目では、NHKの連続テレビ小説について説明しています。その他の用法については「女は度胸」をご覧ください。 |
『おんなは度胸』(おんなはどきょう)は、1992年(平成4年)4月6日から10月3日まで放送された、NHK連続テレビ小説第47作である[2]。半年間放送。
概要
泉ピン子と桜井幸子のダブル・ヒロイン[3]。脚本の橋田壽賀子が携わった、唯一の半年間放送の作品である(本作以外で橋田が脚本を務めた朝ドラは、全て1年間放送の作品である)。
温泉旅館「はなむら」に東京から後妻として嫁いできた嫁と、義理の娘を中心に、女同士の対立などを描く。関西の大都市圏にほど近い大阪府南部にあるという設定の架空の温泉地「有浜温泉」が舞台。
前作まで、朝の本放送は総合・BS2の同時放送であったがこの作品からBS2では7時40分 - 7時55分の先行放送になった。
放映期間中に、一部女性週刊誌で主演の泉ピン子が共演の若手女優をいじめて降板させたと報道される騒動が起きた。[4]。後に泉は産経新聞のインタビューでこの騒動に関して語っているが、泉によれば件の若手女優は当時現役大学生であり、通学のため撮影現場には4時間しか滞在する事が出来なかった。午後2時に現場へ入り、6時には飛行機で東京へ帰っていくという状況であったという。泉らの他の出演者たちは午前10時から撮影しており、撮影が早く終わってしまうと彼女待ちが発生してしまう。しかも、この若手女優は学業が多忙であったためかセリフを覚えておらずNGを連発した挙げ句に泣いてしまい、スタッフを困らせて撮影が止まるという事態が何度もあった。この状況を見かねた泉が若手女優に対して大学を休学する事をすすめたが、それが週刊誌で「若手女優いじめ」と報道されたとの事である。[5]。その後、この若手女優はドラマを途中で降板している。
1992年の平均視聴率は38.5%、最高視聴率は45.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[6]
前作『君の名は』(東京製作)が1年間の放送であったため、本作以後1994年度下半期 - 1995年度上半期にかけて1年間放送の『春よ、来い』(東京製作)までは通常パターンとは逆で、上半期が大阪、下半期は東京制作となった。
ナレーションは橋田壽賀子作品の定番である奈良岡朋子が担当しているが、本作では語尾が「です・ます」調となっており、以後のナレーション担当作品(『春よ、来い』『篤姫』など)でもそれが定着している。
1998年4月6日[7]から10月3日[8]までBS2で再放送された。
2013年度下半期の朝ドラ『ごちそうさん』の脚本を担当した森下佳子はその執筆にあたり、本作を参考にした[9]。
2018年度上半期の朝ドラ『半分、青い。』(6月19日放送・第68回)では、1992年の夏に秋風(ヒロインの師匠)と秘書の菱本が本作を視聴して、橋田の脚本を称えるシーンがあった[10][11]。
2021年度下半期の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』(2022年3月3日放送・第86回)では、るいと錠一郎夫妻が朝食を摂りながら視聴し、るいが映りの悪くなったテレビを叩いて直している。
完全版・総集編共にDVDは未発売。
放送ライブラリーでは第1回が公開[12]。
出演
主人公
ダブルヒロインだが、順序はNHKの本作紹介サイトにおいての表記に基づく[13][14]。
- 山代玉子 → 花村玉子
- 演 - 泉ピン子
- 家業である割烹「やましろ」の得意客であった清太郎に惹かれ、父の死後、花村家に後妻として嫁ぐ。老舗温泉旅館「はなむら」の女将に就任し、達子や芳枝と葛藤しながらも旅館を切り盛りし、やがて達子に本館を任せ新館を設立するものの病に倒れる。回復後、本館建て替えを手配し開業を見届けた後、清太郎に寄り添う生活を優先し、裕子に新館女将を任せ引退する。
- 花村裕子 → 山代裕子
- 演 - 桜井幸子
- 清太郎の次女。東京でツアーコンダクターを目指していたが、玉子の病臥により実家に呼び戻され、新館「はなむら」の女将に就任。若いアイディアで、ディスコ「HANAMURA」を成功させ、新館を盛り立てていくものの、玉子の回復と結婚を機に女将を退く。玉子の引退を機に再び新館女将に就き、運営内容の合理化や対象顧客の変更などテコ入れをし、傾きかけた経営の立て直しを図る。
花村家の人々
- 花村達子
- 演 - 藤山直美[15]
- 清太郎の長女。同じ歳ながら義母となる玉子に不快感を持ち、芳枝と共にいびり続けるが、努力を重ね女将を務める彼女を見て考えが変わっていく。本館「はなむら」女将就任後、順調な新館の経営ぶりに自信を無くすが、玉子の勧めで本館建て替えを決意、意気込みを取り戻す。
- 花村清太郎
- 演 - 藤岡琢也
- 玉子の夫で老舗温泉旅館「はなむら」の経営者。
- 文
- 演 - 林美智子
- 清太郎の姉。
- 花村順子
- 演 - 辻麻矢
- 清太郎の三女。玉子の同情派だったが交通事故死。
はなむらの人々
- 芳枝
- 演 - 園佳也子
- 「はなむら」の仲居頭。達子に忠誠心を持つ。清太郎の妻の座を射止めようとしていたため、後妻・玉子を目の敵にする。
- 坂田啓介
- 演 - 香川照之
- 「やましろ」の板前であったが、勇造の死去により閉店し、「はなむら」の板前に就く。玉子に密かに想いを寄せる。
山代家の人々
- 山代勇造
- 演 - いかりや長介
- 玉子の父で割烹「やましろ」の店主。
- 山代伸之
- 演 - 赤羽秀之
- 裕子の夫。
- 山代玲子
- 演 - 伊藤美奈子
- 玉子の妹。
その他
- 中村勝子
- 演 - 京唄子
- 玉子の馴染みの資産家。本館「はなむら」建て替えに出資する。
- キミ
- 演 - 河東けい
- 野沢高吉
- 演 - 山岡八高
- 八田則子
- 演 - 真璃子
- 大川太
- 演 - 伊藤隆明
- 高田三郎
- 演 - 當宮利一
- 沢井洋
- 演 - 菊地聡
- 山野直司
- 演 - 戸田都康
- 山代翔
- 演 - 上田悠介
- バンド
- 演 - シャ乱Q
- その他出演者
- 演 - 五大路子、松本友里、松本麻希、平泉成、深水三章、せんだみつお
ほか
スタッフ
放送日程
週 |
回数 |
放送日 |
演出
|
1 |
1 - 6 |
4月6日 - 4月11日 |
永野昭
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2 |
7 - 12 |
4月13日 - 4月18日 |
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3 |
13 - 18 |
4月20日 - 4月25日 |
|
4 |
19 - 24 |
4月27日 - 5月2日 |
清水一彦
|
5 |
25 - 30 |
5月4日 - 5月9日 |
永野昭
|
6 |
31 - 36 |
5月11日 - 5月16日 |
清水一彦
|
7 |
37 - 42 |
5月18日 - 5月23日 |
|
8 |
43 - 48 |
5月25日 - 5月29日 |
|
9 |
49 - 54 |
6月1日 - 6月6日 |
|
10 |
55 - 60 |
6月8日 - 6月13日 |
|
11 |
61 - 66 |
6月15日 - 6月20日 |
|
12 |
67 - 72 |
6月22日 - 6月27日 |
|
13 |
73 - 78 |
6月29日 - 7月4日 |
|
14 |
79 - 84 |
7月6日 - 7月11日 |
|
15 |
85 - 90 |
7月13日 - 7月18日 |
|
16 |
91 - 96 |
7月20日 - 7月25日 |
|
17 |
97 - 102 |
7月27日 - 8月1日 |
|
18 |
103 - 108 |
8月3日 - 8月8日 |
|
19 |
109 - 114 |
8月10日 - 8月15日 |
|
20 |
115 - 120 |
8月17日 - 8月22日 |
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21 |
121 - 126 |
8月24日 - 8月29日 |
|
22 |
127 - 132 |
8月31日 - 9月5日 |
|
23 |
133 - 138 |
9月7日 - 9月12日 |
|
24 |
139 - 144 |
9月14日 - 9月19日 |
伊勢田雅也
|
25 |
145 - 150 |
9月21日 - 9月26日 |
永野昭
|
26 |
151 - 156 |
9月25日 - 10月3日
|
脚注
外部リンク
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1960年代 (#01 - 09) | |
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1970年代 (#10 - 24) | |
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1980年代 (#25 - 43) | |
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1990年代 (#44 - 61) | |
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2000年代 (#62 - 81) | |
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2010年代 (#82 - 101) | |
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2020年代 (#102 - 121) | |
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「*」…NHK大阪放送局制作。「☆」…放送期間1年間(他は半年)。
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