こんな私じゃなかったに (映画)
『こんな私じゃなかったに』(こんなわたしじゃなかったに)は、1952年に公開された川島雄三監督の日本映画[1]。 概要『週刊平凡』に連載された北條誠の作品が原作[3]で、現代劇[4]コメディドラマである[1]。 また、山下欽一を演じる川喜多雄二(旧名川喜多小六)の松竹入社後最初の出演作品でもある[4][2]。 特別出演ではん子を演じると共に主題歌「こんな私じゃなかったに」を歌う神楽坂はん子は当時現役の神楽坂芸妓、かつコロムビア所属の歌手だった[5]。 あらすじ自由大学理学部・応用化学教室に通う才媛の女学生、村田千秋(水原真知子)の学費は姉の昌子(宮城千賀子)が負担していた[3]。 昌子は元芸者であり、現在は踊りの師匠として生計を立てている[3]。そして、昌子は田舎の実家に預けた息子貢一(小島輝明)のためにも仕送りしていて、それは昌子の夫、横山武が出征する際、無理矢理に別れさせられて消息不明になったからだった[3]。 千秋は大学に通う自分の学費と、そして自分の生活に加えて実家への仕送りという2世帯の生活費を負担している昌子の苦労を思い[6]、姉の昔の友人お龍(櫻むつ子)の伝手で夜に芸者のアルバイトを始めることにした[3]。アルバイト先で千秋は姉昌子並みの踊りの技量を発揮、そして持ち前の学力によって芸者として人気者になった[3]。 だが、その噂は大学にも伝わり、そして千秋に思いを寄せる天文学教室の学生、山下欽一(川喜多雄二)は千秋が芸者アルバイトで生活費を稼いでいることに心を痛めた[3]。その心配をよそに、千秋は酔った勢いで人柄に好意を持った客の矢島武(山村聰)に結婚を迫っていた[3]。 やがて千秋の芸者アルバイトの噂は姉の昌子の元にも達し、心配した昌子は山下と相談した末に山下の知人だった千秋の客、矢島と対面するが、その矢島の正体は昌子の元夫、横山武本人だった[3]。千秋は矢島が昌子を苦労させている張本人だと知り憤慨したが、実は矢島本人も昌子が身を引いた理由を知らず、家族が矢島に知らせず[6]勝手にやったことだと判明した[3]。 そして、10年ぶりに父親が帰ってきたことを息子の貢一は喜び、貢一を中心とした昌子、矢島の家族3人の姿に千秋は涙した[3]。 その後、大学の七夕祭で、天文学教室にて山下と仲良く望遠鏡を覗く千秋の姿があった[3]。 スタッフ
キャスト
脚注参考文献
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